職務経歴書の自己PRは終わり方で決まる。採用担当者に響く締めくくりテクニックと例文集

職務経歴書の作成において自己PRの書き出しやエピソードの内容には多くの時間を割くものの意外と見落とされがちなのが文章の終わり方です。しかし採用担当者が書類を読み終えた瞬間の印象を決定づけるのは実はこの最後の一文です。どれだけ素晴らしい実績やスキルが書かれていても締めくくりが弱ければ熱意が伝わりきらず唐突に終われば不親切な印象を与えてしまいます。逆に言えば効果的な締めくくりを用意することであなたの入社意欲と貢献の意思を強く印象づけることが可能です。ここでは自己PRを完璧に仕上げるための終わり方の重要性と採用担当者の心を掴むための具体的な締めくくり例文をパターン別に紹介します。

自己PRの最後の一文が書類選考の合否を左右する理由

自己PRの締めくくりは単なる文章の結びではありません。それはあなたが企業に対して提示するコミットメントであり熱意の最終確認の場です。採用担当者は数多くの応募書類に目を通していますが最後まで読んだ後にこの人に会ってみたいと思わせるには読後感が重要になります。終わり方がしっかりしていると論理的で完結力のある人物だという評価に繋がります。また自分の強みをどう活かすかという未来の視点で締めくくることで入社後の活躍を採用担当者にイメージさせやすくなる効果もあります。最後まで気を抜かずに推敲を重ねることが書類選考通過への近道となります。

評価される締めくくりの基本構成と鉄則

採用担当者に好印象を与える締めくくりには一定の型があります。それは自分の強みの再確認と企業への貢献意欲をセットにするという構成です。まずは冒頭で述べた自分の強みや経験を一言で要約します。そしてその強みを活かして応募先の企業で具体的にどのような貢献をしたいのかを宣言します。ここで重要なのは自分のやりたいことだけでなく企業の利益にどう繋がるかという視点を持つことです。私はこれがしたいですという願望で終わるのではなく私がこれをすることで御社にこのようなメリットがありますというギブの精神を伝えることが鉄則です。

経験者が即戦力であることを強調する締めくくり例文

同業種への転職やこれまでのキャリアを活かして即戦力として活躍したい場合は具体的な成果へのコミットメントを強調します。自信を持って貢献できると言い切ることが信頼感に繋がります。

以上の経験から培った課題解決型の営業スキルと顧客との信頼関係構築力は貴社の新規開拓事業においても必ず活かせると確信しています。早期に商品知識を習得し初年度から目標達成に貢献できるよう尽力いたします。即戦力として貴社の事業拡大の一翼を担う覚悟です。

これまでのプロジェクトマネジメント経験を活かし貴社の開発現場においても品質と納期の両立を実現したいと考えています。チームメンバーの強みを最大限に引き出し円滑なプロジェクト進行をリードすることで貴社のさらなる発展に貢献する所存です。

未経験者がポテンシャルと熱意を伝える締めくくり例文

未経験の職種や業界へ挑戦する場合は謙虚さを持ちつつも学習意欲の高さと早期戦力化への意欲をアピールします。前職の経験をポータブルスキルとして活かす姿勢を見せることが大切です。

未経験の業界ではありますが前職で培った粘り強い交渉力と目標達成への執着心は貴社の営業活動においても必ず活かせると考えています。新しい知識やスキルを貪欲に吸収し一日も早く貴社の戦力として貢献できるよう業務に邁進いたします。

事務職の実務経験は浅いですが接客業で培った相手の意図を汲み取るコミュニケーション能力と正確な金銭管理能力を活かし円滑なバックオフィス業務を支えたいと考えています。正確かつスピーディーな業務遂行を心がけ周囲の社員の皆様から信頼される存在になれるよう努力します。

マネジメント職やリーダー候補としての締めくくり例文

管理職やリーダー候補として応募する場合は個人の成果だけでなく組織全体への貢献や人材育成への視点を盛り込みます。

これまでの組織運営と人材育成の経験を活かし貴社の営業チーム全体の底上げと売上最大化に貢献したいと考えています。メンバー一人ひとりの成長を支援し結束力の高いチームを作ることで貴社のビジョン達成に寄与する所存です。

プレイングマネージャーとして自ら成果を出しつつ若手社員の育成にも注力することで組織の持続的な成長を支えたいと考えています。貴社の経営課題を解決するためにこれまでの知見を総動員し事業の発展に全力を尽くします。

自己PRの終わり方で絶対に避けるべきNGパターン

締めくくりにおいて最も避けるべきなのは勉強させていただきたいという受け身の姿勢です。企業は学校ではないため給料をもらいながら学ぼうとする姿勢は敬遠されます。学ぶ意欲があることは大切ですがそれはあくまで成果を出すための手段であり最終的な目的は貢献であることを忘れてはいけません。また思いますや気がしますといった自信のない表現も避けるべきです。貢献したいや貢献しますと言い切ることで採用担当者に安心感を与えてください。さらに唐突に以上で終わらせたり締めくくりの言葉がなかったりすると文章全体が尻切れトンボの印象になり熱意が伝わらなくなってしまいます。

最後に全体を読み返して一貫性を確認する

締めくくりの文章が完成したら必ず冒頭の書き出しや本文のエピソードと矛盾がないかを確認してください。最初と言っていることが違ったり本文で触れていない強みが唐突に出てきたりすると説得力が弱まってしまいます。自己PRは最初から最後まで一貫したメッセージで貫かれている必要があります。書き出しで強みを宣言し本文でその根拠を示し結びでその強みを使った貢献を誓う。この一連の流れがスムーズであればあるほどあなたの志望度の高さと実力は採用担当者に強く伝わります。最後の一文までこだわり抜いた職務経歴書で自信を持って選考に臨んでください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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