履歴書の「美容師免許」。正しい書き方と転職でのアピール術
履歴書における美容師免許の重要性
転職活動において、応募者のスキルを客観的に証明する「免許・資格」欄は、非常に重要な項目です。「美容師免許」は、美容業界でのキャリアにおいて必須であることはもちろん、国家資格(こっかしかく)としての「専門性」と「信頼性」を示すものです。
しかし、その価値ある免許も、履歴書に「正しい書き方」で記載できていなければ、採用担当者に正確に伝わりません。履歴書は公的な応募書類です。この欄の書き方一つで、あなたの「仕事の丁寧さ」や「ビジネスマナーへの理解度」が判断されています。
「美容師免許」の正式名称と記載の基本
まず、履歴書に記載する際は、略称(りゃくしょう)ではなく「正式名称」を使うのがビジネスマナーです。「美容師」とだけ記載するのではなく、**「美容師免許(びようしめんきょ)」**と明記するのが正しい書き方です。
語尾は「合格」ではなく「取得」が正しい
「美容師免許」は、国家試験に「合格」した後、美容師名簿に「登録」されて免許証が交付(こうふ)されるものです。したがって、履歴書には「試験に合格」したことではなく、免許を「手に入れた(保有した)」ことを示す**「取得(しゅとく)」**という言葉を使うのが最も適切です。
記載すべき「日付」はいつか(免許証の確認)
履歴書には、免許を取得した「年月日」も記載する必要があります。これは、試験に合格した日ではありません。お手持ちの「美容師免許証(または免許証明書)」に記載されている**「登録年月日(とうろくねんがっぴ)」**を確認し、その日付を正確に転記します。
(※年号は、履歴書全体で西暦(例:2015年)か和暦(例:平成27年)かの表記を統一する必要があります)
「登録番号」は書くべきか
美容師免許には、免許証に記載されている「登録番号」があります。履歴書への登録番号の記載は、必須ではありません。
しかし、美容師としてサロンや関連企業に応募する場合、採用担当者は入社手続きなどで必ず確認する情報です。応募の段階で記載しておくと、採用担当者が管理しやすく、あなたが現役の有資格者であることが明確に伝わるため、記載しておく方がより丁寧な対応と言えます。
履歴書「免許・資格」欄への具体的な書き方(例文)
これまでの点を踏まえ、履歴書の「免許・資格」欄には、取得した年月順に(運転免許など、他の免許・資格よりも優先して)記載します。
(記載例1:番号なしの場合)
〇〇年〇月 美容師免許 取得
(記載例2:番号あり・より丁寧な場合)
〇〇年〇月 美容師免許 取得(登録番号:第〇〇〇〇号)
「管理美容師資格」の書き方
もし、管理美容師の資格もお持ちの場合は、それもアピールポイントとなります。管理美容師は「免許」ではなく、講習会を「修了」して得る資格です。
そのため、美容師免許とは別に、以下の行に記載します。
(記載例:管理美容師)
〇〇年〇月 管理美容師資格認定講習会 修了
【異業種転職】美容師免許のアピール術
「美容師以外の仕事(例:一般企業の事務職、営業職、アパレル・化粧品販売など)に転職する場合、この免許はアピールになる?」と不安に思う必要は全くありません。
採用担当者は、美容師の免許や実務経験から、以下のような「ビジネススキル」を読み取ることができます。これらは、履歴書の**「自己PR」欄**でアピールしましょう。
美容師の仕事で培(つちか)った、高い「コミュニケーション能力」や「傾聴力(けいちょうりょく)」は、どの業界でも高く評価されます。お客様の曖昧(あいまい)な要望を引き出し、形にするプロセスは、一般企業の「課題発見・提案力」と共通します。
また、シャンプーや薬剤を扱う上で求められる「衛生観念(いせいかんねん)」や「責任感の強さ」、長時間の立ち仕事や厳しい修行期間を乗り越えた**「忍耐力」と「体力」、そしてお客様に似合うスタイルを提案する「美的センス」や「提案力」**は、異業種であっても強力な武器となります。
結論。美容師免許は「専門性」と「信頼」の証
美容師免許は、あなたの「専門性」を証明する最も重要な資格です。
その「正式名称」「登録年月日」を正確に記載することは、美容師という職務に求められる**「正確性」や「丁寧な仕事ぶり」**をアピールする第一歩となります。
免許証をよく確認し、自信を持って記載しましょう。





