ネットワークエンジニアの職務経歴書・専門性を伝える書き方
ネットワークエンジニアの転職活動において、職務経歴書はご自身の技術的な専門性と経験を伝えるための最も重要な書類であります。企業のITインフラを支えるネットワークは、現代のビジネスにおいて不可欠な基盤であります。採用担当者は、応募者がその重要な基盤の安定稼働を実現できる、確かな技術力と経験を持っているかを厳しく判断しています。
ネットワークエンジニアの職務経歴書で重視される点
採用担当者は、ご自身がどのような技術領域に精通し、どのような規模のネットワーク環境を扱ってきたのかを具体的に知りたがっています。単に「ネットワーク構築」と記載するだけではなく、ご自身の専門性が客観的に伝わるように、スキルやプロジェクト経験を詳細に記述することが求められます。
技術スキル(テクニカルスキル)の具体的な明記
ご自身が扱える技術要素を具体的に明記します。例えば、ルーター、スイッチ、ファイアウォール、ロードバランサーといったネットワーク機器について、どのメーカー(Cisco、Juniper、PaloAltoなど)の製品を扱った経験があるのかを記載します。また、TCP/IPの基礎知識に加え、OSPF、BGPといったルーティングプロトコルや、VLAN、VPNなどの技術に関する知見も重要なアピールポイントであります。
プロジェクト経歴(業務経歴)の詳細な記述
これまでに携わったプロジェクトについて、その概要とご自身の役割を具体的に記述します。「〇〇企業向け社内LAN構築プロジェクト」や「データセンター間ネットワークの冗長化対応」といった形で、どのような目的のネットワークであったのか、その規模(拠点数、接続端末数など)が分かるように示します。
担当したフェーズ(工程)の明確化
ネットワークエンジニアの業務は、その工程(フェーズ)によって大きく内容が異なります。ご自身がプロジェクトの中で、どの工程を主に担当してきたのかを明確にします。「要件定義、基本設計、詳細設計」といった上流工程の経験、あるいは「機器の選定、設定、構築、テスト」といった実装・構築フェーズの経験、そして「運用・監視、保守」といった運用フェーズの経験を、それぞれ整理して記載します。
安定稼働への貢献とトラブルシューティング経験
ネットワークは「安定稼働して当たり前」という高い品質を求められます。その安定稼働のために、ご自身がどのように貢献してきたか(例:冗長化設計の提案、監視体制の強化など)を記述します。また、障害発生時の対応(トラブルシューティング)経験は、ご自身の問題解決能力を示す上で非常に重要であります。どのような障害に対し、どのように原因を切り分け、復旧に至ったのかという具体的な経験は、高く評価されます。
保有資格による専門性の証明
ネットワークエンジニアのスキルは、資格によって客観的に証明しやすい分野であります。「CCNA」や「CCNP」(シスコ技術者認定)、あるいは「ネットワークスペシャリスト試験」(情報処理技術者試験)といった保有資格は、ご自身の知識レベルを示す有力な証拠となります。取得年月と共に必ず明記します。
クラウド環境への知見
近年は、従来のオンプレミスのネットワークだけでなく、AWSやAzureといったクラウドサービス上のネットワーク(VPCなど)の構築・運用スキルも求められるようになっています。もし、これらのクラウド環境におけるネットワーク構築の経験があれば、それも大きな強みとして記載することをお勧めします。





