技能講習修了資格の履歴書への正しい書き方と即戦力としてアピールするためのポイント
物流や建設、製造などの現場仕事において、業務を行うために必須となる資格は数多く存在します。その中でも「フォークリフト」や「玉掛け」などに代表される技能講習は、転職活動において即戦力を証明する強力な武器となります。
しかし、いざ履歴書の資格欄に記入しようとすると、免許と書くべきか、合格と書くべきか、あるいは正式名称は何なのかと迷ってしまう方は少なくありません。技能講習は国家資格に準ずる重要な資格ですが、書き方を間違えると知識不足とみなされてしまうリスクもあります。ここでは技能講習の履歴書への正しい書き方や正式名称、そして書類選考で評価されるためのアピール方法について詳しく解説します。
技能講習は合格や取得ではなく修了と書くのが正しいマナーです
履歴書の免許・資格欄に記入する際、最も注意すべき点は語尾の書き方です。一般的な検定試験であれば合格、運転免許などは取得と書きますが、技能講習の場合は修了と書くのが正式なルールです。
技能講習は、労働安全衛生法に基づいた講習課程(学科と実技)を受け、最後に修了試験に合格することで資格が得られる仕組みになっています。そのため、講習を修めたという意味で修了という言葉が使われます。
具体的な書き方としては、フォークリフト運転技能講習 修了といった形になります。もし取得と書いてしまっても意味は通じますが、専門用語を正しく使い分けることは、その業務に対する理解度の深さやビジネスマナーの証明になりますので、意識して使い分けることをお勧めします。
略称は使わず修了証に記載された正式名称で記入します
普段の現場ではフォークリフトの免許や玉掛けの資格といった通称で呼ぶことが一般的ですが、履歴書のような公的な書類には必ず正式名称で記載する必要があります。略称で書いてしまうと、正式な資格を持っていないのではないかと疑われたり、書類作成が雑な人物だと思われたりする可能性があります。
お手元の技能講習修了証(カードタイプや賞状タイプのもの)を確認し、記載されている名称を一字一句正確に写すのが確実です。
主な技能講習の正式名称と書き方の例
フォークリフト運転技能講習 修了
玉掛け技能講習 修了
ガス溶接技能講習 修了
足場の組立て等作業主任者技能講習 修了
有機溶剤作業主任者技能講習 修了
このように、技能講習という言葉まで含めて正式名称となります。また、主催団体名(〇〇教習所など)までは書く必要はありませんが、もしスペースに余裕がありアピールしたい場合は、行を変えて記載しても構いません。基本的には資格名称だけで十分通用します。
特別教育と技能講習の違いを理解して書き分ける重要性
技能講習とよく混同されるものに特別教育があります。これらは扱える機械の規模や作業の危険度によって区分されており、履歴書に書く際も明確に区別する必要があります。
例えばフォークリフトの場合、最大積載荷重が1トン以上のものを運転できるのは技能講習ですが、1トン未満のものに限られるのが特別教育です。もし特別教育しか受けていないのに技能講習 修了と書いてしまうと、経歴詐称になってしまうだけでなく、入社後に業務上のトラブルを引き起こす原因となります。
特別教育の場合は、フォークリフトの運転の業務に係る特別教育 修了といったように、正確に記載してください。自身が持っている資格がどちらに該当するかは、修了証の記載を確認すれば分かります。どちらも立派な資格ですので、正直かつ正確に記載することが信頼獲得につながります。
資格欄の日付は交付日ではなく修了日を確認します
履歴書の資格欄には、資格名称とともに取得年月を記載する必要があります。技能講習の場合、修了証に交付日と修了日の両方が記載されていることがありますが、履歴書に書くべきなのは講習を終えた修了日(修了年月日)です。
交付日はあくまでカードが発行された日であり、再交付などを受けた場合は日付が変わっていることがあります。いつそのスキルを身につけたかを示すためには、修了日が正しい情報となります。また、履歴書全体のマナーとして、学歴や職歴欄で西暦を使っている場合は資格欄も西暦で、和暦(令和や平成)を使っている場合は和暦で統一することを忘れないでください。
技能講習の資格を職務経歴書や自己PRで活用する方法
履歴書の資格欄に記載するだけでなく、職務経歴書や自己PR欄を活用して、その資格を実務でどのように活かしてきたかを伝えることが重要です。資格を持っていることと、現場で使いこなせることはイコールではありません。
例えば、フォークリフト運転技能講習修了と書いた上で、職務経歴書の業務内容欄にカウンターバランスフォークリフトを使用し、トラックへの積み込み作業を3年間担当や、リーチフォークリフトによる高層ラックへの入出庫作業に従事といった具体的な実務経験を記述します。
また、安全確認の徹底や、資格を活かして作業効率を向上させたエピソードなどを添えると、単なる資格保有者ではなく、安全意識の高いプロフェッショナルであることをアピールできます。建設業や製造業、物流業への転職において、技能講習の資格は即戦力の証です。正確な記載と具体的な実務経験のセットでアピールし、書類選考の突破を目指してください。





