エステティシャンの履歴書志望動機で採用担当者の心を掴む書き方と経験別例文

美のプロフェッショナルとしてお客様をサポートするエステティシャンは、華やかでありながら高い技術とホスピタリティが求められる人気の職種です。未経験から挑戦する方も、経験を活かしてキャリアアップを目指す方も、書類選考を突破するために最も重要なのが履歴書の志望動機です。採用担当者は志望動機を通じて、応募者の美容に対する熱意だけでなく、接客業としての適性や長く働き続けられる覚悟を見ています。ここではエステ業界への転職を目指す方に向けて、採用担当者に好印象を与える志望動機の書き方と、未経験者および経験者それぞれの状況に合わせた具体的な例文について詳しく解説します。

エステ業界の採用担当者が志望動機で重視する3つのポイント

エステティックサロンの採用選考において、採用担当者が志望動機から読み取りたい要素は明確です。以下の3つのポイントを意識して文章を構成することで、説得力のある志望動機になります。

1. なぜエステティシャンという仕事を選んだのか

単に美容が好きだからという理由だけでは不十分です。美容が好きであることに加え、なぜそれをお客様に提供する仕事にしたいのかという提供者視点が必要です。自身の体験や、人を喜ばせたいというホスピタリティの精神を動機の根幹に据えることが大切です。

2. なぜ数あるサロンの中でそのサロンを選んだのか

多くのエステサロンが存在する中で、なぜそのサロンでなければならないのかという理由は、志望度の高さを測る重要な指標です。企業理念、施術方針、取り扱っている技術や化粧品、接客スタイルなど、そのサロン独自の特徴をリサーチし、共感したポイントを具体的に伝えます。

3. どのような貢献ができるか（体力と向上心）

エステティシャンは立ち仕事であり、体力と精神力が必要です。また技術や知識の習得には継続的な努力が求められます。華やかなイメージだけでなく、厳しさも理解した上で、体力に自信があることや学ぶ意欲が高いこと、そして売上に貢献する姿勢があることをアピールします。

未経験からエステティシャンへ挑戦する場合の書き方と例文

未経験からエステティシャンを目指す場合、技術面でのアピールはできませんが、接客経験や体力、美に対する探究心は大きな武器になります。特に前職での接客経験は、カウンセリングや顧客対応に直結するスキルとして高く評価されます。

接客業から転職する場合の例文

前職ではアパレル販売員として3年間勤務し、お客様一人ひとりの悩みやライフスタイルに合わせた提案を行ってまいりました。お客様が自信を持って笑顔になる瞬間に立ち会えることにやりがいを感じておりましたが、外見の装いだけでなく、肌や身体の根本的なケアを通じてお客様の美をサポートしたいという思いが強くなり、エステティシャンを志望いたしました。貴サロンの「内面からの美を引き出す」という理念と、ハンド技術にこだわる方針に深く共感しております。販売職で培った傾聴力と体力を活かし、技術の習得に励みながら、お客様に信頼されるエステティシャンを目指します。

事務職など異業種から転職する場合の例文

前職では一般事務として勤務しておりましたが、自身が肌荒れに悩みエステサロンに通った際、施術によって肌だけでなく心まで前向きになれた経験から、私自身も誰かに自信と癒しを与えられる存在になりたいと強く思うようになりました。貴サロンは未経験からの研修制度が充実しており、プロフェッショナルを育成する環境が整っている点に魅力を感じております。事務職で培った丁寧で正確な作業と、持ち前の粘り強さを活かして技術を習得し、一日も早くお客様に喜んでいただける施術を提供できるよう努力いたします。

経験者がキャリアアップを目指す場合の書き方と例文

すでにエステティシャンとしての経験がある場合は、即戦力としての技術力や実績をアピールするとともに、なぜ環境を変えたいのかという前向きな理由を明確にします。前の職場への不満ではなく、より高度な技術を学びたい、マネジメントに携わりたいといった向上心を伝えます。

脱毛サロンからフェイシャル・ボディへ転職する場合の例文

現職では脱毛専門サロンにて2年間勤務し、カウンセリングから施術までを担当してまいりました。多くのお客様と接する中で、肌質改善や痩身など、より深いお悩みに寄り添い、結果を出す技術を身につけたいという思いが強くなりました。貴サロンは最新の機器と独自のハンドマッサージを組み合わせたオーダーメイドの施術を提供されており、その技術力の高さに惹かれ志望いたしました。これまでの接客経験を活かしつつ、新たな技術を貪欲に吸収し、お客様のトータルビューティーをサポートできるエステティシャンとして貴サロンの売上に貢献したいと考えております。

店長やマネージャー候補として転職する場合の例文

エステティシャンとして5年間の実務経験があり、直近2年はチーフとしてスタッフの育成や店舗の売上管理にも携わってまいりました。現場での施術も好きですが、より経営的な視点で店舗運営に関わり、質の高いサロン作りを行いたいと考え、多店舗展開を進める貴社を志望いたしました。貴社の「スタッフの満足がお客様の満足につながる」という経営方針に共感しております。これまでの経験とリーダーシップを活かし、スタッフが働きやすく、お客様に愛される店舗作りに尽力いたします。

エステの志望動機で避けるべきNG表現と注意点

エステティシャンの志望動機において避けるべきなのは、自分自身がきれいになりたいからという動機をメインにすることです。もちろん美意識の高さは必要ですが、エステティシャンはあくまでサービスを提供する側です。自分がきれいになることよりも、お客様をきれいにすることに喜びを感じるというスタンスを崩さないようにしてください。

また、給与が良いから、ノルマがなさそうだからといった条件面のみを強調することも、仕事への熱意が低いと判断されるリスクがあります。美容への情熱と、プロフェッショナルとして働く覚悟をバランスよく盛り込み、採用担当者に一緒に働きたいと思わせる魅力的な志望動機を作成してください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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