2025.12.13

3ヶ月で辞めても再就職はできる！短期離職のハンデを覆す「書類作成」の緊急リカバリー術

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「試用期間の3ヶ月で辞めるなんて、看護師として失格ではないか」

「こんなに短い職歴があったら、もうどこにも雇ってもらえないかもしれない」

入職して3ヶ月。ようやく業務の流れが見え始めた矢先に、人間関係のトラブルや想像を絶する激務、あるいは入職前の話とは全く異なる労働条件に直面し、退職を決断する（あるいはしてしまった）方は少なくありません。

結論から申し上げますと、3ヶ月での退職はキャリアの終わりではありません。 看護師資格と、これから解説する「正しい書類作成の戦略」があれば、再就職は十分に可能です。

しかし、3ヶ月という短期離職は、採用担当者に「忍耐力がない」「またすぐ辞める」という強烈なネガティブイメージを与えるのも事実です。無策のまま履歴書を送れば、書類選考で落とされます。本記事では、そのハンデを乗り越え、採用担当者に「会って話を聞きたい」と思わせるための書類作成テクニックを解説します。

Contents

１．履歴書に書く？書かない？「3ヶ月の職歴」の扱い方
- 結論：保険に入っていたなら「書く」が鉄則
２．「なぜ3ヶ月で？」採用担当者の不安を払拭する退職理由の書き換え
- パターンA：労働条件や業務内容が話と違った場合
- パターンB：教育体制不備・医療安全への懸念がある場合
３．職務経歴書は「スキル」ではなく「反省と姿勢」で勝負する
- 自己PR欄の構成案
４．志望動機で「定着性」を証明する
５．3ヶ月で辞めた後の「病院選び」の注意点

１．履歴書に書く？書かない？「3ヶ月の職歴」の扱い方

まず最初に直面するのが、「たった3ヶ月の職歴を履歴書に書くべきか」という問題です。

結論：保険に入っていたなら「書く」が鉄則

試用期間中であっても、雇用保険や社会保険に加入していた場合は、履歴書に必ず記載してください。

もし隠して次の病院に入職しても、雇用保険被保険者証の提出や年末調整の手続きで、前職の加入履歴（日付）からバレる可能性が極めて高いからです。経歴詐称として解雇のリスクを背負いながら働くよりも、正直に記載し、納得できる理由を添える方が賢明です。

※保険未加入のアルバイトや、数日で辞めて手続きが一切行われていない場合は、記載せずに「空白期間」とする判断も可能です。

２．「なぜ3ヶ月で？」採用担当者の不安を払拭する退職理由の書き換え

採用担当者が最も恐れているのは、あなたが「辞め癖のある人」であることです。3ヶ月で辞めた理由を、単なる「忍耐力不足」ではなく、**「やむを得ないミスマッチ」または「プロとしての安全配慮」**であったと転換する必要があります。

パターンA：労働条件や業務内容が話と違った場合

「残業なしと聞いていたのに毎日3時間残業があった」「病棟業務と聞いていたのに外来に回された」といったケースです。

【NG：ただの不満】「話と違って残業が多く、体調を崩しそうだったから。」
【OK：契約遵守の姿勢】「入職時に提示された労働条件と、実際の勤務実態に大きな乖離（例：配置部署や勤務体制の相違など）があり、生活との両立が困難となりました。誠実に業務に取り組もうと努めましたが、長期的な就業は難しいと判断し、早期に退く決断をいたしました。」→ 「嫌だから」ではなく「契約と異なるから」という客観的事実を伝えます。

パターンB：教育体制不備・医療安全への懸念がある場合

「何も教えてもらえず放置された」「不潔操作が横行していて怖かった」といったケースです。

【NG：他責・悪口】「先輩が教えてくれず、放置されて怖かったから。」
【OK：安全への責任感】「新人教育体制が整っていると伺っておりましたが、実際にはマニュアルもなく、未習得の手技を一人で実施せざるを得ないなど、医療安全上の懸念を感じる場面が多々ありました。患者様の安全を守るためには、基礎から指導を受けられる環境で学び直すべきだと痛感し、退職を決意しました。」→ 「怖かった」ではなく「医療安全を守るため」という正義感に変換します。

３．職務経歴書は「スキル」ではなく「反省と姿勢」で勝負する

3ヶ月の勤務では、アピールできるほどの新しい技術は身についていないはずです。無理に「採血を実施」などと書いても薄っぺらくなります。

この場合、職務経歴書は**「反省文兼決意表明」**の場として活用します。

自己PR欄の構成案

早期退職への真摯な反省「今回の短期離職については、私の事前の情報収集不足や、環境への適応努力が至らなかった点もあると深く反省しております。」→ まず自分の非（確認不足など）を認めることで、誠実さをアピールします。
3ヶ月間、意識していたこと「短い期間ではありましたが、日々のバイタル測定や患者様への声かけなど、基本業務には誠心誠意取り組んでまいりました。特に、報告・連絡・相談の徹底は、どのような環境でも不可欠であると再認識いたしました。」→ サボっていたわけではないことを伝えます。
次にかける覚悟「二度と同じ過ちを繰り返さないよう、今回は貴院の理念や業務内容を深く理解した上で志望いたしました。今後は腰を据えて長く勤務し、貴院に貢献する所存です。」→ 「次は絶対に辞めない」という強い意思を示します。

４．志望動機で「定着性」を証明する

3ヶ月で辞めた人が次に採用されるための絶対条件は、「次は長く続く」と信じてもらうことです。

そのため、志望動機では「家から近い」「給料が良い」といった条件面ではなく、「組織風土」や「教育体制」への共感を前面に押し出してください。

＜志望動機の例文＞

「前職での反省を活かし、今回は『長く働き続けられる環境かどうか』を最重視して職場を探しておりました。貴院の『職員が互いに支え合う』という理念と、中途採用者へのプリセプター制度が充実している点に強く惹かれました。教育体制の整った貴院で、看護師としての基礎を固め直すとともに、一日も早く戦力として貢献できるよう、謙虚な姿勢で業務に取り組みたいと考えております。」