中途採用の履歴書で「志望動機なし」は通用する?リスクと正しい対処法
結論:中途採用で志望動機を書かないことは圧倒的に不利です
転職活動において履歴書の作成を進める中で、「志望動機がうまくまとまらない」「職務経歴書にも書くから履歴書は空欄でいいのではないか」と考える方は少なくありません。しかし、結論から申し上げますと、中途採用の応募において履歴書の志望動機欄を「なし(空欄)」にしたり、「特になし」と書いたりすることは、書類選考において圧倒的に不利になります。
中途採用では、即戦力となるスキルと同様に、「なぜ自社なのか」「長く働いてくれそうか」という入社意欲の高さが厳しくチェックされます。志望動機がない履歴書は、採用担当者に「とりあえず応募しただけ」「志望度が低い」というネガティブな印象を即座に与えてしまいます。たとえ素晴らしい経歴を持っていたとしても、熱意が伝わらなければ面接のチャンスを逃す可能性が高くなります。書類選考を通過するためには、短い文章であっても必ず志望動機を記載し、最低限のマナーと意欲を示すことが必須条件であると認識してください。
「志望動機欄がない」履歴書フォーマットを使うべきケースとは
市販の履歴書やダウンロードできるテンプレートの中には、志望動機欄が設けられていない、あるいは非常に小さいスペースしかないフォーマットも存在します。これらを使用すれば、志望動機を書かずに済むと考えるかもしれませんが、使用には慎重な判断が必要です。基本的に、正社員の中途採用においては、志望動機欄がしっかりと確保されているJIS規格や転職用フォーマットを使用するのがスタンダードです。
「志望動機欄なし」の履歴書を使っても許容されるケースとしては、主に以下の2点が挙げられます。
- 職務経歴書を別途作成し、そこで詳細な志望動機をA4用紙1枚程度でしっかりと記述する場合この場合、履歴書はあくまで基本情報の確認用として割り切り、アピールは職務経歴書に集約するという戦略が成り立ちます。
- 人材紹介会社(転職エージェント)経由での応募など、指定されたフォーマットがある場合エージェントが企業へ推薦状を出す際に志望理由を補足してくれるケースなどでは、履歴書への記載が不要とされることがあります。
これら以外のケース、特に自己応募の場合に志望動機欄のない履歴書を使うと、アピール不足とみなされるリスクが高いため注意が必要です。
「職務経歴書参照」や「同上」で済ませるのは手抜きに見えます
「職務経歴書に詳しく書いたので、履歴書には『詳細は職務経歴書をご参照ください』や『同上』と書いてもいいですか?」という質問もよくあります。これも避けるべき対応です。採用担当者は、まず履歴書で応募者の全体像(氏名、住所、学歴、職歴、志望動機)をざっと把握してから、詳細な職務経歴書を読み込むという順序で見ることが多いからです。
履歴書の段階で「参照」と書いてあると、読み手の視線の移動を強制することになり、ストレスを与えてしまいます。また、単純に「手抜きをしている」「熱意が足りない」という印象を持たれる可能性もあります。ベストな対応は、職務経歴書に書いた志望動機の「要約(ダイジェスト版)」を履歴書に記載することです。履歴書で「なぜ応募したか」の結論を端的に伝え、職務経歴書でその根拠や詳細なエピソードを語るという連携を持たせることで、説得力のある応募書類となります。
どうしても書けない時のための「要素で埋める」作成術
志望動機がどうしても思いつかない、書くのが苦手だという場合は、難しく考えすぎずに以下の3つの要素を組み合わせて文章を構成してみてください。
- 【きっかけ】 その企業のどこに興味を持ったか(業界トップのシェア、独自のサービス、企業理念など)。
- 【経験】 自分のこれまでの経験(営業経験、事務スキル、マネジメント経験など)。
- 【貢献】 入社後にどうなりたいか(即戦力として貢献したい、スキルを活かして成長したいなど)。
【簡易例文】
「貴社が業界に先駆けて取り組んでいる〇〇というサービスに将来性を感じ、志望いたしました。私は前職で××の業務に5年間従事し、△△という実績を上げてきました。この経験を活かし、貴社の事業拡大に即戦力として貢献したいと考えております。」
このように、型に当てはめて作成するだけでも、「なし」で提出するよりはるかに好印象を与えます。まずは形を整え、意欲があることを示すことが重要です。
本人希望記入欄だけの履歴書はパート・アルバイト用と心得る
コンビニエンスストアなどで売られている履歴書の中には、志望動機欄がなく「本人希望記入欄」のみが大きく取られているタイプがあります。これは主にパートやアルバイト、あるいは新卒の学生が使用することを想定した簡易的なものです。
中途採用の正社員募集において、このタイプの履歴書を使用すると、「ビジネスマナーを知らない」「場違いな書類を使ってきた」と判断される恐れがあります。転職活動においては、自分の経歴や強みを最大限にアピールできる「転職者用(JIS規格準拠)」の履歴書を選び、志望動機欄もしっかりと埋めることが、内定への近道となります。道具選びから手を抜かず、本気度が伝わる書類を作成してください。





