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保育士から事務職へ!書類選考を突破する職務経歴書の書き方とアピール術

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保育士の経験は事務職でも強力な武器になります

保育士から事務職への転職を目指す際、「未経験だから書くことがない」「保育のスキルは事務には関係ない」と不安を感じる方は少なくありません。確かに職種は異なりますが、保育士として培ってきた経験の中には、事務職でも高く評価される「ポータブルスキル(持ち運び可能なスキル)」が数多く含まれています。書類選考を突破できない最大の原因は、スキルがないからではなく、そのスキルを事務職向けの言葉に「翻訳」できていないことにあります。

採用担当者は、あなたが保育現場で「何を考え、どのように行動し、どんな成果を出したか」を知りたいと考えています。そのプロセスの中に、事務職として活躍できる素養があるかを見極めようとしています。保育士=子供と遊ぶ仕事というイメージを払拭し、マルチタスクをこなし、安全管理と事務処理を両立させてきたプロフェッショナルとしての側面を職務経歴書でアピールすることが、内定への近道となります。

事務職で評価される「保育士のポータブルスキル」への変換

職務経歴書を作成する前に、まずはご自身の業務を事務職で求められる能力に変換(翻訳)してみましょう。

  • 保護者対応・職員連携 → 「高いコミュニケーション能力と調整力」年齢や立場の異なる保護者との信頼関係構築や、クレーム対応の経験は、事務職における電話応対や来客対応、社内調整業務に直結するスキルです。「相手の意図を汲み取り、分かりやすく伝える力」としてアピールできます。
  • 指導案・おたより・児童票の作成 → 「文書作成能力と期限管理」日々の保育日誌や月案、週案、おたよりの作成は立派な事務業務です。これらを期限内に正確に作成し、提出してきた実績は、事務職における書類作成能力やスケジュール管理能力の証明になります。
  • クラス運営・行事運営 → 「企画遂行力とマルチタスク能力」運動会や発表会の企画・運営、日々のクラス運営は、プロジェクトマネジメントそのものです。複数の業務を同時進行で進め、安全に配慮しながら全体を回す力は、事務職の「業務効率化」や「サポート力」として高く評価されます。

PCスキルは「実務での使用経験」+「自己研鑽」で補強する

事務職への転職において、避けて通れないのがパソコン(PC)スキルのアピールです。「園では手書きが多かった」という場合でも、少しでもPCを使用していた経験があれば具体的に記載します。

  • Word: おたより作成(画像挿入、レイアウト調整)、行事プログラム作成
  • Excel: 園児名簿の管理、シフト作成、備品発注リストの作成(簡単な表作成、四則演算)
  • PowerPoint: 職員会議での資料作成、保護者会でのスライド作成

もし実務での使用経験が少ない場合は、「事務職への転職に向けて、現在MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)の資格勉強中です」や「自宅のPCでExcelの関数(VLOOKUPなど)を独学しています」と記載し、不足しているスキルを自ら補う姿勢(学習意欲)をアピールすることが重要です。事務職は人気職種であるため、未経験だからこそ「準備をしている」という事実が差別化につながります。

【例文】保育士から事務職へ転職する場合の職務要約と自己PR

職務経歴書の冒頭と自己PRは、採用担当者の心を掴むための最重要パートです。

【職務要約の例文】

認可保育園にて〇年間、保育士として0歳児から5歳児クラスの担任およびリーダー業務に従事してまいりました。日々の保育業務に加え、行事の企画運営や後輩指導、保護者対応にも注力しました。また、園内のICT化推進メンバーとして、手書き書類のデジタル化(Excelフォーマットの作成等)を提案し、業務効率化に貢献いたしました。これらで培った「相手の立場に立ったコミュニケーション力」と「業務改善の視点」を活かし、貴社の営業事務として貢献したいと考えております。

【自己PRの例文】

私の強みは「周囲の状況を把握し、先回りして行動するサポート力」です。

保育現場では、常に子供たちの安全を確保しながら、次の活動の準備や保護者への連絡事項の整理など、複数のタスクを同時進行で行う必要がありました。その中で、職員間の連携を密にし、手が足りないところを互いに補い合うことで、円滑なクラス運営を実現してきました。

この「全体を俯瞰し、必要なサポートを能動的に行う力」は、営業担当者が業務に集中できる環境を整える事務職においても活かせると確信しております。正確かつスピーディーな事務処理を心がけ、貴社の縁の下の力持ちとして活躍したいです。

志望動機では「なぜ事務職なのか」をサポートの観点から語る

志望動機では、「保育士が嫌になったから」というネガティブな理由ではなく、「サポート業務への適性を活かしたい」というポジティブな理由を伝えます。

「行事の企画や書類作成を通じて、裏方として組織を支えることに大きなやりがいを感じました」「現場の最前線で働く人々をサポートすることで、間接的に社会に貢献したいと考えるようになり、事務職を志望しました」といったロジックです。保育士としての経験があったからこそ、事務やサポートの重要性に気づいたというストーリーは、採用担当者に納得感を与えます。

丁寧さと正確性を書類自体で証明する

最後に、職務経歴書自体の完成度にこだわってください。事務職は「正確性」が命です。誤字脱字がないか、レイアウトは見やすいか、日付や数字は合っているかを入念にチェックします。

保育士出身の方は、手書き文化の影響でパソコン作成の書類に慣れていない場合もありますが、ここで整ったレイアウトの職務経歴書を提出できれば、「PCスキルに問題はない」「丁寧な仕事ができる人だ」という信頼を勝ち取ることができます。保育現場で培ったホスピタリティと責任感を、事務職という新たなステージで発揮できることを自信を持って伝えてください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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