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履歴書の職歴欄における吸収合併や社名変更の正しい書き方と記入例

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企業の合併や社名変更を履歴書で正確に伝える重要性

長く企業に勤めていると、会社の合併や買収、あるいはブランド統合による社名変更などを経験することがあります。転職活動において履歴書の職歴欄を作成する際、これらの変化をどのように記載すればよいか迷う方は少なくありません。入社した時の社名を書くべきなのか、現在の社名を書くべきなのか、あるいは両方書く必要があるのかという点は、採用担当者に正確なキャリアを伝える上で非常に重要なポイントです。

企業の名称が変わった経緯を省略して現在の社名だけを書いてしまうと、採用担当者が過去の経歴を照会した際に混乱を招く恐れがあります。逆に、古い社名だけを書いていては、現在の企業の規模や立ち位置が伝わりにくくなります。履歴書は自身の経歴を証明する公的な書類としての側面を持っていますので、社名の変遷を正確に、かつ読みやすく記載することは、事務処理能力の高さや几帳面さをアピールすることにもつながります。ここでは、複雑になりがちな吸収合併や社名変更の履歴を、職歴欄ですっきりと整理して伝えるための書き方を解説します。

在職中に吸収合併が行われた場合の基本的な書き方

勤務していた会社が他の会社に吸収合併された場合、履歴書にはその事実を時系列に沿って記載するのが基本ルールです。最も丁寧で分かりやすい書き方は、入社した事実を記載した次の行に、合併の事実と新しい会社名を記述する方法です。

具体的には、まず一行目に株式会社〇〇 入社と入社当時の社名を記載します。そしてその次の行に、株式会社△△に吸収合併され同社へ転籍と記載します。これにより、自分の意思で転職したのではなく、会社の事情によって所属が変わったことが明確に伝わります。もし行数に余裕がない場合は、株式会社〇〇(現 株式会社△△) 入社といったように、一行にまとめて記載する方法もありますが、合併によって企業規模や業務内容に変化があった場合は、行を分けて詳細を書くほうが親切です。また、吸収合併ではなく、事業譲渡によって転籍した場合は、株式会社△△に事業譲渡されたことにより同社へ転籍といった表現を用います。

新設合併や商号変更などケース別の適切な表現

合併には、一方の会社が存続する吸収合併だけでなく、新しい会社を設立して統合する新設合併や、単に社名だけが変わる商号変更など、いくつかのパターンがあります。それぞれのケースに合わせて適切な用語を使うことで、ビジネスパーソンとしての知識を示すことができます。

新設合併の場合は、株式会社〇〇と株式会社△△の合併により株式会社□□発足 同社へ転籍といった書き方をします。また、合併を伴わずに社名だけが変わった場合は、株式会社△△へ商号変更と記載します。これらの記述は、入社や昇進といった個人の経歴の間に挟み込む形で、時系列順に記載していきます。日付については、登記上の変更日を記載するのが正確ですが、社内で正式にアナウンスされた変更日を用いても問題ありません。重要なのは、いつの時点で所属組織の名称が変わったのかを読み手が追えるようにすることです。

退職後に社名が変わった場合の記載ルールと配慮

すでに退職した会社が、その後に合併や社名変更を行っているケースもよくあります。この場合、履歴書には基本的に自分が在籍していた当時の社名を記載します。退職後の変化については、必ずしも記載する義務はありませんが、現在の社名が業界で有名である場合や、社名が全く別のものになっていて検索しづらい場合などは、補足しておくと親切です。

書き方としては、株式会社〇〇 入社(現 株式会社△△)や、株式会社〇〇 入社(現在は株式会社△△と合併)のように、括弧書きで現在の状況を補足するのが一般的です。退職時の社名についても同様で、株式会社〇〇 退社(現 株式会社△△)とするか、単に株式会社〇〇 退社としておき、職務経歴書の方で詳しく補足するという方法もあります。採用担当者が前職調査(リファレンスチェック)や企業情報の確認を行う際に、スムーズに情報にたどり着けるよう配慮することが大切です。

会社名が変わってもキャリアの一貫性を損なわないために

合併や社名変更が多いと、履歴書の見た目がごちゃごちゃしてしまい、転職回数が多いかのような錯覚を与えてしまうことがあります。これを防ぐためには、あくまで一社の勤務であることを強調するレイアウトの工夫が必要です。

例えば、社名変更の行は文字を少し小さくする、あるいはインデント(字下げ)をして記載するなど、入社や退社といった主要な経歴とは視覚的に区別をつけると読みやすくなります。また、合併によって組織が大きくなり、担当業務の規模が拡大した場合は、その変化をチャンスと捉えてポジティブに記載することも有効です。合併に伴う統合作業プロジェクトに参画や、新体制下での業務フロー構築に従事といった実績を書き添えることで、環境の変化に柔軟に対応し、組織に貢献してきた姿勢をアピールすることができます。社名の変更は単なる手続き上の記録ではなく、企業の成長や変化の歴史でもあります。その中で自身がどのように働き続けてきたかを示すことで、キャリアに一本の芯を通すことができます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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