職務経歴書の書き方・グラフィックデザイナーの専門性を伝える方法

グラフィックデザイナーの転職活動において、職務経歴書はご自身のデザインスキルと実績を伝えるための重要な書類であります。採用担当者は、応募者がどのような制作物に携わり、どの程度の専門技術を有しているのかを具体的に知りたがっています。ご自身の能力を的確に伝え、書類選考を通過するためのポイントを解説します。

グラフィックデザイナーの職務経歴書で重視される点

採用担当者が注目するのは、ご自身が持つ具体的な「スキル」と、それを形にしてきた「実績」であります。職務経歴書は、ご自身のキャリアを文章で説明する役割を担い、制作物そのものを示すポートフォリオへと誘導する重要なツールとなります。

使用可能なツールとスキルの具体的な明記

ご自身の専門性を示す上で、使用可能なデザインソフト（ツール）の記載は不可欠であります。例えば、「Adobe Illustrator」「Adobe Photoshop」「Adobe InDesign」といったソフトウェアの名称を明記します。その際、単に「使用可能」と書くだけでなく、「デザインカンプ作成」「レタッチ・画像加工」「DTP入稿データ作成」といった具体的な用途や、使用年数（習熟度）を補足することで、ご自身のスキルレベルが明確に伝わります。

担当した制作物と業務範囲の具体化

これまでにどのような制作物に携わってきたのかを具体的に記述します。「ポスター、チラシ、パンフレットといった紙媒体（DTP）のデザイン」「Webサイトのバナー広告、ランディングページ（LP）のデザイン」「企業ロゴ、CI/VIの開発」「商品パッケージのデザイン」など、ご自身の経験の幅を示します。

デザイン工程における役割の明確化

デザイン制作のプロセスにおいて、ご自身がどの工程（フェーズ）を担当していたのかを明らかにすることも重要であります。単なるデザイン実務（オペレーション）だけでなく、「クライアントとの打ち合わせ、ヒアリング」「企画立案、コンセプト策定」「アートディレクション、デザインディレクション」「入稿データの作成、印刷会社との調整」など、ご自身が担っていた役割や業務範囲を詳細に記述します。

ポートフォリオ（作品集）との連携

グラフィックデザイナーのスキルを最も雄弁に語るのは、実際の「制作実績（ポートフォリオ）」であります。職務経歴書には、ご自身の作品をまとめたポートフォリオサイトのURLを明記するなど、採用担当者がすぐに実績を確認できるように誘導することが不可欠であります。職務経歴書に記載した実績と、ポートフォリオの内容を一致させることも大切であります。

デザインの意図や成果の言語化

可能であれば、ご自身が手掛けたデザインについて、その「意図」や「工夫」、そして「成果」を簡潔に補足すると、ご自身の思考力や課題解決能力をアピールできます。例えば、「ターゲット層である若年層に響くよう、〇〇というコンセプトでデザインした」「デザイン変更後、クライアントサイトのコンバージョン率が〇％改善した」といった記述は、ご自身の貢献度を具体的に示すものとなります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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