履歴書写真で好印象を与えるブラウスの選び方と襟の形による印象の違い

転職活動において履歴書の写真は、採用担当者が応募者の第一印象を判断する上で極めて重要な役割を果たします。特に女性の場合、ジャケットの中に着るインナーとしてブラウスを選ぶケースが多いですが、そのデザインや襟の形ひとつで相手に与える印象は大きく変わります。顔周りを明るく見せ、清潔感や知性をアピールするためには、自分に似合うだけでなく、志望する業界や職種にふさわしいブラウスを選ぶ戦略が必要です。ここでは、書類選考を通過するために知っておくべき、履歴書写真におけるブラウスの選び方と着こなしのポイントについて詳しく解説します。

スキッパーカラーとレギュラーカラーの印象の違いを理解する

ブラウスには大きく分けて、第一ボタンがなく首元が開いたスキッパーカラー（開襟）と、第一ボタンまで留めるレギュラーカラー（角襟）の2種類があります。スキッパーカラーは、首元がV字に開くことで顔周りがすっきりと見え、活発で明るい印象を与えます。営業職や接客業、またはクリエイティブな職種など、社交性や行動力が求められるポジションに応募する場合に適しています。首が長く見える効果もあるため、顔全体をシャープに見せたい方にもおすすめです。一方、レギュラーカラーは、最もスタンダードでフォーマル度が高いデザインです。真面目さ、誠実さ、几帳面さを強調できるため、金融機関、公務員、事務職など、堅実な業務遂行能力が求められる職種への応募に最適です。自分が相手にどのような印象を与えたいかによって、この2つを使い分けることが重要です。

素材選びで清潔感と品格を演出する

ブラウスのデザインと同じくらい重要なのが素材感です。履歴書の写真では、ブラウスの質感も意外とはっきりと写ります。おすすめなのは、ポリエステルやレーヨンが含まれた、適度な光沢ととろみのある素材です。これらはシワになりにくく、上品で洗練された大人の女性という印象を与えます。綿100パーセントのシャツはパリッとした清潔感がありますが、アイロンが不十分だとシワが目立ちやすく、少しカジュアルに見えたり、就職活動中の学生のように見えたりすることもあるため注意が必要です。また、生地が薄すぎて透けてしまうものは清潔感を損なう原因になります。ジャケットを羽織るとはいえ、インナーが透けない程度の厚みがあるものか、裏地がついているものを選ぶと安心です。色は顔色を最も明るく見せる白が基本ですが、志望業界によっては淡いピンクや水色などのパステルカラーを選んで、柔らかさを出すのも効果的です。

ジャケットとの相性と首元の開き具合を確認する

ブラウスを選ぶ際は、必ずジャケットと合わせて試着をし、バランスを確認することが大切です。特にスキッパーカラーの場合、襟をジャケットの外に出すか中に入れるかで印象が変わります。一般的に、襟を外に出すと快活で元気な印象になり、中に入れると控えめで落ち着いた印象になります。最近のトレンドや中途採用の場においては、襟をジャケットの中に収めるスタイルのほうが、すっきりと洗練されて見えるため好まれる傾向にあります。また、胸元の開き具合にも注意が必要です。開きすぎているとだらしない印象や派手な印象を与えてしまうため、鎖骨が美しく見える程度の適度な開きにとどめ、インナーが見えないように配慮します。レギュラーカラーの場合は、首回りのサイズが合っていないと窮屈そうに見えたり、逆に隙間ができすぎて首元が浮いてしまったりするため、ジャストサイズのものを選ぶことが不可欠です。

カットソーや丸襟ブラウスという選択肢

近年ではオフィスカジュアルの浸透により、襟のないカットソーや、丸襟（ラウンドカラー）のブラウスを着用して撮影するケースも増えています。カットソーは襟がない分、首元がすっきりとして女性らしく、柔らかい親しみやすさを演出できます。美容業界やアパレル、一般事務など、柔軟な対応力が求められる職種では好印象につながることが多いです。丸襟のブラウスは、優しさや穏やかさをアピールできるため、保育士や福祉関係の職種に適しています。ただし、これらはレギュラーカラーのブラウスに比べるとカジュアルな要素が強くなるため、歴史ある企業や堅い業界に応募する場合は、やはり襟付きのブラウスを選んでおくほうが無難です。応募先企業の社風やウェブサイトの社員紹介などを参考に、その場にふさわしい服装を見極める柔軟性も求められます。

撮影直前の身だしなみチェックで完成度を高める

どれほど良いブラウスを選んでも、着こなしが乱れていては台無しです。撮影直前には鏡を見て、ブラウスの中心がずれていないか、ボタンが取れかかっていないか、襟が左右対称になっているかを最終確認します。特に白のブラウスは、襟元の汚れやファンデーションの付着が目立ちやすいため、撮影前に汚してしまわないよう細心の注意を払います。また、ネックレスなどのアクセサリーは、ブラウスのデザインを邪魔しないシンプルなものにするか、迷う場合は外して撮影するのがマナーです。ブラウスは顔に一番近いレフ板の役割も果たします。シワのない真っ白なブラウスを正しく着こなすことで、顔色を明るく健康的に見せ、採用担当者に清潔感と意欲を伝えるベストな一枚を撮影してください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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