転職活動の職務経歴書。適切な枚数は何枚か
職務経歴書の「枚数」に関する悩み
転職活動において職務経歴書を作成する際、その「枚数」について悩む方は少なくありません。自身のキャリアを詳細に伝えようとすると情報量が多くなりがちでありますが、採用担当者は多忙な中で多くの応募書類に目を通します。そのため、職務経歴書が適切な枚数で、簡潔にまとめられているかは、読みやすさ、ひいては選考結果にも影響を与える可能性があります。何枚にまとめるのが最適なのか、その基準を理解しておくことが重要であります。
職務経歴書の一般的な枚数の目安
職務経歴書の適切な枚数に厳密な決まりはありませんが、一般的にはA4用紙で1枚から2枚程度が目安とされています。採用担当者が短時間で応募者の経歴と強みを把握する上で、この分量が最も読みやすいとされているからであります。社会人経験の長さや、経験してきた職務内容の密度によって、1枚にまとめるべきか、2枚にわたっても良いかが変わってきます。
「1枚」にまとめるのが適しているケース
社会人経験が比較的浅い方、例えば第二新卒や初めての転職(転職1回目)の場合、職務経歴書は1枚にまとめるのが適しています。この段階で無理に枚数を増やそうとすると、内容が冗長になる可能性があります。また、キャリアが一貫しており、専門分野が明確な方も、その要点を1枚に凝縮して伝えることで、かえって強みが際立つ場合があります。
「2枚」が目安となるケース
社会人経験が一定期間(例えば5年や10年以上)あり、複数の企業や部署を経験してきた方、あるいは一つの企業でも多様なプロジェクトや役職を経験してきた方の場合、その内容を具体的に記載しようとすると、自然と2枚になることは珍しくありません。内容が充実しているのであれば、職務経歴書が2枚であること自体が、選考で不利になることはありません。むしろ、豊富な経験や実績を無理に1枚に詰め込み、読みにくくなることの方がマイナス評価につながる可能性があります。
「3枚以上」になる場合の注意点
職務経歴書が3枚以上になることは、基本的には避けるのが賢明であります。情報量が多すぎると、「要点をまとめる能力が低い」と判断されたり、採用担当者が最後まで目を通してくれないリスクが高まります。ただし、例外として、管理職としてのマネジメント経験が非常に豊富である場合や、エンジニア、コンサルタント、研究職など、携わったプロジェクトの詳細な説明が求められる職種では、内容が充実していれば3枚になることも許容される場合があります。
枚数が2枚以上になる場合のコツ
職務経歴書が2枚以上にわたる場合は、採用担当者が読みやすいように構成を工夫することが不可欠であります。最も重要なのは「1枚目」であります。採用担当者が最初に目を通す1枚目の冒頭には、必ずキャリアの概要を簡潔にまとめた「職務要約」を配置し、直近の職歴や、応募先企業に対して最もアピールしたい実績やスキルを、1枚目に優先的に記載します。また、各ページのフッター(下部)などに、「1/2」「2/2」といったページ番号(ノンブル)を必ず記載し、書類の抜け漏れがないよう配慮することも重要であります。
枚数以上に重要な「読みやすさ」
最終的に、職務経歴書が1枚であれ2枚であれ、最も重要なのは、採用担当者にとっての「読みやすさ」と「内容の具体性」であります。枚数という形式にこだわるあまり、伝えるべき実績が省略されてしまっては本末転倒であります。自身のキャリアを効果的に伝えるために最適な分量を見極め、適切な余白、見やすいフォントサイズ、見出しの活用などを心がけ、情報が整理されていることが一目で分かるレイアウトを作成することが、書類選考を通過するために不可欠であります。





