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転職回数20回は「異常」ではない?その圧倒的な経験値を武器に、書類選考の壁を突破する「経歴の魅せ方」

keireki0530
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「転職回数が20回を超えてしまった。もう雇ってくれる病院なんてないかもしれない」

「履歴書に書ききれないし、書いたら落とされるに決まっている」

転職回数が2桁、それも20回近くなると、新しい職場を探すこと自体に恐怖を感じてしまうかもしれません。一般的な転職市場の常識で言えば、確かに20回という回数は大きなハンデです。採用担当者は反射的に「定着性に問題がある」「トラブルメーカーかもしれない」と警戒します。

しかし、諦める必要はありません。看護師という国家資格、そして人手不足という業界の現状、さらに言えば「20回の現場経験」は、見せ方次第で唯一無二の武器になります。事実、20回以上の転職を経て、現在も生き生きと働いている看護師は存在します。重要なのは、経歴を隠すことではなく、その多さを「強み」として再定義し、採用担当者を納得させるロジックを組み立てることです。

本記事では、転職回数20回の看護師が書類選考を通過するための、具体的かつ戦略的な応募書類の作成術を解説します。

1.履歴書の物理的な限界をどう突破するか

まず直面するのが、「履歴書の職歴欄に行数が足りない」という物理的な問題です。20行もある履歴書は市販されていません。ここで「主な職歴だけ書いて、残りは省略しよう」と考えるのは危険です。社会保険の加入履歴などから発覚した場合、経歴詐称として解雇されるリスクがあるからです。

【解決策:「別紙参照」の活用】

履歴書の職歴欄には、直近の職歴や、特にアピールしたい(在籍期間が長かった、または応募先に関連する)主要な職歴を抜粋して記入します。そして、欄外や最終行に必ず以下の文言を添えてください。

「※詳細な職務経歴については、別紙『職務経歴書』をご参照ください」

これにより、履歴書自体をすっきりと見やすく保ちつつ、すべての経歴を開示しているという誠実さをアピールできます。採用担当者も、真っ黒に文字が埋まった履歴書を見るより、整理された書類の方に好感を持ちます。

2.「飽き性」を「百戦錬磨」に変える職務経歴書の書き方

20回の転職歴を単に時系列で羅列しただけの職務経歴書は、「辞めてばかりの人」という印象を強めるだけです。ここで必要なのは、「キャリアのタグ付け(グルーピング)」です。

時系列形式ではなく、**「経験領域別」**にまとめて記載することをおすすめします。

  • 【急性期領域】(計5病院)
    • 〇〇病院、△△医療センター、他3施設
    • 習得スキル:人工呼吸器管理、急変対応、トリアージ
  • 【高齢者・介護領域】(計8施設)
    • 介護老人保健施設〇〇、特別養護老人ホーム△△、他6施設
    • 習得スキル:看取りケア、認知症看護、胃ろう管理
  • 【在宅・クリニック領域】(計7施設)
    • 訪問看護ステーション〇〇、他6クリニック
    • 習得スキル:単独訪問での判断力、家族指導、外来処置

このようにまとめることで、「20回辞めた人」から**「急性期から在宅まで、あらゆるフィールドを知り尽くしたスペシャリスト」**へと印象を操作できます。

3.採用担当者の「すぐ辞める恐怖」を払拭する志望動機

採用担当者が最も恐れているのは「採用コストをかけても、またすぐに辞められること」です。20回の転職歴がある場合、通常の志望動機では太刀打ちできません。以下の3つの要素を盛り込み、「今回は違う」ということを論理的に証明してください。

  1. 「遍歴の終了」を宣言する「これまでは、自身のスキルアップや、自分に最適な看護の形を模索するために多くの現場を経験してまいりました。しかし、20箇所以上の現場を見たことで、自分が本当に生涯をかけて取り組みたい看護が『〇〇(応募先の専門領域)』であると確信に至りました」→「もう探す旅は終わった」と言い切ることが重要です。
  2. 他と比較した上での「結論」「多くの病院を見てきた私だからこそ、貴院の『職員を大切にする風土』や『徹底した医療安全管理』がいかに素晴らしいか、身に染みて理解できます」→ 比較対象が多いからこそ、その病院の良さが分かると伝えます。
  3. 退路を断つ「ここを看護師人生の集大成の場と考え、骨を埋める覚悟で志望いたしました」→ 強い定着の意思を示します。

4.20回の経験者だけが書ける「最強の自己PR」

自己PRで「協調性」や「忍耐力」をアピールするのは避けた方が無難です(経歴と矛盾するため)。その代わり、20回職場を変えた人にしか持ち得ない能力を前面に押し出します。

  • 即戦力・適応力のアピール「20以上の異なる電子カルテ、物品配置、人間関係の中に飛び込んできました。どのような環境であっても、初日から即戦力として動ける適応力があります。新しいルールを覚えるスピードには自信があります」
  • トラブル対応・引き出しの多さ「様々な施設で、数え切れないほどの急変やトラブルを経験してきました。想定外の事態が起きても動じず、過去の経験から最適解を導き出すことができます」
  • 教育コストゼロ「基本的な手技はもちろん、多様な診療科の知識があるため、教育の手間をかけさせません」

5.戦略的な「応募先」の選定

20回の転職歴があっても採用されやすい職場と、そうでない職場があります。書類選考の通過率を上げるためには、ターゲット選定も重要です。

  • 狙い目:
    • 訪問看護ステーション: 現場での「判断力」と「即戦力」が最優先されるため、経験豊富なナースは歓迎されます。
    • 有料老人ホーム・介護施設: 医療処置のスキルに加え、多様な入居者やスタッフと渡り合える人生経験が評価されます。
    • 応援ナース(期限付き雇用): 「半年」などの期間が決まっているため、定着性よりもスキルの高さが求められます。ここで実績を作り、気に入った職場で常勤になるルートも有効です。
  • 避けるべき:
    • 大学病院や公立病院などの「年功序列・終身雇用」を前提とした組織。

転職回数20回は、隠すべき汚点ではなく、あなたのサバイバル能力の証明です。「20回も転職してしまった」と卑下するのではなく、「20回の経験があるからこそ、貴院の役に立てる」と堂々と胸を張ってください。その自信と、相手の不安を先回りして解消する書類があれば、扉は必ず開きます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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