職務経歴書の書き方・労務の経験をアピールする方法

労務の職務経歴書で重視される点

労務の仕事は、企業の「人」に関わる重要な基盤業務であり、その専門性と正確性が高く評価されます。転職活動で職務経歴書を作成する際、採用担当者はご自身がどの範囲の労務業務を、どの程度のレベルで遂行できるのかを具体的に知りたがっています。ご自身の経験を的確に伝え、即戦力性をアピールすることが重要あります。

給与計算・勤怠管理の実務経験

労務の中核業務である給与計算の経験は、ご自身の正確性と実務能力を示す上で不可欠あります。月次の給与計算、賞与計算、そして年末調整といった一連の業務フローをどの程度担当していたのかを明記します。また、勤怠管理システム（〇〇など）の運用経験や、残業時間・有給休暇の管理といった実務も重要な情報となります。対象となった従業員数（約〇〇名規模）を補足すると、業務の規模感が伝わりやすくなります。

社会保険・労働保険の手続き経験

法令に基づく専門知識が求められるのが、社会保険（健康保険、厚生年金）や労働保険（雇用保険、労災保険）の手続き業務であります。入社・退社に伴う資格取得・喪失手続き、算定基礎届、労働保険の年度更新といった実務経験は、ご自身の専門性を具体的に示すものとなります。電子申請（e-Govなど）の利用経験もあれば、併記します。

就業規則・労使協定の運用

企業の根幹となるルールを扱う経験も、高く評価されます。就業規則や各種規程（育児・介護休業規程など）の運用、あるいは改定の補助業務に携わった経験は、ご自身のコンプライアンス（法令遵守）意識の高さを示します。また、36協定をはじめとする各種労使協定の締結・届出業務の経験も、重要な実績となります。

安全衛生・福利厚生への関与

従業員が安心して働ける環境を整備する役割も、労務の重要な側面であります。安全衛生委員会の運営サポート、定期健康診断やストレスチェックの実施・管理といった経験は、ご自身の管理能力を示します。また、退職金制度や慶弔見舞金といった福利厚生制度の運用に関わった経験も、アピールポイントとなります。

使用システムと業務改善の視点

現代の労務業務は、システム活用が前提となります。使用経験のある給与計算ソフト（例：勘定奉行、弥生給与など）や勤怠管理システム（例：キングオブタイムなど）の名称は、即戦力性を示す上で必ず明記します。また、単なる作業者としてではなく、業務フローの見直しやペーパーレス化の推進など、効率化に貢献した経験があれば、ご自身の問題意識の高さとして高く評価されます。

専門知識を裏付ける資格

労務の専門性を客観的に証明するのが資格あります。「社会保険労務士」資格（あるいは科目合格、勉強中）や、「第一種（または第二種）衛生管理者」、「メンタルヘルス・マネジメント検定」といった専門資格は、ご自身の知識レベルと意欲を示すものですから、取得年月と共に記載します。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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