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職業訓練校の経験を職務経歴書でアピールする書き方と評価を高めるポイント

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職業訓練校での経験は転職活動における強力なアピール材料になります

転職活動において職業訓練校(ハロートレーニング)に通った期間がある場合、その経験を職務経歴書にどのように記載すべきか迷う方は少なくありません。実務経験ではないため職歴欄に書いてよいものか、あるいは書かないほうがよいのかと判断に困ることもあるでしょう。しかし結論から申し上げますと、職業訓練校での経験は積極的に記載すべき重要なアピール材料です。

特に未経験の職種へキャリアチェンジを目指す場合、訓練校で学んだ専門知識やスキルは、実務経験の不足を補うための強力な武器となります。採用担当者は、応募者がどの程度の基礎知識を持っているか、そして新しい仕事に対してどれだけ真剣に取り組もうとしているかを見ています。職業訓練校での学習内容は、単なる知識の習得だけでなく、仕事への意欲や計画性を証明する客観的な事実となります。ここでは、職業訓練校での経験を職務経歴書上で効果的に表現し、書類選考を突破するための書き方について解説します。

訓練校での経験は職歴欄ではなく専用の項目を設けて記載する

職務経歴書の構成において注意すべき点は、職業訓練校での期間は厳密には職歴(雇用契約に基づく就労)ではないということです。そのため、職務経歴の欄に企業での勤務と同じ並びで記載してしまうと、採用担当者に誤解を与えたり、経歴を詐称しているような違和感を持たれたりするリスクがあります。

適切な書き方としては、職務経歴の枠外に職業訓練受講歴や自己研鑽、あるいは取得スキルといった専用の項目(見出し)を設けて記載する方法が推奨されます。もし職務経歴の流れ(時系列)の中で空白期間を説明したい場合は、職歴欄の時系列に組み込みつつも、行を変えて職業訓練校入校と明記し、雇用ではないことを明確にします。どちらの形式であっても、いつからいつまで、どこの訓練校で、どのようなコースを受講したかを正確に記載することが基本です。

受講コース名と期間を正確に記載し習得スキルを明確にする

記載内容の基本として、まずは訓練校の正式名称、受講したコース名、そして受講期間を正確に記します。例えば、〇〇職業能力開発センター Webデザイン科(6ヶ月コース)といった具合です。コース名には訓練の内容が端的に表れていることが多いため、これを省略せずに書くことで、どのような分野のスキルを習得したかが伝わります。

その上で、習得したスキルを具体的に列挙します。座学で学んだ知識だけでなく、実技や実習で身につけた技術を記載することが重要です。例えば、簿記会計の知識だけでなく会計ソフトの操作ができる、プログラミング言語の知識だけでなく実際にコードを書いてシステムを構築できるといった実践的なスキルを強調します。訓練期間中に取得した資格がある場合は、資格欄だけでなく、この項目内でも触れることで、学習の成果をより強く印象づけることができます。

具体的なカリキュラム内容と使用ツールを記述して即戦力性を伝える

採用担当者が最も知りたいのは、訓練校を出た応募者が現場でどの程度通用するのかという点です。そのため、カリキュラムの内容をただ羅列するのではなく、実務でどのように役立つかを意識して記述する必要があります。使用したソフトウェアの名称やバージョン、プログラミング言語、機械や工具の種類などを具体的に記載してください。

例えば、事務職を目指すのであれば、Wordでのビジネス文書作成、Excelでの関数(VLOOKUP、ピボットテーブル)活用といった具体的な操作レベルを記載します。Webデザイナーやエンジニアを目指すのであれば、PhotoshopやIllustratorの使用歴、HTML・CSS・JavaScriptによるコーディング経験などを詳細に記します。使用ツールや環境を具体的に書くことで、入社後の教育コストが低く、スムーズに業務に入っていける人材であることをアピールできます。

成果物やポートフォリオがある場合は詳細を記載して実力を証明する

クリエイティブ職や技術職の訓練コースでは、Webサイトやシステム、図面などの成果物を制作することがあります。これらは実務経験がない応募者にとって、自身の実力を証明する唯一かつ最強の証拠となります。職務経歴書には、制作した成果物の概要、制作期間、担当箇所、使用した技術などを詳細に記載します。

もしWeb上で公開できるポートフォリオがある場合は、そのURLやQRコードを職務経歴書に記載し、実際の作品を見てもらえるように誘導します。制作物がないコースの場合でも、グループワークでの役割や、プレゼンテーションの実績、実習先での評価などを記述することで、単に授業を受けていただけではなく、主体的に学び成果を出そうとしていた姿勢を伝えることができます。

職業訓練校に通った目的と自己研鑽の姿勢を自己PRにつなげる

職業訓練校に通ったという事実は、キャリアチェンジやスキルアップのために自ら行動を起こしたというポジティブなストーリーになります。職務経歴書の自己PR欄や志望動機欄では、なぜ訓練校に通おうと思ったのか、そこで何を得て、今後どうなりたいのかという熱意を語ってください。

前職を退職した後、明確な目標を持って学び直しの期間を設けたことは、計画性や向上心の表れとして評価されます。未経験の職種に挑戦する場合、実務経験者と比較されるとスキル面では不利になることもありますが、訓練校で体系的に学んだ基礎知識と、新しいことを吸収しようとする高い意欲は、ポテンシャル採用において大きなアドバンテージとなります。訓練校での経験をただの履歴として終わらせず、未来への投資期間であったと定義づけ、自信を持ってアピールしてください。

未経験職種への転職では訓練校での経験が実務への架け橋になります

中途採用の市場では即戦力が求められますが、職業訓練校での経験は、未経験者がその即戦力に近づくための重要な架け橋となります。職務経歴書を作成する際は、訓練校での学びを実務(仕事)と同等の重みを持って扱い、詳細かつ具体的に記述することを心がけてください。

訓練校で学んだことは、机上の空論ではなく、実際の仕事で使うためのツールです。そのツールを手に入れたあなたが、応募先の企業でどのように貢献できるかを論理的に説明できれば、実務未経験という壁を乗り越えることは十分に可能です。丁寧に作成された職務経歴書は、あなたの真剣さと実力を採用担当者に伝え、面接への扉を開く鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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