職務経歴書の書き方を簡単マスター!見本を使って効率的に作成する方法
職務経歴書は難しく考えずに基本の型を埋めるだけで完成します
転職活動において職務経歴書は、自身の実力を証明するための重要な書類ですが、何から書き始めればよいのか分からず手が止まってしまう方は少なくありません。しかし職務経歴書は、決して難しい文章力やデザインセンスが求められるものではありません。採用担当者が知りたい情報は決まっているため、基本の型に沿って事実を淡々と埋めていくだけで、十分に評価される書類を作成することが可能です。
職務経歴書を簡単に作成するための最大のコツは、最初から完璧を目指さないことです。まずは必要な項目を埋め、その後に肉付けをしていくという手順を踏むことで、作成にかかる時間を大幅に短縮できます。ここでは、初めての方でも迷わずに作成できるよう、職務経歴書の基本的な構成と、職種別の具体的な書き方見本を解説します。
これだけは外せない職務経歴書の構成要素と作成手順
職務経歴書には決まったフォーマットはありませんが、採用担当者が読み慣れている標準的な構成が存在します。以下の5つの要素を上から順に配置することで、情報の漏れがなく、論理的な書類になります。
1つ目はタイトルと日付と氏名です。最上部中央に職務経歴書と記載し、右端に提出日と氏名を記入します。2つ目は職務要約です。これまでのキャリアのあらすじを200文字から300文字程度でまとめます。3つ目は職務経歴詳細です。勤務した企業ごとに、在籍期間、事業内容、従業員数、所属部署、役職、そして具体的な担当業務と実績を記載します。4つ目は活かせる経験と知識と技術です。パソコンスキル、語学力、保有資格のほか、業務を通じて得た専門スキルを整理して提示します。5つ目は自己PRです。仕事に対する姿勢や熱意、自身の強みが応募企業でどう活かせるかを文章で記述します。
【事務・オフィスワーク編】そのまま使える職務経歴書の書き方見本
事務職やオフィスワークの経験がある場合の書き方見本です。事務職では、担当していた業務範囲の広さと、正確な事務処理能力をアピールすることがポイントになります。以下の構成を参考に、ご自身の経験を当てはめてみてください。
職務要約
株式会社〇〇にて3年間、営業事務として従事しました。受発注業務や請求書発行、電話応対などを担当し、正確かつスピーディーな事務処理を心がけました。また、業務マニュアルの作成を行い、部署全体の業務効率化にも貢献しました。
職務経歴
2020年4月入社から現在に至る
会社名:株式会社〇〇
事業内容:食品商社
従業員数:100名
雇用形態:正社員
業務内容
営業事務として以下の業務を担当しました。
受発注データ入力(専用システム使用、月間約500件)
見積書および請求書の作成と発送
電話応対および来客対応
営業資料の作成補助(Word、Excel使用)
実績・取り組み
入力ミスの削減に向け、ダブルチェック体制を提案し、入力ミスゼロを1年間継続しました。
活かせるスキル
Excel(VLOOKUP関数、ピボットテーブル)
Word(文書作成、差込印刷)
日商簿記検定2級
自己PR
私の強みは、周囲の状況を把握し先回りしてサポートする力です。営業担当者が商談に集中できるよう、資料の事前準備やスケジュールのリマインドを徹底しました。貴社においても、正確な事務処理とホスピタリティを持って業務に貢献したいと考えています。
【営業・接客販売編】そのまま使える職務経歴書の書き方見本
営業職や接客販売職の経験がある場合の書き方見本です。これらの職種では、具体的な数値実績と、目標達成に向けた行動プロセスをアピールすることが重要です。
職務要約
株式会社△△にて4年間、アパレル販売員として勤務しました。接客販売に加え、売場作りや在庫管理、新人スタッフの指導を担当しました。顧客一人ひとりのニーズに合わせた提案を行い、昨年度は個人売上目標を120パーセント達成しました。
職務経歴
2019年4月入社から2023年3月退社
会社名:株式会社△△
事業内容:婦人服の製造販売
店舗名:新宿店(スタッフ数10名)
雇用形態:正社員
業務内容
接客販売およびレジ業務
商品発注および在庫管理
VMD(売場レイアウト作成)
新人スタッフ2名の教育指導
実績・取り組み
2022年度 個人売上年間1位を獲得(店舗内)
顧客ノートを作成しリピーター獲得に注力した結果、指名客数を月間20名に増加させました。
活かせるスキル
顧客折衝能力および提案力
売上管理および計数管理能力
店舗運営に関するマネジメント経験
自己PR
私の強みは、相手の潜在的なニーズを引き出すヒアリング能力です。お客様との会話の中から好みやライフスタイルを把握し、最適なコーディネートを提案することで信頼関係を築いてきました。この経験を活かし、貴社の営業職においても顧客の課題解決に貢献したいと考えています。
簡単に作成するためのコツはキャリアの棚卸しとテンプレート活用
職務経歴書を効率的に作成するためには、いきなり文章を書き始めるのではなく、事前の準備が大切です。まずはキャリアの棚卸しを行い、これまで担当した業務をすべて書き出してみます。些細なことでも構いませんので、具体的に何をしていたかをリストアップすることで、書くべき内容が明確になります。
また、インターネット上で無料で配布されている職務経歴書のテンプレート(フォーマット)を活用することも有効です。WordやExcel形式のテンプレートをダウンロードし、ご自身の経歴に合わせて内容を書き換えるだけで、レイアウトの整った美しい書類が簡単に完成します。一からレイアウトを考える時間を省略し、中身の推敲に時間を割くことが、質の高い職務経歴書を作成する近道です。
自己PRが書けない時に使える簡易フレームワーク
自己PRは何を書けばよいか悩みやすい項目ですが、フレームワーク(型)に当てはめることで簡単に作成できます。おすすめなのは、結論、根拠、貢献の3段構成です。
まず冒頭で、私の強みは〇〇ですと結論を端的に述べます。次に、その強みを発揮して成果を上げた具体的なエピソードを根拠として記述します。そして最後に、その強みを活かして応募企業でどのように貢献したいかという意欲で締めくくります。この構成を意識することで、文章力に自信がなくても、論理的で説得力のある自己PRを作ることができます。
提出前の最終チェックでミスを防ぎ完成度を高める
職務経歴書が完成したら、提出前に必ず見直しを行います。誤字脱字は、それだけで仕事が雑な人という印象を与えてしまう致命的なミスです。パソコンの校正機能を使うだけでなく、目視での確認も行ってください。
また、入学や卒業の年度、入社や退社の年月が履歴書と一致しているかどうかも重要なチェックポイントです。西暦と和暦が混在していないかどうかも確認し、書類全体での統一感を意識します。読みやすいフォントや行間になっているか、レイアウトが崩れていないかといった見た目の美しさも、評価を高める要素となります。細部まで配慮が行き届いた職務経歴書は、あなたの実務能力の高さと誠実さを証明してくれます。





