転職初日はこれで完璧！ 看護師のための「持ち物・挨拶・振る舞い」完全マニュアル

「内定をもらって一安心だけど、初日のことを考えると胃が痛い……」

「自己紹介で何を話せばいい？ 菓子折りは必要？」

「『前の病院のやり方』が抜けていなくて、生意気だと思われないか心配」

書類選考や面接という難関を突破したあなたに、最後に待っている試練。それが**「初出勤」**です。

新しい環境、知らないスタッフ、覚えなければならない業務フロー。初日の緊張感は、ベテラン看護師であっても相当なものです。

しかし、初日の「準備」と「振る舞い」さえ間違えなければ、新しい職場に馴染むスピードは格段に上がります。

逆に、ここで悪目立ちしてしまうと、「扱いにくい人」というレッテルを貼られかねません。

本記事では、看護師が転職初日を笑顔で乗り切り、最高のスタートダッシュを切るための**「挨拶・持ち物・マインドセット」**について解説します。

１．第一印象が決まる！ 「自己紹介」の鉄板テンプレート

初出勤の朝、最も緊張するのが申し送り前などの「全体挨拶」です。

ここで気の利いたことを言う必要はありません。大切なのは**「謙虚さ」と「笑顔」、そして「短くまとめること」**です。

失敗しない挨拶のポイント

• 1分以内で話す: 長い挨拶は業務の妨げになり、嫌がられます。
• 「教えてください」の姿勢: 経験者であっても、その病院では新人です。プライドを捨てた姿勢が好感度を上げます。
• 大きな声で: 緊張すると声が小さくなりがちですが、ハキハキ話すだけで印象は「仕事ができそう」に変わります。

【場面別】 そのまま使える挨拶テンプレート

２．忘れ物厳禁！ 看護師の「初日持ち物リスト」

「筆記用具くらいあればいいでしょ？」と思っていると、思わぬ落とし穴にはまります。

特に「足元」や「書類」は要注意です。前日に以下のリストで最終チェックを行いましょう。

必須アイテム

• 筆記用具（メモ帳・ボールペン・マーカー）
  • ※メモ帳は**「ポケットに入るサイズ」**が鉄則です。大きなノートは現場で邪魔になります。
• 印鑑（認印・訂正印）
  • ※電子カルテでも、書類手続きで訂正印が必要な場面は多々あります。シャチハタと朱肉用、両方あると安心です。
• 提出書類一式
  • ※年金手帳、雇用保険被保険者証、免許証の原本またはコピーなど、指示されたものはクリアファイルにまとめておきましょう。
• 白衣・ナースシューズ（支給されていない場合）
• 白い靴下・ストッキング
  • ※意外と忘れるのがこれ。通勤用の靴下のまま着替えると、色付きソックスで悪目立ちすることがあります。
• 飲み物・昼食
  • ※食堂の使い方が分からない、食券が買えない等のトラブルに備え、初日は持参が無難です（匂いの強いものはNG）。

よくある質問：菓子折りは必要？

基本的に、看護師の転職で菓子折りは不要です。

ロッカーの場所も確保されていない初日に大きな箱を持っていくと、逆に気を使わせたり、置き場所に困ったりします。

どうしても渡したい場合は、休憩室に「皆さんでどうぞ」と置ける個包装のものを、数日経って慣れてから持っていくのがスマートです。

３．服装と身だしなみの最終チェック

「動きやすい服装で来てください」と言われても、ジーンズやスニーカーはNGです。

初日は更衣室での着替えや、オリエンテーション（座学）があるため、社会人としての節度ある服装が求められます。

• 服装:
  • スーツ（ジャケット着用）が最も無難で確実です。
  • オフィスカジュアルの場合も、ジャケットやカーディガンを羽織り、落ち着いた色味（黒・紺・ベージュ）を選びましょう。
• 髪型・メイク:
  • 髪はまとめる（お辞儀をした時に落ちないように）。
  • メイクはナチュラルに。ネイルはオフし、爪は短く切る。
• 靴:
  • スニーカーではなく、パンプスやローファーで出勤しましょう。

４．絶対に言ってはいけない「禁句」と、愛される振る舞い

初日の振る舞いで、あなたが「敵」とみなされるか「味方」とみなされるかが決まります。

特に経験豊富な看護師さんがやってしまいがちな失敗があります。

最大のタブー：「前の病院では…」

新しい職場で、**「前の病院ではこうやっていました」「前の病院の方が効率的でした」**と言うのは絶対にNGです。

たとえ事実であっても、古くからいるスタッフ（お局様など）には「今のやり方の否定」と受け取られ、一発で嫌われます。

まずは郷に入っては郷に従え。

「こちらのやり方を勉強させてください」という姿勢を貫きましょう。

初日にやるべき「３つの行動」

1. 名前を覚える（メモを取る）
   • 教えてくれる人の名前をすぐにメモし、「〇〇さん、ありがとうございます」と名前を呼んで感謝を伝えます。
2. メモを取る姿勢を見せる
   • 内容は後で整理すればいいので、とにかく「メモを取っている姿」を見せることが、やる気のアピールになります。
3. 雑用を率先してやる
   • ナースコール対応、物品補充、環境整備など、誰にでもできる仕事こそ、率先して行いましょう。「気が利く人だ」と評価されます。

５．まとめ：初日は「完璧」じゃなくていい

初出勤で「早く戦力にならなきゃ」と焦る必要はありません。

初日のゴールは、仕事を覚えることではなく、**「スタッフに顔と名前を覚えてもらい、敵を作らないこと」**です。

• 挨拶は笑顔で、謙虚に。
• 持ち物は前日に完璧に。
• 「前の病院」の話は封印する。

この3つを守れば、あなたの初出勤は100点満点です。

あなたが選んだ新しい職場が、輝ける場所になることを心から応援しています。行ってらっしゃい！

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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