履歴書の「スウェーデン語」。その希少価値を「強み」に変える書き方
転職(中途採用)で「スウェーデン語」はアピールになるか
転職活動で履歴書を作成する際、「スウェーデン語」の学習経験や実務経験をどう書けばよいか、悩む方は少なくありません。「TOEICや英検のように、一般的な資格試験ではない」「どう書けばアピールになるのか」と不安に思うのは当然のことです。
しかし、結論から言いますと、スウェーデン語のスキルは、現代の転職市場において「非常に希少(きしょう)価値が高く、他者と圧倒的な差別化が図れる」強力な武器です。
スウェーデンは、IT、デザイン、製造業(自動車)、環境技術など、多くの分野で世界をリードする国であり、日本企業との関わりも深いです。
英語や中国語のように「できる人」が多すぎないため、あなたの「オンリーワン」の強みとなり得ます。
採用担当者は、そのスキル自体だけでなく、**「なぜ、その言語を学んだのか」という「探究心」や「継続力」**にも、応募者としての人格的な強さとして、強い関心を抱きます。
ここでは、あなたの「スウェーデン語」スキルを、採用担当者に「強み」として正しく伝えるための、履歴書の書き方を詳しく解説します。
1. 履歴書の「どこに」スウェーデン語スキルを書くか
アピールの仕方によって、記載するのに最適な場所が異なります。
1. 「免許・資格」欄
(客観的な資格・検定を持っている場合)
これが、あなたのスキルを客観的に証明する最も強力な場所です。「Swedex(スウェーデックス)」や「TISUS」といった国際的な認定資格を持っている場合は、ここに記載します。
2. 「自己PR」欄
(資格はないが、実務経験や留学経験がある場合)
資格はなくても、実務(仕事)で使っていた、あるいは留学・在住経験がある場合、この欄で「どのレベルで使えるのか」を具体的にアピールするのが最適です。
3. 「趣味・特技」欄
まだ学習の初期段階であったり、趣味として学んでいたりする場合でも、「特技」として記載することは有効です。「特になし」と書くより、遥(はる)かに強い印象(知的好奇心、継続力)を残せます。
2. 【最重要】「免許・資格」欄への正しい書き方
履歴書は公的な応募書類です。「免許・資格」欄には、略称ではなく**「正式名称」**で記載するのがビジネスマナーです。
NGな書き方(略称)
- (NG例):Swedex B1
- (NG例):スウェーデン語検定 B1
OKな書き方(正式名称)
「試験」に合格した場合は**「合格(ごうかく)」、特定のレベルを「認定」されたり、スコアを「取得」したりした場合は「取得(しゅとく)」または「認定」**という言葉を使います。
【正しい記載例:Swedex(スウェーデックス)】
(※ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)に基づく、国際的な検定です)
〇〇年〇月 Swedex B1 認定
(または、「Swedex(スウェーデン語能力試験) B1 取得」と簡潔に記載しても構いません)
【正しい記載例:TISUS(ティスス)】
(※スウェーデンの大学入学に必要な、上級レベルの試験です)
〇〇年〇月 TISUS(スウェーデン語大学入学資格試験) 合格
3. 「資格はない」が「スキルはある」場合の書き方
資格を持っていなくても、実務(仕事)で使っていた経験は、資格以上に高く評価されます。
この場合は、「免許・資格」欄ではなく、「自己PR」欄や**「職務経歴書」**で、具体的にアピールします。
採用担当者が知りたいのは、「どのレベルで使えるのか」です。「スウェーデン語ができます」とだけ書くのはNGです。
「レベル感」を具体的に示す(例文)
- (レベル:ビジネス)「スウェーデン語(ビジネスレベル:現地法人との交渉・通訳、仕様書の翻訳が可能)」
- (レベル:実務)「スウェーデン語(実務レベル:Eメールでのコレポン、日常会話での電話応対が可能)」
- (レベル:経験)「スウェーデン・〇〇(地名)にて〇年間の在住(留学)経験あり」
4. 「自己PR」欄でのアピール例文
スウェーデン語の経験を、あなたの「強み」として「翻訳」する書き方です。
例文1:商社・メーカーなど(実務経験者)
【自己PR】
私の強みは、**スウェーデン語(Swedex B2)を活かした『調整力』**です。
前職(〇〇業)では、スウェーデンの取引先(または製造拠点)との連絡調整を担当しました。専門の通訳が不在の際には、仕様書の翻訳からWeb会議での交渉までを行い、文化的な背景の違いを考慮したコミュニケーションを心がけた結果、プロジェクトの納期短縮に貢献しました。
例文2:異業種への転職(継続力をアピール)
【自己PR】
私の強みは、困難な目標にも継続して取り組む**『探究心』です。
学生時代に〇〇(きっかけ)からスウェーデンの社会福祉(またはデザイン)に興味を持ち、独学でスウェーデン語の学習を開始しました。学習を〇年間継続した結果、〇〇(資格名)を取得しました。
この「主体的に学び続ける姿勢」と「継続力」**は、貴社の〇〇(応募職種)においても、新しい知識の習得や、困難な課題への取り組みの面で必ず役立つと考えます。
5. 現在「勉強中」の場合のアピール方法
「免許・資格」欄は、すでに取得したものを記載する欄です。
もし、現在応募先の業務に関連するスウェーデン語の取得に向けて勉強中である場合は、その「熱意」と「学習意欲」をアピールするために、履歴書下部の**「本人希望欄」や「自己PR」欄**を活用します。
(本人希望欄や自己PR欄での例文)
- 「現在、貴社の業務(北欧事業)に活かすため、Swedex B1の取得に向け勉強中です。(〇月受験予定)」
6. 結論。スウェーデン語は「希少性」と「継続力」の最強の証
採用担当者は、スウェーデン語のスキルそのものだけでなく、**「なぜ、その言語を学んだのか(目的意識)」と「どうやって学んだのか(継続力・主体性)」**に、応募者としての人格的な強さを感じ取ります。
応募先の業務と直接関係がなくても、それは「他人と違う、オンリーワンの武器」であり、あなたの「知的好奇心」や「継続力」を証明する、何よりの証拠です。
資格がないからと謙遜(けんそん)せず、ご自身の「レベル感」と「熱意」を具体的に示し、自信を持ってアピールしましょう。





