N高等学校の履歴書学歴欄の正しい書き方。通信制の記載やアピール方法まで解説

近年、生徒数が急増し社会的な認知度も高まっているN高等学校。自由なカリキュラムやIT教育に特化した独自のスタイルで学ぶ学生が増えていますが、いざ就職や転職活動で履歴書を書こうとすると、学歴欄の書き方に迷う方は少なくありません。

通信制であることを書くべきなのか、学校法人名は必要なのかといった疑問を解消し、N高での経験をポジティブなアピールに変えるための履歴書作成術について詳しく解説します。

N高等学校の正式名称と学歴欄への正しい書き方

履歴書の学歴欄は、公的な文書として正確性が求められます。普段はN高と略して呼んでいても、履歴書には正式名称で記載するのがマナーです。ここでは基本となる書き方やレイアウトについて解説します。

学校法人名を含めて記載するのが基本マナー

履歴書に学校名を記載する際は、高校と略さずに高等学校と書くだけでなく、運営母体である学校法人名から記載するのが最も丁寧で正式な書き方です。N高等学校の場合、正式名称は学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校となります。

一行に収まりきらない場合は、学校法人角川ドワンゴ学園とN高等学校を二行に分けて記載しても構いませんが、基本的には一行で記載します。また、S高等学校の場合も同様に、学校法人角川ドワンゴ学園 S高等学校と記載します。これにより、企業の採用担当者に対して正式な手順を踏んで書類を作成しているという誠実さを印象づけることができます。

通信制課程は書くべきか省略しても良いのか

N高等学校は通信制高校ですが、履歴書の学歴欄に通信制課程と記載する義務はありません。高等学校卒業あるいは高等学校入学と記載するだけで、学歴詐称にはならず正式な経歴として認められます。

しかし、面接では学校生活について聞かれることが多いため、隠す意図がないのであれば、最初から学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校 通信制課程 普通科 入学と記載してしまうのがスムーズです。特に全日制高校から転入した場合や、働きながら学んでいた場合などは、通信制であることを明記することで、ライフスタイルに合わせた学習を行っていた背景が伝わりやすくなります。あえて書かない選択も可能ですが、正直に記載することで面接でのコミュニケーションコストを下げる効果があります。

入学と転入学および編入学の使い分けと時期の確認

高校生活の途中でN高等学校に移った場合、履歴書には入学ではなく転入学や編入学という言葉を使います。この使い分けは非常に重要であり、間違えると経歴の整合性が取れなくなる可能性があります。

転入学と編入学の違いを正しく理解する

転入学とは、前の高校に在籍したまま、空白期間を作らずにN高等学校へ移った場合を指します。いわゆる転校です。この場合は、〇〇高等学校 転入学と記載します。

一方、編入学とは、前の高校を一度退学し、その後にN高等学校へ入り直した場合を指します。この場合は、前の高校について〇〇高等学校 中途退学と記載した次の行に、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校 編入学と記載します。ご自身の経緯がどちらに当てはまるかを確認し、正しい用語を選択してください。

学科やコース名は書くべきか考える

N高等学校には、ネットコースや通学コース、オンライン通学コースなど多様なコースが存在します。また、普通科の中にプログラミングや文芸、ゲームなどの専門的なカリキュラムが含まれていることも特徴です。これらを履歴書にどう反映させるかは、応募する職種や企業へのアピール戦略によって判断します。

プログラミングやクリエイティブ系コースは強力な武器になる

IT企業やクリエイティブ職への応募であれば、専門的なコース名を記載することは大きなアピールになります。例えば、通学プログラミングコースで学んでいた場合、単に普通科と書くよりも、専門的なスキルを体系的に学んできたことが一目で伝わります。

書き方としては、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校 通信制課程 普通科（通学プログラミングコース）といったように、括弧書きでコース名を添えるのがスマートです。特段のアピールが必要ない場合や、一般的な事務職などへの応募であれば、シンプルに普通科とのみ記載しても問題ありません。

自己PRで活かすN高での経験と自主性

N高等学校での経験は、一般的な全日制高校とは異なる強みを持っています。通信制高校で学ぶには、自分で学習計画を立て、自律的に行動する力が求められます。また、SlackやZoomなどのITツールを日常的に使いこなすデジタルリテラシーの高さも、現代のビジネスシーンでは即戦力として評価されるポイントです。

履歴書や職務経歴書で自律性をアピールする

履歴書の自己PR欄や職務経歴書では、N高時代にどのように学習を進めたか、どのような課外活動（インターンシップやプロジェクト学習など）に取り組んだかを具体的に記述してください。

一般的な高校生活を送っていなかったことをネガティブに捉える必要はありません。むしろ、既存の枠組みにとらわれず、自分に必要な環境を選び取ったという主体性や、デジタルの世界で多様な価値観に触れてきた経験は、変化の激しい現代社会において企業が求めている資質でもあります。N高等学校卒業という経歴を、先進的な学習スタイルを実践してきた実績として自信を持って伝え、書類選考の突破につなげてください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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