2025.11.20

再就職を成功させる履歴書の書き方。ブランクを強みに変える職歴と志望動機の作成ガイド

keireki0530

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

結婚や出産、介護、病気療養、あるいは定年退職など、一度仕事を離れてから再び働く再就職を目指す際、履歴書の書き方に悩む方は少なくありません。特に離職期間（ブランク）がある場合、それをどのように説明すればよいのか、採用担当者にマイナスの印象を与えないかという不安はつきものです。

しかし、再就職における履歴書は、書き方一つでブランクを次のキャリアへの準備期間として前向きに見せることができます。採用担当者が懸念しているポイントを理解し、適切な言葉で説明することで、即戦力としての期待を持たせることは十分に可能です。

ここでは、再就職を目指す方に向けて、ブランク期間の正しい書き方や、採用担当者に響く志望動機の作成ポイント、そして勤務条件の伝え方について詳しく解説します。

Contents

再就職の履歴書で採用担当者が最も懸念しているポイント
空白期間（ブランク）がある場合の職歴欄の正しい書き方と例文
ブランク明けでも採用したくなる志望動機の組み立て方
過去のキャリアを「現在の価値」として伝える自己PR
本人希望記入欄で勤務条件を伝える際のマナー
まとめ

再就職の履歴書で採用担当者が最も懸念しているポイント

再就職者の選考において、企業の採用担当者が履歴書から読み取ろうとしている懸念点は明確です。それは、仕事の感覚が戻っているか、長く働き続けられる環境が整っているか、そして過去のスキルは現在も通用するかという3点です。

離職期間が長ければ長いほど、企業側は即戦力性に疑問符を持ちます。また、以前退職した理由（育児や介護、体調不良など）が現在は解消されており、業務に支障がないかどうかも重要な確認事項です。履歴書を作成する際は、これらの懸念を先回りして払拭するような記述を心がけることが、書類選考通過の鍵となります。単に事実を羅列するだけでなく、現在は働く準備が万端であることをアピールする姿勢が必要です。

空白期間（ブランク）がある場合の職歴欄の正しい書き方と例文

履歴書の職歴欄において、退職から現在までの期間を空白のままにしておくと、採用担当者はその期間に何をしていたのか分からず不安を覚えます。やむを得ない事情や前向きな理由がある場合は、職歴欄で簡潔に説明することで、余計な詮索を防ぎ信頼感を与えることができます。

育児や介護で期間が空いている場合

育児や介護に専念していた期間は、決してマイナスの要素ではありません。現在はその状況が落ち着き、業務に集中できる環境であることを伝えることが重要です。

記入例

平成〇年〇月株式会社〇〇一身上の都合により退社

（以降、令和〇年〇月まで育児に専念。現在は子供の手が離れ、フルタイム勤務が可能です）

このように、退社理由の下や次の行にカッコ書きで状況を説明し、現在は勤務可能であることを明記します。これにより、採用担当者は家庭環境が整っていることを確認でき、安心して選考を進めることができます。

病気療養をしていた場合

病気や怪我の療養でブランクがある場合、完治していて業務に支障がないのであれば、その旨を記載することをお勧めします。何も書かないと、健康面での不安を持たれるリスクがあります。

記入例

平成〇年〇月株式会社〇〇一身上の都合により退社

（病気療養のため退職しましたが、現在は完治しており業務に支障はありません）

病名まで詳しく書く必要はありませんが、完治していることや、医師から就労許可が出ていることなどを記載すると、健康面への懸念を払拭できます。

資格取得や留学、求職活動をしていた場合

スキルアップのための期間であった場合は、それを積極的にアピールします。

記入例

平成〇年〇月株式会社〇〇一身上の都合により退社

（以降、〇〇資格取得のため専門学校にて学習。令和〇年〇月に資格取得）

単に求職活動をしていた期間が長い場合は、〇〇業界の研究および再就職活動といった表現や、特記事項なしとして面接で説明する方法もありますが、何らかの学習や自己研鑽を行っていたのであれば、それを記載するのがベターです。

ブランク明けでも採用したくなる志望動機の組み立て方

再就職における志望動機では、なぜ久しぶりに働こうと思ったのかという再就職のきっかけと、数ある企業の中でなぜその会社を選んだのかという理由をリンクさせることが大切です。

例えば、以前の経験を活かしたいという理由だけでなく、離職期間中に感じた社会との繋がりの重要性や、客観的に自分のキャリアを見つめ直した結果、御社の〇〇という事業に貢献したいと強く思ったといったストーリーを構成します。ブランクがあったからこそ仕事への意欲が高まっていることや、以前よりも高いモチベーションで業務に取り組めることを伝えてください。

また、過去の経験（スキル）が錆びついていないことを示すために、離職中も業界動向をチェックしていたことや、PCスキルの維持に努めていたことなどを盛り込むと、即戦力としての説得力が増します。

過去のキャリアを「現在の価値」として伝える自己PR

以前の実績がどれほど素晴らしくても、それが昔話のように聞こえてしまっては逆効果です。過去の経験を現在の業務にどう適応させるかという視点で自己PRを作成します。

マネジメント経験がある場合は、若手社員の育成やチームのまとめ役としての適性をアピールできます。事務職の経験があれば、正確性や効率化への工夫といったポータブルスキル（持ち運び可能な能力）を強調します。また、育児や介護の経験を通じて培ったマルチタスク能力や忍耐力、相手の立場に立つコミュニケーション能力なども、立派なビジネススキルとしてアピール可能です。ブランクを引け目に感じるのではなく、人生経験としての厚みが増したと捉え直し、自信を持って表現することが大切です。

本人希望記入欄で勤務条件を伝える際のマナー

再就職にあたり、勤務時間や勤務地などに譲れない条件がある場合は、履歴書の本人希望記入欄を活用します。ただし、要望ばかりを羅列すると扱いづらい印象を与えてしまうため、配慮のある書き方が求められます。

例えば、残業ができない場合は、子供の送迎のため17時までの勤務を希望します（突発的な残業については相談可能です）といったように、理由と可能な範囲での柔軟性を示す書き方をします。また、ブランク明けで体力的に不安がある場合や、通院が必要な場合なども、業務に支障がない範囲であれば正直に記載しておくことで、入社後のミスマッチやトラブルを防ぐことができます。特段の条件がない場合は、貴社の規定に従いますと記載するのが基本ルールです。