履歴書の志望動機は書き出しで決まる。採用担当者を惹きつける最初の1文の書き方とパターン別例文
転職活動において履歴書の志望動機は、採用担当者が応募者の熱意や適性を判断する最も重要な項目の一つです。しかし、いざペンを執ると最初の一文をどのように書き出せばよいのか迷ってしまい、筆が止まってしまう方は少なくありません。実は志望動機の書き出しは、その後の文章を読んでもらえるかどうかを左右する非常に重要なフックの役割を果たしています。採用担当者は限られた時間の中で多くの書類に目を通しているため、冒頭で結論を明確に伝えることが求められます。ここでは、書類選考を通過するために効果的な志望動機の書き出しテクニックと、状況に応じた具体的な例文について詳しく解説します。
志望動機の書き出しは結論から述べるのが絶対のルール
履歴書の志望動機における書き出しの鉄則は、結論から述べることです。つまり、「私が貴社を志望した理由は〇〇だからです」という核心部分を最初の一文で言い切る必要があります。日本人は起承転結を重んじ、理由を説明してから最後に結論を述べる話し方を好む傾向がありますが、ビジネス文書においては逆効果です。採用担当者は、まず「なぜ応募してきたのか」という答えを知りたがっています。冒頭で結論が提示されることで、読み手はその後の展開を予測しながらスムーズに読み進めることができます。回りくどい挨拶や自己紹介から始めるのではなく、単刀直入に志望理由を伝えることが、論理的でビジネススキルの高い人材であるという評価につながります。
自身の強みや経験を活かしたいことを冒頭でアピールするパターン
中途採用において最も説得力があり、採用担当者に響きやすいのが、即戦力としての貢献意欲を書き出しにするパターンです。これまでの実務経験や培ったスキルを、応募先企業でどのように活かしたいかという視点で書き始めます。
例文
前職で5年間培った法人営業の経験と、顧客の潜在ニーズを引き出すヒアリング能力を活かし、貴社の新規事業拡大に即戦力として貢献したいと考え志望いたしました。
このように、「過去の経験」と「未来の貢献」をセットにして書き出すことで、単なる願望ではなく、根拠のある志望動機であることを印象づけることができます。同業種への転職や、キャリアアップを目指す場合に特に有効な書き出しです。
企業の理念や事業内容への共感を書き出しにするパターン
未経験の業界や職種へ挑戦する場合や、その企業独自の取り組みに強く惹かれている場合は、理念や事業内容への共感を書き出しに持ってきます。ただし、「理念に共感しました」という定型文だけでは弱いため、具体的にどの部分に惹かれたのかを端的に示すことが重要です。
例文
貴社が掲げる「ITの力で地方創生を実現する」という事業ビジョンに深く共感し、私の持つ課題解決力を活かして地域社会の発展に寄与したいと考え志望いたしました。
企業が大切にしている価値観と、自分の仕事に対する価値観が合致していることを冒頭で宣言することで、ミスマッチのない人材であることをアピールできます。この書き出しを選ぶ際は、その後の文章で「なぜ共感したのか」という具体的なエピソードを続けることが必須となります。
商品やサービスへの愛着と提供者視点を組み合わせるパターン
BtoC企業(一般消費者向けビジネス)や、特定の商品・サービスを持つ企業に応募する場合は、ユーザーとしての愛着をきっかけにすることも有効です。しかし、単なるファンであることを伝えるだけでは不十分です。「好きだから働きたい」ではなく、「好きだからこそ広めたい」という提供者としての視点を盛り込むことが重要です。
例文
以前より貴社のサービスを愛用しており、その使いやすさと顧客に寄り添うサポート体制に感銘を受けておりましたが、今度は私が作り手としてその価値を多くのユーザーに届けたいと強く願い志望いたしました。
この書き出しは、企業へのロイヤリティの高さを示すと同時に、顧客視点を持っているという強みのアピールにもなります。
避けるべきNGな書き出しとマイナス評価のポイント
志望動機の書き出しとして避けるべき表現もいくつか存在します。まず、「拝啓」や「時候の挨拶」などの形式的な挨拶は、履歴書の志望動機欄には不要です。限られたスペースを無駄にしてしまうだけでなく、本題に入るまでのスピード感を損なってしまいます。また、「私の趣味は〇〇で~」といった自分語りから入るのも、ビジネス文書としては不適切です。さらに、「貴社の給与条件に惹かれました」や「家から近いため」といった条件面を書き出しにするのは、仕事内容への意欲が低いと判断される決定的な要因となります。あくまで企業に対する熱意や貢献意欲を第一声として届けることを意識してください。
書き出しから続く文章の構成テクニック
魅力的な書き出しができたら、その後の文章で説得力を持たせる構成が必要です。書き出し(結論)に続いて、なぜそう思ったのかという「根拠(エピソード)」を記述し、最後に改めて「入社後の抱負(結び)」で締めくくるという流れが基本です。書き出しはあくまで「つかみ」であり、読み手に「続きを読みたい」と思わせるためのものです。最初の一文で採用担当者の心を掴み、その勢いのまま最後まで読ませるような論理的な構成を心がけることで、書類選考を突破する強力な志望動機が完成します。





