職務経歴書で実績を伝える方法・売上高がわからない場合
転職活動で職務経歴書を作成する際、ご自身の実績をどのように表現するかは、書類選考を通過するために非常に重要です。特に、営業職や販売職などでは「売上高」といった具体的な数値でのアピールが求められることがあります。しかし、職種によっては個人の売上数字が明確でなかったり、会社の規定で詳細な金額を記載できなかったり、「売上高がわからない」と悩むケースは少なくありません。
実績のアピールは売上高だけではない
採用担当者は、応募書類を通じて「この人が入社したら、どのように活躍・貢献してくれるか」を見ています。売上高という数値は、その貢献度を測る分かりやすい指標の一つですが、それが全てではありません。たとえ具体的な金額がわからなくても、ご自身の仕事の成果や貢献をアピールする方法はあります。
会社概要の売上高が不明な場合
まず、ご自身の実績としてではなく、在籍していた「会社の規模」を示すために会社概要欄の売上高がわからない、という場合があります。この場合、無理に調べる必要や記載する必要はありません。企業の規模感を示す情報は他にもあります。例えば、「従業員数」や「事業内容」「拠点数」などを記載するだけでも、採用担当者はご自身がどのような環境で働いていたかをイメージできます。
金額以外の「数値」で貢献を示す
ご自身の実績として、売上「高」(金額)がわからなくても、他の「数値」を用いて貢献度を示すことが可能です。例えば、「達成率」です。「売上目標に対し、毎期平均して110%を達成した」といった記述は、金額が不明でも、ご自身が安定的に成果を出せる人材であることを示せます。また、「新規顧客獲得件数」や「リピート率」なども有効な数値です。
相対的な評価や順位を用いる
組織内でのご自身の立ち位置を示す「相対的な評価」も、実績を伝える一つの方法です。「営業担当〇名中、契約件数で〇位を獲得した」「〇四半期連続で社内表彰を受けた」といった記述は、ご自身の能力の高さを客観的に示す材料になります。
業務改善や効率化の実績を記述する
売上に直接関わらない事務職や技術職、管理部門などの場合、数字でのアピールは難しいと思われがちです。しかし、ここでの貢献は「業務改善」や「効率化」という視点で数値化できます。例えば、「新しい管理方法を導入し、月間の残業時間を〇時間削減した」「マニュアルを整備し、ミスの発生率を前年比で〇%低減させた」「問い合わせ対応の手順を見直し、回答時間を平均〇分短縮した」といった記述は、立派な実績です。
具体的な「行動」と「工夫」を言語化する
もし、削減時間や比率といった数値化も難しい場合は、ご自身が課題に対して取った「具体的な行動」や「工夫」を記述します。「〇〇という課題があったため、△△という新しい取り組みを提案・実行した。その結果、チーム内の情報共有が円滑になり、業務がスムーズに進むようになった」といった形です。どのような問題意識を持ち、どう動いたかを明確にすることが重要です。
貢献の視点を持つことの重要性
職務経歴書において大切なのは、売上高という一つの数字に固執することではなく、ご自身の仕事が「組織や顧客に対してどのように貢献したか」を伝えることです。売上高がわからない場合でも、ご自身の経験を多角的に振り返り、貢献の証拠となる数値や行動を具体的に示すことが、採用担当者に評価される鍵となります。





