お役立ち情報
PR

履歴書の職歴欄における退職の正しい書き方とケース別の記載ルール

keireki0530
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

転職活動において履歴書を作成する際、職歴欄の最後を締めくくる「退職」の書き方に迷うことは少なくありません。採用担当者は、この退職の記載から応募者のキャリアの一貫性や退職理由の整合性を読み取ろうとしています。正しい書き方を知らずに曖昧な表現をしてしまうと、経歴詐称を疑われたり、面接で予期せぬ質問を受けたりする原因にもなりかねません。ここでは履歴書の職歴欄における退職の正しい表記方法や、自己都合・会社都合などのケース別(パターン別)の書き分け、そして在職中の場合の記載ルールについて詳しく解説します。

スポンサーリンク

退職と退社の使い分けと基本的な記入マナー

履歴書の職歴欄に退職の事実を記載する際、「退職」と書くべきか「退社」と書くべきか悩むことがあります。一般的に、会社員が企業を辞める場合は「退社」を使用するのが通例です。一方、公務員や学校の教職員、病院職員などが辞める場合は「退職」を使用する傾向にあります。ただし、どちらを使用しても大きな間違いではありませんので、履歴書全体で統一されていれば問題ありません。

記入する際は、会社名の次の行、または会社名の横に退職した年月を正確に記載し、その横に退職理由を添えます。このとき、会社名は(株)などの略称を使わず「株式会社」と正式名称で書くことが鉄則です。また、年号は西暦か和暦(元号)のどちらかで統一し、学歴欄とも合わせるようにします。退職年月は、最終出社日ではなく、社会保険の資格喪失日や離職票に記載されている正式な退職日を記入します。

自己都合と会社都合の正しい書き分け方

退職理由の書き方は、大きく分けて「自己都合」と「会社都合」の二つに分類されます。ここを正しく使い分けることは、採用担当者に退職の経緯を正しく伝えるために非常に重要です。

自分の意思で退職を決めた場合は、どのような理由であっても原則として「一身上の都合により退社」と記載します。「キャリアアップのため」「給与への不満」「家庭の事情」など、個人的な理由はすべてこの表現に集約されます。履歴書の段階で詳細な理由を書く必要はありません。

一方で、会社の倒産やリストラ、事業所閉鎖など、会社側の事情によって退職を余儀なくされた場合は「会社都合により退社」と記載します。これを誤って「一身上の都合」と書いてしまうと、自ら辞めたと判断され、失業給付の受給条件などで不利になるだけでなく、面接時に「なぜ辞めたのか」という質問に対して食い違いが生じる可能性があります。会社都合の場合は、堂々とその事実を記載することで、自身のスキル不足等が原因ではないことを示唆することも可能です。

契約社員や派遣社員における契約期間満了の書き方

契約社員や派遣社員として勤務していた場合、契約期間が終了して退職するケースは「自己都合」とも「会社都合」とも異なる表現を用います。この場合は「契約期間満了により退社」と記載するのが最も適切です。これは、あらかじめ定められた期間を全うして退職したことを示すものであり、ネガティブな印象を与えにくい表現です。

もし契約期間の途中で自ら申し出て退職した場合は「一身上の都合により退社」となります。また、本人が契約更新を希望していたにもかかわらず、会社側の事情で更新されなかった場合(雇い止めなど)は、「会社都合により退社」あるいは「契約期間満了により退社(会社都合)」と記載することで、事情を正確に伝えることができます。雇用形態によって退職の性質が異なるため、自身の状況に合わせた正確な記述を心がけることが大切です。

在職中に転職活動を行う場合の退職予定の書き方

仕事を辞めずに在職しながら転職活動を行う場合、職歴欄の最後には退職した年月を書くことができません。この場合は、現在の勤務先の行の下に「現在に至る」と記載します。これは現在もその会社に在籍していることを示す定型表現です。

もしすでに退職届を提出しており、退職日が確定している場合は、「現在に至る」の横、もしくは次の行に括弧書きで「(令和〇年〇月〇日 退職予定)」と書き添えます。これにより、採用担当者は入社可能時期の目安をつけることができ、面接での日程調整もスムーズに進みます。有給消化中であっても、籍が残っている限りは「在職中」の扱いとなりますので、正式な退職日までは「退職」と書かないように注意が必要です。

履歴書の最後に書く以上と最終行のルール

職歴をすべて書き終えたら、その締めくくりとして「以上」と記載するルールがあります。これは「経歴はここまでです」ということを示すための記号のようなものです。書き方は、最後の職歴(または「現在に至る」)の行から一行空けるか、スペースがない場合は次の行の右端に「以上」と記入します。

この「以上」を書き忘れると、記載漏れがあるのではないか、あるいは記入途中なのではないかと誤解される可能性があります。また、職歴が多くて書ききれない場合でも、主要な経歴を省略することは経歴詐称のリスクがあるため避けるべきです。職歴欄が足りない場合は、学歴・職歴欄の行数が多いフォーマットの履歴書を選ぶか、別紙として職務経歴書を参照してもらう形式をとるなどの工夫が必要です。

正確な退職理由の記載が信頼獲得への第一歩

履歴書の職歴欄における退職の記載は、単なる事務的な記録ではありません。採用担当者はそこから、応募者がどのようなキャリアを歩み、どのような事情で環境を変えてきたのかというストーリーを読み取ろうとします。自己都合なのか会社都合なのか、あるいは契約満了なのかを正しく記載することは、自分自身のキャリアを守り、企業からの信頼を獲得するための第一歩となります。

ネガティブな理由で退職した場合でも、履歴書上では定型的な表現に留め、詳細や前向きな転職意欲については職務経歴書や面接で補足するという戦略が有効です。嘘偽りなく、かつビジネスマナーに則った正確な記述を心がけることで、書類選考の通過率を高め、安心して次の選考ステップへと進むことができます。

応募書類の作成を専門家へ相談して転職成功
サイトの目的や、書類作成アドバイスを詳しく知る

応募書類マスター

応募書類マスター
サイトの目的
応募書類マスター
応募書類作成のアドバイス
転職活動の状態ごとに、必要な知識を学べる

おすすめ転職支援サイト

キャリアプランの相談
キャリアプラン案内所
面接のアドバイス
面接のトリセツ
年収交渉アドバイス
給与交渉ナビ
ABOUT ME
ライト
ライト
キャリアアドバイザー
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
※当サイト記事はリンクフリーです。ご自身のサイトへ自由にお使い頂いて問題ありません。ご使用の際は、文章をご利用する記事に当サイトの対象記事URLを貼って頂ければOKです。
記事URLをコピーしました