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職務経歴書における「雑務」の魅力的な書き方とアピール戦略

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転職活動の際、職務経歴書の作成で多くの方が頭を悩ませるのが「雑務」の扱い方です。コピー取り、電話対応、備品管理、郵便物の仕分けなど、日々の業務の大半を占めていたとしても、それをそのまま「雑務」と書いてしまっては、採用担当者にアピールすることはできません。

しかし、これらの業務は会社が円滑に回るための重要な潤滑油であり、書き方ひとつで「気が利く人物」「業務効率化のプロ」として高く評価される可能性を秘めています。ここでは、いわゆる雑務を立派なビジネススキルへと変換し、書類選考を通過するための書き方について解説します。

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「雑務」という言葉を使わずに業務を定義する

職務経歴書を作成する上で最も重要なルールは、自らの仕事を「雑務」と表現しないことです。雑務という言葉には「誰にでもできる些細な仕事」というニュアンスが含まれており、自らの市場価値を下げてしまいます。

まずは、担当していた業務を具体的なビジネス用語に変換することから始めます。たとえば、掃除や備品の補充は「オフィス環境の整備・維持」、電話対応や来客対応は「外部対応・顧客満足度の向上」、書類のファイリングは「文書管理・情報資産の整理」といった具合です。このように表現を変えるだけで、受動的な作業から、能動的な業務へと印象が大きく変わります。

採用担当者が評価する3つの視点

企業が「雑務」と呼ばれる業務経験者に求めているのは、単なる作業の遂行能力ではありません。その業務を通じてどのような貢献をしてきたか、以下の3つの視点でアピールすることが効果的です。

1. ホスピタリティと「気づく力」

名もなき仕事の多くは、社員が快適に働けるようにするためのサポート業務です。誰に言われる前にトナーを交換しておく、会議室を予約し空調を整えておくといった行動は、周囲への配慮(ホスピタリティ)と、状況を先読みする「気づく力」の証明になります。この能力は、事務職に限らず、営業アシスタントや秘書、総務といった職種で非常に重宝されます。

2. 正確性とスピード

単純作業に見える業務ほど、ミスなく迅速に行うことが求められます。大量のデータ入力や郵便物の発送業務などを、いかに効率よく、正確に処理してきたかは立派なスキルです。「ダブルチェックを徹底しミスをゼロにした」「ショートカットキーを活用して作業時間を短縮した」といった工夫は、実務能力の高さとして評価されます。

3. コスト意識と改善意欲

備品の発注業務などは、会社の経費に直結します。単に注文するだけでなく、「より安い業者を探して切り替えた」「在庫管理ルールを作り無駄な発注を防いだ」といったエピソードがあれば、コスト削減に貢献できる人材としてアピールできます。現状のフローに疑問を持ち、改善しようとする姿勢は、どのような職種でも歓迎される要素です。

具体的な言い換えテクニックと記載例

実際に職務経歴書に記載する際、どのように表現すればよいのか、業務別の言い換え例を紹介します。これらを参考に、ご自身の経験に合わせてアレンジしてみてください。

環境整備・備品管理のアピール方法

掃除や片付け、消耗品の発注などは「オフィス環境管理」や「総務サポート」として記載します。

具体的な記述例としては、「オフィス環境の美化推進(5S活動の実施)」や「備品在庫の適正化によるコスト削減(月間〇%削減)」などが挙げられます。ただ掃除をしていたのではなく、社員が働きやすい環境を整えるために、自発的に整理整頓のルールを作ったことや、在庫切れを起こさないよう管理表を作成したことなどを具体的に記述します。

電話・来客対応のアピール方法

取次ぎや案内業務は「対外折衝窓口」や「CS(顧客満足度)向上業務」として位置づけます。

記述例としては、「1日平均〇件の電話対応(クレーム一次対応含む)」や「来客対応および会議室のスケジュール管理」とします。ここでは、会社の「顔」として丁寧な対応を心がけたことや、相手の用件を素早く把握し担当者に的確につないだ「ヒアリング能力」を強調すると効果的です。

ファイリング・コピーのアピール方法

書類整理や印刷業務は「文書管理」や「業務効率化支援」と言い換えます。

記述例としては、「契約書および請求書のファイリング(電子化の推進)」や「会議資料の作成補助(レイアウト修正による視認性向上)」などがあります。検索しやすいようにインデックスをつけたことや、ペーパーレス化を提案してスキャン業務フローを構築したことなど、プラスアルファの工夫を盛り込みます。

「その他」でまとめずカテゴリ分けして記載する

雑務が多い場合、職務経歴書の「職務内容」欄に「その他庶務業務全般」と一行でまとめてしまいがちですが、これは避けるべきです。たとえメインの業務でなくても、しっかりとカテゴリ分けをして記載することで、業務の幅広さと対応力をアピールできます。

記載レイアウトの工夫

職務経歴書のフォーマットにおいては、メイン業務(例:営業事務としての受発注業務)の下に、「総務・庶務関連業務」という見出しを設け、その下に箇条書きのような形式で具体的なタスクを列挙します。

構成案としては、まず「営業サポート業務」として見積書作成などを記載し、次に「部内環境整備業務」として備品管理や郵便対応を記載、さらに「業務改善業務」としてマニュアル作成などを記載するといった形です。このように構造化することで、多岐にわたる業務を整理整頓できる能力があることも間接的に伝わります。

自己PRで「縁の下の力持ち」を肯定する

職務経歴書の最後にある自己PR欄では、雑務に対するあなたのスタンスを前向きに伝えます。

「誰かがやらなければならない仕事にこそ、価値があると考えています」や「社員の皆さんがコア業務に集中できる環境を作ることが私のやりがいです」といった言葉は、組織人としての誠実さを強く印象づけます。また、「頼まれた仕事をただこなすだけでなく、相手の期待を超える+αの気配りを心がけてきました」と添えることで、能動的なサポート役としての信頼感を獲得できます。

雑務と呼ばれる業務の一つひとつには、必ず目的があります。その目的を理解し、工夫して取り組んできた経験は、決して些細なことではありません。自信を持ってビジネススキルとして表現し、採用担当者にあなたの貢献性を伝えてください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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