履歴書をデータで提出する際のマナーとそのまま使えるメール例文
転職活動において履歴書や職務経歴書を郵送ではなくメール添付や応募フォームからのアップロードといったデータ形式で提出する機会が増えています。手軽に送れる反面データ提出ならではのマナーや注意点がありそれを守れているかどうかが採用担当者の第一印象を左右します。特にメールで送付する際の本文作成に悩む方は少なくありません。ここでは履歴書をデータで提出する際に必ず守るべきファイル作成のルールと状況に合わせてそのまま使えるメールの例文について詳しく解説します。
提出する履歴書データのファイル形式とファイル名のルール
履歴書をデータで提出する場合に最も重要なのはファイルの形式です。企業から特定の指定がない限りWordやExcelで作成した履歴書は必ずPDF形式に変換してから送るのが鉄則です。PDFに変換することで第三者がレイアウトを崩さずに閲覧できるだけでなく内容を誤って書き換えられるリスクを防ぐことができます。またファイル名にも配慮が必要です。採用担当者は多くの応募書類を管理しているため「履歴書.pdf」のような一般的な名前では誰のファイルか判別できなくなってしまいます。「20251206_氏名_履歴書」のように提出日と氏名そして書類の内容が一目で分かるファイル名を設定するのがマナーです。これにより採用担当者がファイルを保存した際にも管理しやすくなり実務能力の高さや気配りをアピールすることに繋がります。
履歴書をメール添付で送る際の基本例文
履歴書をメールで送付する際は件名を見ただけで用件と送信者が分かるようにすることが大切です。件名には「履歴書ご送付の件」や「応募書類のご送付」と記載し続けて自分の氏名をフルネームで入れます。本文では宛先を正確に書き簡単な挨拶と応募書類を送付する旨を簡潔に伝えます。長々とした自己PRを本文に書く必要はありません。以下は標準的な応募メールの構成です。
件名は「選考応募書類のご送付(氏名)」とします。
本文は次のように作成します。
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
拝啓
貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
現在貴社の〇〇職に応募しております〇〇(氏名)と申します。
この度ご指示いただきました履歴書および職務経歴書のデータをお送りいたします。
添付ファイルにはパスワードを設定しております。
後ほどお送りするメールにてパスワードをお知らせいたしますのでご確認いただけますと幸いです。
ご多忙の折お手数をおかけいたしますがぜひ面接の機会をいただけますようお願い申し上げます。
何卒よろしくお願いいたします。
敬具
署名
氏名
住所
電話番号
メールアドレス
セキュリティ対策としてのパスワード設定と通知メールの例文
履歴書には重要な個人情報が含まれているためファイルをメールで送る際にはパスワードを設定して保護するのが一般的なビジネスマナーとされています。ただし企業によってはセキュリティシステムの関係でパスワード付きファイルを受信できない場合もあるため事前の指示をよく確認することが必要です。パスワードを設定した場合はファイルを添付したメールとは別にパスワードのみを記載したメールを直後に送信します。これにより誤送信による情報漏洩のリスクを低減させることができます。
パスワード通知メールの件名は「【パスワード】選考応募書類のご送付(氏名)」とします。
本文は次のように作成します。
株式会社〇〇
人事部 採用ご担当者様
先ほど応募書類をお送りいたしました〇〇(氏名)です。
添付ファイルに設定したパスワードをお知らせいたします。
パスワード「(設定したパスワード)」
お手数をおかけいたしますがご査収のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
署名
氏名
住所
電話番号
メールアドレス
パスワードを設定せずに送る場合のメール例文
最近ではパスワード付きZIPファイルを廃止する企業も増えておりパスワードをかけずにそのまま送付するよう指示されるケースもあります。その場合はパスワードに関する記述を削除しシンプルな構成で送信します。
件名は「履歴書ご送付の件(氏名)」とします。
本文は次のように作成します。
株式会社〇〇
採用担当 〇〇様
いつも大変お世話になっております。
貴社の〇〇職に応募しております〇〇(氏名)です。
この度は選考の機会をいただき誠にありがとうございます。
ご指示いただきました応募書類をPDF形式にて添付いたしました。
ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
私のこれまでの経験が貴社の事業に貢献できるものと確信しております。
ぜひ面接にて詳細をお話しする機会をいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
署名
氏名
住所
電話番号
メールアドレス
送信前に確認すべきチェックポイント
メールを作成しファイルを添付した後は送信ボタンを押す前に必ず最終確認を行います。まず宛先の企業名や部署名そして担当者名に誤りがないかを確認します。株式会社を(株)と略すのは失礼にあたるため正式名称で記載します。次に添付ファイルが正しいものであるかファイル名が指定通りになっているかを確認します。またファイルの容量が大きすぎると相手のサーバーに負荷をかけてしまう可能性があります。一般的に2MBを超える場合は圧縮するかファイル転送サービスの利用を検討しますが履歴書程度であればPDF化してもそれほど容量は大きくならないことがほとんどです。最後に自分宛にテスト送信を行いパソコンだけでなくスマートフォンでも正しく表示されるかを確認しておくとより安心です。細部まで注意を払ったメールは採用担当者に信頼感を与え書類選考通過への第一歩となります。





