27歳の転職。履歴書で経験とポテンシャルを伝える書き方

27歳の転職活動と履歴書の役割

27歳での転職活動は、キャリアにおいて重要な転機の一つであります。新卒や第二新卒（20代前半）とは異なり、単なる若さやポテンシャル（将来性）だけでなく、これまでに培ってきた実務経験や具体的なスキルも評価の対象となる年齢であります。履歴書は、その両方の側面を採用担当者に伝え、自身の魅力をアピールするための重要な書類となります。採用担当者は、履歴書を通じて、応募者が社会人としての基礎体力（ビジネスマナーやスキル）と、今後の成長可能性を併せ持っているかを判断しようとしています。

履歴書の職歴欄。実務経験の示し方

27歳であれば、多くの場合、1社あるいは2社の職務経験があることでしょう。履歴書の職歴欄には、これらの経歴を時系列に沿って正確に記載します。その際、単に会社名や在籍期間を記載するだけでなく、どのような部署で、どのような職務（例。「営業職」「事務職」など）に従事していたのかを簡潔に補足することが有効です。これにより、採用担当者は応募者のキャリアの概要を把握しやすくなります。詳細な業務内容や実績は、併せて提出する職務経歴書の方で具体的に記述するため、履歴書ではあくまで「概要」を伝える意識が重要です。

志望動機欄。キャリアプランの一貫性

採用担当者が27歳の応募者の履歴書で特に注目する項目が「志望動機」欄であります。「なぜ今の会社（あるいは前職）を辞め（辞めようと）て、自社を志望するのか」という点に、明確で論理的な理由があるかを見ています。この年齢での転職は、場当たり的なものではなく、自身のキャリアプランに基づいた前向きな選択であることが求められます。「前職での〇〇の経験を活かし、次のステップとして貴社（御社）の〇〇の分野で専門性を高めたい」といった形で、過去の経験と未来への展望が一貫していることを示すことが重要です。

自己PR欄。経験とポテンシャルのバランス

自己PR欄は、27歳ならではの「経験」と「ポテンシャル」をバランス良くアピールする場となります。まず、これまでの実務経験で培った具体的なスキル（例。PCスキル、顧客対応能力、業務改善の経験）や、もしあれば後輩の指導経験、小規模なプロジェクトでのリーダー経験などを簡潔に記載し、即戦力となり得る部分を示します。それに加え、現状に満足せず、新しい業務や知識を積極的に吸収していく「学習意欲」や、異なる環境にも順応できる「柔軟性」といった、ポテンシャル（将来性）も併せてアピールすることが、採用担当者に好印象を与える鍵となります。

資格欄。スキルと意欲の客観的証明

保有している資格は、正式名称で漏れなく記載します。応募先企業の業務内容と関連性が高い資格はもちろんのこと、もし、今回の転職に向けて新たに勉強中（取得準備中）の資格があれば、その旨を資格欄や自己PR欄に記載することも非常に有効であります。「入社に向けて主体的に学習している」という姿勢は、27歳の応募者の「学習意欲」と「ポテンシャル」を客観的に示すものとして、高く評価される要素の一つであります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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