LPIC Level1の履歴書への正しい書き方。正式名称とエンジニア転職で評価されるアピール術
インフラエンジニアやサーバーサイドエンジニアを目指す方にとって、Linuxの運用管理スキルを証明する「LPIC(エルピック)」は、転職活動における強力な武器となります。中でも「LPIC-1(Level1)」は、基礎知識があることを示す登竜門的な資格です。
しかし、いざ履歴書の資格欄に記入しようとすると、「Level1と書いていいのか」「正式名称は何か」「LinuCとの違いは?」と迷うポイントが多い資格でもあります。
ここでは、LPIC Level1の履歴書への正しい書き方(正式名称)や、認定日の確認方法、そして書類選考でエンジニアとしての価値を最大限にアピールする方法について詳しく解説します。
1. LPIC Level1は略さず「正式名称」で記載するのが鉄則
履歴書の免許・資格欄は、あなたのスキルを公的に証明する重要なスペースです。普段会話で使っている「LPIC レベル1」といった書き方ではなく、正式名称で記載することで、細部へのこだわりとビジネスマナーをアピールできます。
LPICの正式名称は**「Linux Professional Institute Certification」**です。
履歴書には、以下のように記載するのが最も適切で丁寧です。
【推奨される書き方】
- 令和〇年〇月 LPI認定 LPIC-1 取得
行数に余裕がある場合や、よりフォーマルに書きたい場合は、英語のフルスペルを用いても構いません。
- 令和〇年〇月 Linux Professional Institute Certification Level 1 取得
ポイント:「合格」ではなく「取得」または「認定」
LPIC-1は、101試験と102試験の両方に合格し、認定要件を満たすことで資格としての効力を持ちます。そのため、語尾は「合格」ではなく**「取得」あるいは「認定」**と書くのが一般的です。
「LPIC level1」という書き方は?
「LPIC Level1」や「LPIC レベル1」と書いても通じますが、認定証の表記である「LPIC-1」と記載する方がスマートで正確です。
2. 「LinuC」との混同に注意!主催団体の違い
現在、日本国内にはLinux技術者認定として「LPIC」と「LinuC(リナック)」の2つが存在します。これらは別の資格ですので、履歴書に書く際は明確に区別する必要があります。
- LPIC(グローバル基準):主催は「LPI(Linux Professional Institute)」。世界共通の資格です。書き方: LPI認定 LPIC-1 取得
- LinuC(日本独自基準):主催は「LPI-Japan」。日本の市場に最適化された資格です。書き方: LPI-Japan認定 LinuCレベル1 取得
ご自身が持っている認定証の発行元とロゴを確認し、間違えないように記載してください。両方持っている場合は、もちろん併記することで高い技術力と学習意欲を証明できます。
3. 取得年月と「科目合格」の場合の書き方
記載する日付は「認定日」
資格欄に記入する日付は、試験を受けた日ではなく、**認定証(または認定PDF)に記載されている「認定日(Certified Date)」**を記入します。
101試験と102試験を別々の日に受けた場合、2つ目の試験に合格して認定が下りた日が取得日となります。
片方の試験だけ合格している場合
LPIC-1は2つの試験合格が必要ですが、片方(例:101試験)だけ合格している状態でも、履歴書に記載してアピールすることをお勧めします。
【書き方例】
- 令和〇年〇月 LPIC-1 101試験 合格(現在102試験に向け学習中)
このように記載することで、「あと一歩で資格取得できるレベルにある」ことと「現在進行形で努力している」ことを採用担当者に伝えられます。
有効期限(再認定ポリシー)について
LPICには「有意性の期限」があり、認定から5年経過するとステータスが「INACTIVE」となります。履歴書には取得事実として記載できますが、もし期限が切れている場合は、正直に状況を伝えるか、再受験して「ACTIVE」の状態にしておくことが望ましいです。実務でLinuxを使い続けているのであれば、職務経歴書で「実務経験によりスキル維持」と補足するのも一つの手です。
4. エンジニア転職での効果的なアピール術
LPIC-1を持っていることは、Linuxの基本操作(コマンドライン操作)やシステム管理の基礎ができている証明になります。履歴書の資格欄に書くだけでなく、職務経歴書や自己PR欄で以下のように補足すると、より説得力が増します。
【未経験からの転職の場合】
「LPIC-1の取得を通じて、Linuxサーバーの構築・運用に関する基礎知識を体系的に習得しました。自宅環境でCentOSを用いたサーバー構築の実践も行っており、コマンド操作にも慣れています。入社後はインフラエンジニアとして早期に自走できるよう、現在は上位資格であるLPIC-2の学習を進めています。」
【経験者の場合】
「実務ではAWS上のLinuxサーバー運用を担当しており、LPIC-1で得た知識をベースに、トラブルシューティングやシェルスクリプトによる業務効率化を行っています。」
まとめ
LPIC-1は、エンジニアとしてのキャリアを支える重要な資格です。
履歴書には**「LPI認定 LPIC-1 取得」**と正確に記載し、その知識をベースに実務でどのように貢献できるかを伝えることで、書類選考の通過率を確実に高めてください。





