テンプスタッフ登録における履歴書の扱いと仕事紹介を増やすための作成術

派遣登録では「履歴書不要」が基本ですが準備は必要です

テンプスタッフをはじめとする大手派遣会社への登録を検討している際、「履歴書は必要なのか」という疑問を持つ方は多くいます。結論から申し上げますと、テンプスタッフへの一般派遣登録においては、紙の履歴書や職務経歴書の提出は原則として「不要」とされています。これは、来社登録やWeb登録の際に、専用のシステム（マイページ）に職歴やスキル情報を直接入力し、そのデータが履歴書の代わりとなる仕組みを採用しているためです。

しかし、「履歴書を作らなくていい」と油断してはいけません。提出が不要なだけであり、Webシステムに入力する情報は、実質的に履歴書そのものです。むしろ、この入力データの質と量が、社内選考（仕事紹介の可否）を大きく左右します。コーディネーターは入力された情報を元にマッチングを行うため、入力内容が薄いと希望の仕事が紹介されない可能性があります。したがって、手元に正確な履歴書や職務経歴書のメモを用意し、Web登録時に詳細かつアピール力の高い情報を入力できるように準備しておくことが、希望の職に就くための第一歩となります。

マイページへのWeb入力こそが実質的な書類選考対策です

テンプスタッフのマイページに入力する職歴情報は、派遣先企業にそのまま提示されるわけではありませんが、テンプスタッフのコーディネーターがあなたを企業に推薦するかどうかを判断する重要な材料になります。ここでの入力をおろそかにせず、あたかも正式な職務経歴書を作成するかのように丁寧に埋めることが重要です。

ポイントは「具体性」です。単に「事務職」と入力するのではなく、「営業事務として受発注業務（1日約50件）、見積書作成（Excel使用）、電話応対」といったように、具体的な業務量や使用ツールを記載します。また、使用可能なソフト（Word、Excel、PowerPointなど）については、単に「使える」とするのではなく、「VLOOKUP関数が使える」「ピボットテーブルで集計ができる」など、スキルのレベル感が伝わるように詳細に入力します。このWeb入力データの完成度を高めることが、好条件の求人を引き寄せるための最大の対策となります。

紹介予定派遣や正社員転職を目指す場合は正式な履歴書が必要です

一般派遣ではなく、最長6ヶ月の派遣期間を経て直接雇用（正社員や契約社員）を目指す「紹介予定派遣」や、テンプスタッフの転職支援サービスを利用して正社員就職を目指す場合は、通常の転職活動と同様に正式な履歴書と職務経歴書の提出が必要になります。この場合、企業側の書類選考が行われるため、JIS規格などに準拠した標準的な履歴書の作成が求められます。

テンプスタッフでは、こうしたニーズに応えるために、キャリアカウンセリングや応募書類の添削サポートを行っています。派遣登録会や面談の際に、担当者に「紹介予定派遣を希望しているため、履歴書の書き方についてアドバイスが欲しい」と相談することで、プロの視点からの具体的な指導を受けることができます。派遣会社のノウハウを活かし、企業に響くアピールポイントを整理してもらうことは、一人で作成するよりもはるかに効率的で効果的です。

公式サイトの「書き方ガイド」とテンプレートを活用する

テンプスタッフの公式サイトには、登録者以外でも利用できる充実した「お役立ちコンテンツ」が用意されています。その中には、履歴書や職務経歴書の書き方ガイド、無料でダウンロードできるフォーマット（テンプレート）が含まれています。これらのコンテンツは、長年多くの求職者を支援してきた人材会社の知見が詰まっており、非常に実用的です。

特に職務経歴書のサンプルは職種別に細かく用意されており、事務職、営業職、販売職など、それぞれの職種でアピールすべきポイントが分かりやすく解説されています。自己流で作成する前に、まずはこれらの公式ガイドに目を通し、標準的な書き方やマナーを押さえることをお勧めします。ダウンロードしたテンプレートを使えば、レイアウトに悩むことなく、中身の充実に時間を割くことができます。

スキルチェックと面談で書類以上の魅力を伝える

テンプスタッフでの仕事探しにおいて、書類（Web入力データ）と同じくらい重要なのが、登録時に行われる「スキルチェック」と「面談（キャリアカウンセリング）」です。タイピング速度やPCスキルのテスト結果は客観的な指標として登録され、仕事紹介の重要な判断基準となります。書類上では表現しきれない実務能力を証明するチャンスですので、落ち着いて実力を発揮することが大切です。

また、面談ではコーディネーターに対して、希望条件だけでなく「今後どのようなキャリアを築きたいか」「どのような強みがあるか」を直接伝えることができます。書類選考（社内選考）を通過するためには、データ上のスペックだけでなく、人柄や意欲も評価対象となります。「この人なら安心して企業に紹介できる」とコーディネーターに信頼してもらえるよう、面談時のコミュニケーションも選考の一部であると捉え、誠実な対応を心がけることが、理想の仕事と出会うための近道です。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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