ピザーラの選考を突破する履歴書の書き方。デリバリーとインストアそれぞれのアピール術

宅配ピザ業界の最大手である「ピザーラ（PIZZA-LA）」は、学生からフリーター、主婦（夫）まで幅広い層に人気のアルバイト・就職先です。身近な存在であるため「簡単に受かるだろう」と思われがちですが、人気店舗や好条件の求人では競争率が高くなることもあります。

ピザーラの仕事は、バイクで商品を届ける「デリバリー」と、店舗で調理や電話対応を行う「インストア」に分かれます。それぞれの職種で求められるスキルや適性が異なるため、履歴書では自分がどちらに向いているか、そして店舗の戦力になれるかを的確に伝える必要があります。

ここでは、ピザーラの採用担当者に好印象を与える履歴書の書き方や、職種別の志望動機の例文、そしてシフト希望の賢い伝え方について詳しく解説します。

ピザーラが履歴書で重視している3つの評価ポイント

履歴書を作成する前に、お店側が「どんな人を求めているか」を知ることが重要です。ピザーラの採用では、以下の3点が特に重視されます。

1. シフトへの協力姿勢（特に土日祝・繁忙期）ピザの注文は週末や祝日、クリスマスなどのイベント時、悪天候時に集中します。みんなが休みたい時に働ける人は、それだけで採用候補の筆頭になります。
2. 安全運転への意識（デリバリーの場合）バイク（原付・三輪）を使用するため、事故を起こさない慎重さと責任感が必須です。
3. 清潔感とチームワーク（インストアの場合）食品を扱うため衛生管理の意識が高く、狭い厨房内でスタッフと連携して動ける協調性が見られます。

第一印象を決める「証明写真」と「文字」の基本マナー

飲食店であるピザーラにおいて、最も大切なのは「清潔感」です。履歴書の証明写真では、髪がボサボサだったり、服がヨレヨレだったりするのは厳禁です。

• 服装： 高校生なら制服、大学生以上なら襟付きのシャツやブラウスなど、きちんとした服装を選びます。
• 表情： 玄関先でお客様と接する仕事でもあるため、口角を上げた明るい表情で撮影しましょう。無表情で暗い写真は「感じが悪い」と判断されるリスクがあります。
• 文字： 字の上手下手よりも「丁寧に書いているか」が見られます。住所の番地や電話番号などの数字も、読みやすい大きさではっきりと記入してください。

【職種別】志望動機の書き方と例文

「家が近いから」「時給が良いから」という理由は本音として大切ですが、それだけでは「ピザーラで働きたい」という熱意が伝わりません。職種に合わせて、戦力になれることをアピールしましょう。

デリバリー（配達）スタッフの志望動機

デリバリーは、安全に、かつ温かいうちに商品を届けることがミッションです。「運転が好き」「土地勘がある」「体力がある」ことがアピールポイントになります。

【例文】

「私は普段から原付バイクに乗っており、運転には慣れています。貴店は自宅から近く、配達エリアの道にも詳しいため、抜け道などを活用して効率よく、かつ安全に商品をお届けできると考え志望いたしました。体力には自信があり、雨の日や寒い日の配達も苦になりません。お客様に『ありがとう』と言っていただけるよう、笑顔で元気な対応を心がけます。」

インストア（調理・接客）スタッフの志望動機

インストアは、注文受付から調理までをスピーディーに行う必要があります。「手先の器用さ」「テキパキ動けること」「ピザが好き」といった要素を盛り込みます。

【例文】

「以前からピザーラのピザが大好きで、自分もこの美味しさをお客様に届ける側になりたいと思い志望いたしました。普段から料理をするのが好きで、手先は器用な方です。また、前職のファーストフード店では、ピーク時の忙しい時間帯でも優先順位を考えて行動することを学びました。この経験を活かし、チームの皆さんと協力して、美味しく見た目もきれいなピザをスピーディーに提供したいです。」

職歴・資格欄で「即戦力」をアピールするコツ

デリバリー希望なら運転免許を正式名称で

デリバリースタッフに応募する場合、運転免許は必須です。履歴書の資格欄には、略称を使わずに正式名称で記載しましょう。

• 原付免許の場合：「原動機付自転車免許 取得」
• 普通免許の場合：「普通自動車第一種運転免許 取得」

また、自己PR欄などで「無事故無違反を継続中」と書き添えると、安全意識の高さを示す強力なアピールになります。

過去のアルバイト経験を具体的に書く

職歴欄には、単に「コンビニでアルバイト」と書くだけでなく、具体的な業務内容を添えます。

• 「デリバリー経験あり（寿司の宅配を1年経験）」
• 「接客経験あり（電話注文の対応に慣れています）」
• 「キッチン経験あり（調理器具の扱いや衛生管理の知識があります）」

未経験の場合でも、部活動での体力作りや、文化祭での模擬店経験など、関連するエピソードがあれば自己PRにつなげることができます。

合否を分ける「本人希望記入欄」の書き方

ピザーラの採用において、最も重要なのが「いつ入れるか」です。ここを曖昧にせず、具体的に書くことで採用確率はグッと上がります。

【好印象な書き方の例】

• 「土日祝日の勤務も可能です」これが書けるだけで、採用担当者の目は輝きます。毎週でなくても「月半分程度なら可能」など、協力姿勢を見せることが大切です。
• 「クリスマスや年末年始の繁忙期も入れます」ピザ屋にとって12月は最大の勝負時です。ここに入れる意思表示は最強の武器になります。
• 「平日は17時～ラストまで勤務可能です」具体的な時間帯を書くことで、シフト作成のイメージが湧きやすくなります。

もちろん、学業や家庭の事情で入れない時間帯がある場合は正直に書きましょう。「試験前はお休みを相談させてください」など、事前に伝えておくことで入社後のトラブルを防げます。

ピザーラの履歴書は、特別なスキルを並べる必要はありません。「安全運転ができる誠実さ」や「忙しい時に協力できる心意気」を丁寧に伝えることが、採用への一番の近道です。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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