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転職回数が多くても評価される職務経歴書の書き方と例文

keireki0530
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転職回数が多く複数の会社での勤務経験がある場合、職務経歴書をどのようにまとめるべきか悩む方は少なくありません。すべての経歴を詳細に書こうとすると枚数が膨大になり読みづらくなってしまうからです。

しかし複数の会社を経験していることは、多様な環境への適応力や豊富なスキルを持っているという強力なアピール材料にもなります。大切なのは情報の整理と見せ方です。

ここでは複数社の経歴を持つ方が書類選考を突破するために最適な職務経歴書の形式と、そのまま使える具体的な例文について解説します。

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複数社の経歴をまとめる2つの形式

職務経歴書のフォーマットには大きく分けて編年体式とキャリア式の2種類があります。経験社数やアピールしたいポイントに合わせて最適な形式を選ぶことが重要です。

1. 編年体式・逆編年体式(2社から3社程度におすすめ)

時系列に沿って入社から退社までを記述する形式です。

編年体式は過去から現在へ、逆編年体式は現在から過去へと遡って記載します。

採用担当者は直近の経歴を最も重視するため、基本的には直近の職歴を一番上に書く逆編年体式が推奨されます。経験社数が2社から3社程度であれば、この形式でも書類が長くなりすぎず、キャリアの流れをわかりやすく伝えることができます。

2. キャリア式(3社から4社以上におすすめ)

所属した会社ごとではなく、業務内容や職種ごとに経歴をまとめる形式です。

例えばA社、B社、C社と3社経験していても、すべて営業職であれば営業経験としてひとまとめにして実績を記載します。

転職回数が多い場合でも書類全体をコンパクトにまとめることができ、特定のスキルや専門性を強調するのに適しています。

【例文1】キャリア式でまとめた職務経歴書

転職回数が多く、職種に一貫性がある場合(営業一筋、事務一筋など)に効果的なキャリア式の例文です。社名の羅列を目立たなくさせ、スキルの高さをアピールします。

職務要約

大学卒業後、一貫して12年間、法人営業職に従事してまいりました。通信回線、ITソリューション、広告代理店と3つの異なる業界を経験しましたが、いずれも新規開拓営業を中心に行い、徹底した顧客分析に基づく提案を強みとしております。直近の株式会社〇〇では、競合ひしめく市場において昨対比120パーセントの売上を達成しました。これまでの多角的な業界知識と、環境を問わず成果を出せる営業力を活かし、貴社の事業拡大に貢献したいと考えております。

職務経歴(概要)

20XX年4月~20XX年3月 株式会社A(通信回線商社)

20XX年4月~20XX年3月 株式会社B(ITソリューション)

20XX年4月~現在    株式会社C(広告代理店)

業務内容と実績

新規開拓営業(経験年数:通算10年)

対象:従業員数50名から300名規模の法人企業

手法:テレアポ、飛び込み、展示会でのリード獲得、紹介営業

実績:

株式会社Aにて、新人賞を受賞(年間新規獲得数30社)

株式会社Bにて、月間売上目標を18ヶ月連続達成

株式会社Cにて、大手クライアントの開拓に成功し、年間売上5000万円を達成

既存顧客への深耕営業(経験年数:通算5年)

対象:契約中の法人顧客

手法:定期訪問による課題ヒアリング、アップセル・クロスセル提案

実績:

顧客単価を前年比115パーセント向上(株式会社C)

解約率を5パーセント改善(株式会社B)

マネジメント経験

株式会社Cにて、営業リーダーとしてメンバー5名の育成および進捗管理を担当。チーム全体の売上目標達成に貢献しました。

活かせるスキル

商材を問わず顧客の課題を見つけ出すヒアリング能力

決裁者にアプローチする交渉力とプレゼンテーション能力

新しい組織や商材に短期間で適応する柔軟性

自己PR

私の強みは、どのような環境下でも目標を達成する再現性のある営業力です。扱う商材や顧客層が異なる複数の企業で経験を積んだことで、商材に依存しない本質的な課題解決能力を身につけました。また、新しい組織やシステムに短期間で順応し、即戦力として成果を出すための行動量を担保できるタフさも持ち合わせています。

【例文2】逆編年体式でまとめた職務経歴書

経験社数が2社から3社程度で、直近のキャリアを特にアピールしたい場合の例文です。最新の経歴を詳細に書き、古い経歴は簡潔にまとめます。

職務要約

新卒で専門商社に入社し、ルート営業を3年間経験しました。その後、より提案力を重視した営業に挑戦したいと考え、IT企業へ転職いたしました。現職では4年間、無形商材のコンサルティング営業に従事し、顧客の経営課題に直結する提案を行うことで、2年連続で部内トップの売上実績を達成しました。これまでの2社で培った有形無形双方の営業スキルを活かし、貴社に貢献いたします。

職務経歴

20XX年4月~現在 株式会社〇〇(IT企業)

事業内容:クラウドサービスの開発・販売

従業員数:200名

配属:法人営業部

【主な業務】

製造業を中心とした法人顧客に対する、基幹システム導入の提案営業

導入後の運用サポートおよび追加機能の提案

【実績】

20XX年度 売上目標達成率120パーセント(部内1位)

解約率の低下(前年比マイナス3ポイント)に貢献

20XX年4月~20XX年3月 △△商事株式会社(専門商社)

事業内容:機械部品の卸売

従業員数:50名

配属:営業課

【主な業務】

既存顧客へのルートセールス(1日平均5社訪問)

見積書作成、受発注処理、納期管理

【実績】

担当エリアの売上を前年比110パーセントに拡大

顧客満足度アンケートにて支店内で高評価を獲得

複数社の経験を強みに変えるポイント

転職回数の多さをネガティブに捉えさせないためには、以下のポイントを意識して作成します。

キャリアの一貫性(軸)を説明する

一見バラバラに見える経歴であっても、そこには必ず共通するスキルやスタンスがあるはずです。「顧客の課題解決を一貫して行ってきた」「業務効率化をテーマに働いてきた」など、会社が変わっても変わらない軸を職務要約や自己PRで強調します。

環境適応能力をアピールする

複数の会社を経験しているということは、それだけ多くの企業文化や業務フローに適応してきた証明でもあります。「新しい環境にすぐに馴染み、即戦力として動ける」「多様な価値観を持つメンバーと協調できる」という点は、転職回数が多い人ならではの強みです。

退職理由をポジティブな転機として扱う

なぜ転職したのかという理由は重要ですが、不満を並べるのは避けます。「より専門性を高めるため」「営業としての幅を広げるため」といったポジティブな理由を、経歴を繋ぐ接続詞として使うことで、目的意識を持ってキャリアを形成してきた人物であると印象づけられます。

複数社の経験は、あなたのビジネスパーソンとしての引き出しの多さを示しています。情報を整理し、それぞれの経験が今の自分をどう形成しているかを論理的に伝えることで、採用担当者に安心感と期待感を与える職務経歴書を作成してください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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