転職成功のための職務経歴書の書き方。項目別記入例とポイント

職務経歴書と記入例の重要性

転職活動において、職務経歴書は自身のキャリアとスキルを伝えるための最も重要な書類の一つです。履歴書が応募者の基本的なプロフィールを示すものであるのに対し、職務経歴書は、これまでにどのような業務経験を積み、どのような実績を上げてきたのかを具体的にアピールする役割を持ちます。採用担当者はこの書類を見て、応募者が自社で即戦力として活躍できるかを判断します。具体的な記入例（例文）を参考にすることで、自身の経験をより効果的に伝える書類を作成することが可能になります。

項目別記入例（1）職務要約

職務要約は、職務経歴書の冒頭に記載し、採用担当者が最初に目を通す「つかみ」の部分です。自身のキャリアの概要を3行から5行程度で簡潔にまとめる必要があります。経験年数、従事してきた職種や業界、保有する中核的なスキルや強みを盛り込みます。

記入例としては、「大学卒業後、〇〇業界において約〇年間、一貫して営業職に従事してきました。特に新規顧客開拓に強みを持ち、〇〇（具体的な実績やスキル）を培ってまいりました。この経験を活かし、貴社の〇〇分野で貢献したいと考えております」といった形が考えられます。

項目別記入例（2）職務経歴

職務経歴欄は、職務経歴書の核となる部分です。在籍した企業ごとに、会社概要（事業内容、従業員数など）、在籍期間、所属部署、役職を明記します。その上で、担当した業務内容と、そこから生まれた実績を具体的に記載します。

実績の記入例としては、単に「営業を担当」と書くだけでなく、「〇〇（商材）の法人営業を担当し、前年比〇〇％の売上を達成しました。特に〇〇（具体的な工夫）により、新規契約件数を〇〇件獲得しました」のように、可能な限り数値を用いて客観的に示すことが、説得力を高める上で重要です。

項目別記入例（3）活かせる経験・スキル

職務経歴欄で詳細に記載した経験とは別に、応募先企業で活かせる専門スキルやPCスキルなどをまとめて記載する項目も有効です。例えば、使用可能なソフトウェア（Word、Excel、PowerPointなど）の具体的な操作レベルや、専門的な資格、語学力などを記載します。

記入例としては、「PCスキル。Word（ビジネス文書作成）、Excel（関数・ピボットテーブルを使用したデータ集計・分析）、PowerPoint（提案資料作成）」「資格。〇〇（資格名、取得年月）」といった形で、自身の能力を分かりやすく提示します。

項目別記入例（4）自己PR

自己PR欄は、職務経歴欄で示した経験や実績に基づき、自身の「強み」と、それを応募先企業でどのように活かして貢献できるのかという「意欲」を伝える項目です。

記入例としては、「私の強みは〇〇（例。課題解決能力）です。前職では〇〇（具体的なエピソード）という課題に対し、〇〇（具体的な行動）を行うことで、〇〇（結果）という成果を上げることができました。この経験で培った強みを活かし、貴社の〇〇業務においても〇〇の面で貢献できると確信しております」といった形で、根拠となるエピソードと入社後の貢献イメージを結びつけます。

記入例を参考にする際の注意点

ここで示した記入例は、あくまで職務経歴書を作成するための一例（サンプル）に過ぎません。記入例をそのまま模倣（丸写し）するのではなく、自身の実際の経験やキャリアに基づき、自身の言葉で誠実に記述することが何よりも重要です。また、職務経歴書は、応募先企業一社一社に合わせて内容を見直し、企業が求める人物像と自身の強みが合致する点を強調するように調整（カスタマイズ）する意識を持つことが、書類選考を通過するための鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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