履歴書「得意科目:英語」の書き方のコツと、レベルや状況に応じた具体的な例文
履歴書の「得意な学科(科目)」欄は、学歴や職歴だけでは伝えきれない、あなたの「基礎能力」や「興味の方向性」をアピールできる貴重なスペースです。
特に「英語」を得意科目として挙げることは、グローバル化が進む現代において非常に有効なアピールになります。しかし、単に「英語」と書くだけでは、その実力やビジネスでの活用イメージは伝わりません。
ここでは、採用担当者の目に留まる「得意科目:英語」の書き方のコツと、レベルや状況に応じた具体的な例文を紹介します。
履歴書の「得意科目」で英語を書くメリット
採用担当者は、得意科目の欄から「応募者が何に興味を持ち、どのような努力をしてきたか」を読み取ろうとしています。英語を挙げることで、以下の3つのポジティブな印象を与えることができます。
- 実務能力の証明業務で英語を使用する企業はもちろん、そうでない企業でも、情報収集能力や将来的な海外展開への対応力として評価されます。
- 継続力・学習意欲のアピール語学の習得には地道な努力が必要です。高いスキルがある、あるいは学習を継続していることは、そのまま「勤勉さ」の証明になります。
- コミュニケーション能力の示唆言語や文化の異なる相手と意思疎通を図ろうとする姿勢は、柔軟性やコミュニケーション能力の高さとして評価されます。
評価される書き方のポイント
「得意科目:英語」と書くだけでなく、以下の要素を1〜2行の補足説明として加えることが鉄則です。
- 客観的な指標(TOEIC、英検など)「得意」のレベル感が伝わるよう、具体的なスコアや資格を記載します。
- 具体的な経験(留学、実務、学習方法)「どのように学んだか」「どこで使ったか」を書き、経験の深さを伝えます。
- 仕事への活かし方その英語力を入社後にどう役立てたいか、意欲を添えます。
【レベル・状況別】得意科目「英語」の例文集
履歴書のスペースに合わせて、そのまま使える例文を紹介します。ご自身の状況に近いものを選び、アレンジして活用してください。
1. 実務でバリバリ使いたい場合(上級者向け)
TOEIC 800点以上や留学経験があり、即戦力として英語を使いたい場合の例文です。
- 例文A英語(TOEIC 850点。前職では海外クライアントとのメール対応や、週1回のオンライン会議での通訳業務を担当しておりました。即戦力として語学力を活かします。)
- 例文B英語(ビジネスレベル)(大学時代に1年間の米国留学を経験。ディベートやプレゼンテーションを通じて培った「論理的に伝える英語力」を、貴社の海外営業部で活かしたいと考えています。)
2. 読み書き・情報収集が得意な場合(中級者・事務職向け)
スピーキングには自信がないけれど、読み書きなら任せてほしいという場合の例文です。エンジニアや事務職などで好まれます。
- 例文A英語(リーディング・ライティング)(TOEIC 750点取得。英文マニュアルの読解や、ビジネスメールの作成を得意としています。最新の海外情報をいち早くキャッチアップし、業務に還元します。)
- 例文B英語(英文記事の翻訳やリサーチが得意です。正確な文法知識と語彙力を活かし、海外のトレンド情報を収集して企画立案に役立てたいと考えています。)
3. 接客・コミュニケーションをアピールする場合
インバウンド対応や接客業などで、明るい対応力をアピールする際の例文です。
- 例文A英会話(飲食店でのアルバイト経験を通じ、外国人観光客への接客英語を習得しました。物怖じせず積極的にコミュニケーションを取り、顧客満足度の向上に努めます。)
- 例文B英語(日常会話レベル)(異文化交流に興味があり、オンライン英会話を2年間継続しています。相手の意図を汲み取る傾聴力を活かし、スムーズな対応を心がけます。)
4. 現在勉強中で「向上心」をアピールする場合
現時点でのスコアは高くなくても、学ぶ姿勢を評価してもらいたい場合の例文です。
- 例文A英語(現在のTOEICスコアは600点ですが、今年中に750点取得を目標に毎日1時間の学習を継続しています。持ち前の継続力を活かし、業務に必要な知識も早期に習得します。)
- 例文B英語(洋画を字幕なしで観ることを趣味としており、生きた英語表現を学ぶことに楽しさを感じています。新しいことを吸収する意欲を仕事にも活かします。)
英語以外の職種に応募する場合の注意点
英語を使わない職種に応募する際、「英語が得意です」とだけ書くと、「すぐに辞めて外資系に行きたいのでは?」「英語を使わない仕事で満足できるのか?」と懸念される場合があります。
その場合は、以下のように**「英語学習を通じて得たスタンス」**を強調すると効果的です。
- 例文英語(粘り強く学習を続けることで、TOEICスコアを200点アップさせました。この経験で培った「目標達成に向けてコツコツ努力する姿勢」は、どのような業務でも活かせると確信しています。)
まとめ
履歴書の「得意科目」欄は、小さなスペースですが、書き方次第であなたのスキルと人柄を同時に伝えられる重要な項目です。
「英語が得意」という事実だけでなく、**「その英語力をどう仕事に活かすか」あるいは「英語学習から何を学んだか」**という視点を添えることで、採用担当者に響く魅力的な履歴書になります。





