職務経歴書の書き方・飲食店の経験を効果的にアピールする方法

転職活動において、職務経歴書はご自身の経験と能力を伝える重要な書類です。飲食業界での経験は、接客スキルだけでなく、管理能力、課題解決能力など、非常に多くの要素を含んでいます。これらの経験を職務経歴書に適切に落とし込み、ご自身の強みとしてアピールする方法を解説します。

飲食店の業務経験を棚卸しする

まず、ご自身が担当してきた業務を具体的に振り返る「棚卸し」が必要です。飲食店の業務は、「ホール（接客）」と「キッチン（調理）」に大別されますが、実際にはさらに細かな役割があります。これらの多岐にわたる経験こそが、ご自身のスキルの証明となります。

ホール・接客経験の具体的な書き方

単に「ホール業務」と記載するだけでは、ご自身の能力は伝わりません。例えば、「お客様のご案内、オーダーテイク、配膳、レジ会計、電話応対（予約管理）、クレームの一次対応」といったように、担当した業務を具体的に書き出します。店舗の規模（席数）や一日の平均来客数なども補足すると、業務の習熟度が伝わりやすくなります。

キッチン・調理経験の具体的な書き方

キッチン業務も同様です。「調理補助」だけではなく、「食材の仕込み、各ポジション（例：焼き場、揚げ場）での調理、発注・在庫管理、衛生管理（清掃、食材チェック）」など、具体的な業務範囲を明記します。調理師免許などの資格があれば、それも必ず記載します。

管理・運営経験は大きな強み

店長、マネージャー、あるいはアルバイトリーダーとして店舗運営に関わった経験は、強力なアピールポイントです。「売上管理（日次・月次報告）」「原価管理・FLコスト管理」「スタッフの採用・教育」「シフト作成・労務管理」といったマネジメント経験は、業種を問わず高く評価されます。

実績や工夫した点を加える

日々の業務の中で、ご自身が主体的に考え、行動した「工夫」や「改善」を盛り込むことが非常に重要です。例えば、「常連のお客様の好みを把握し、おすすめを提案することで客単価向上に貢献した」「新人スタッフ向けの簡易マニュアルを作成し、教育時間を短縮した」「在庫管理方法を見直し、月間の廃棄ロスを〇％削減した」など、具体的なエピソードは説得力を持ちます。

異業種転職でも活かせるスキル

飲食店の経験で培われる「高いコミュニケーション能力」「忙しい状況でも冷静に対応する課題解決能力（クレーム対応など）」「複数の作業を同時に進めるマルチタスク能力」「体力やストレス耐性」は、営業職、販売職、事務職など、多くの職種で求められる汎用的なスキルです。これらの能力を自己PR欄などで補足し、応募先でどのように貢献できるかを示します。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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