職務経歴書における在宅ワーク経験の書き方

在宅ワーク（リモートワーク）経験の重要性

近年、働き方の選択肢として在宅ワーク（リモートワーク）は一般的な勤務形態の一つとなりました。転職活動において、この在宅ワークの経験を職務経歴書にどのように記載するかは、ご自身の持つ能力を採用担当者に伝える上で重要なポイントとなります。オフィス勤務とは異なる環境で培われたスキルを、適切にアピールすることが求められます。

勤務形態の明記について

まず、在宅ワークが中心であった事実は、職務経歴書に簡潔に明記することが推奨されます。採用担当者は、ご自身がどのような環境で業務を遂行してきたのかを正確に把握したいと考えています。勤務先企業の職務内容欄などに「（在宅勤務）」や「（リモートワークにて業務に従事）」と補足することで、ご自身の経験の背景が明確に伝わります。

在宅ワークで培われる「自己管理能力」

在宅ワークの経験は、ご自身の高い「自己管理能力」を証明する強力な材料となります。上司や同僚が常に近くにいない環境において、ご自身で日々のタスク管理、スケジュール管理、そしてモチベーションの維持をどのように行ってきたのか。定められた納期や目標に対し、責任を持って業務を完遂した経験は、ご自身の規律性や主体性を示すものとして高く評価されます。

遠隔での「コミュニケーション能力」

オフィス勤務とは異なり、在宅ワークではチャットツールやWeb会議システムを通じた、能動的なコミュニケーションが求められます。ご自身が業務の進捗をどのように共有し、チームメンバーや上司と「報告・連絡・相談」を行っていたのか。あるいは、文章（テキスト）ベースで、誤解なく意図を正確に伝えるためにどのような工夫をしたのか。これらの経験は、ご自身の高いコミュニケーション能力のアピールに繋がります。

自律的な「業務遂行能力」

在宅ワークでは、多くの場合、ご自身の判断で業務を進める場面が増えます。遠隔での指示に基づき、必要な情報を自ら収集・整理し、一人で業務を完結させた経験は、ご自身の「自律的な業務遂行能力」と「責任感」を強く示すものとなります。

使用したツールとITリテラシー

在宅ワークを支える様々なITツールの使用経験も、ご自身のスキルとして記載すべきであります。例えば、日常的に使用していたチャットツール（Slack、Teamsなど）、Web会議システム（Zoom、Google Meetなど）、あるいはプロジェクト管理ツール（Backlog、Trelloなど）の名称を具体的に挙げることで、ご自身の「ITリテラシー」や、新しい環境への「適応力」を併せて示すことができます。

経験を整理し、強みとして提示する

在宅ワークの経験は、ご自身の自律性や適応力を示す貴重なキャリアの一部あります。その環境下で、いかにしてオフィス勤務時と同等、あるいはそれ以上の成果を出すために工夫し、行動してきたのか。そのプロセスを具体的に職務経歴書に落とし込むことが、採用担当者にご自身の強みを伝える鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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