履歴書の「平成」「西暦」問題。転職で使うべき年号の統一ルール
転職活動で履歴書を作成する際、多くの応募者が最初に直面する疑問の一つが、「年号」の表記方法です。「生年月日は和暦(平成〇年)で書くべきか、西暦(1990年)で書くべきか」「学歴や職歴と混在しても良いのか」といった点は、迷いやすいポイントです。
履歴書は、あなたの経歴を伝える公的な応募書類です。「たかが年号」と侮ってはいけません。採用担当者は、この年号表記の仕方一つから、応募者の「丁寧さ」や「ビジスマナーへの理解度」を見ています。
ここでは、転職活動(中途採用)において、履歴書の年号をどのように記載するのが最適なのか、その基本ルールと正しい書き方を解説します。
最も重要なルール。「西暦」「和暦」どちらかに統一する
まず結論から言いますと、履歴書の日付表記は、「西暦(例:2025年)」「和暦(例:平成、令和)」のどちらを使用しても、それ自体が間違いになることはありません。
しかし、ここには一つだけ「絶対的なルール」があります。それは、**履歴書に記載するすべての年号表記を、どちらか一方に「完璧に統一する」**ことです。
年号の「混在」がNGな理由
採用担当者が最も困るのが、「生年月日は和暦(昭和・平成)」で書かれているのに、「学歴・職歴欄は西暦」になっている、といった表記の「混在」です。
このような書類は、採用担当者が時系列の把握(「この人は何歳で、何年間この会社にいたのか」)をするのに余計な手間がかかります。
その結果、「読み手(採用担当者)への配慮が欠けている」「注意力が不足している」といった、マイナスの印象を与えかねず、書類選考において不利に働く可能性があります。
「統一」すべき全ての日付項目
以下の項目すべてで、表記を統一する必要があります。
- 履歴書の提出日(右上の「〇年〇月〇日現在」)
- ご自身の生年月日
- 学歴欄の入学・卒業年月
- 職歴欄の入社・退社年月
- 免許・資格欄の取得年月
転職(中途採用)では「西暦」が推奨される理由
どちらで統一しても間違いではありませんが、現代の転職活動(特にパソコンで応募書類を作成する場合)においては、「西暦」で統一することを強く推奨します。
その理由は、以下の通りです。
1. 職務経歴書との整合性
転職活動では、履歴書とセットで「職務経歴書」を提出します。職務経歴書は、パソコンで作成するのが主流であり、通常は「西暦」で記載します。応募書類全体で表記を統一するのがマナーであるため、履歴書も職務経歴書に合わせて西暦にするのが最も合理的です。
2. ビジネス文書の標準
一般的なビジネス文書(メール、資料)は西暦が標準です。履歴書もこれに合わせる方が自然です。
3. 元号またぎの簡便さ
キャリアの中で「平成」から「令和」へ元号が変わった場合、和暦で記載すると時系列が分かりにくくなることがありますが、西暦(例:2019年)で統一しておけば、混乱がありません。
4. 年齢の直感的な把握
採用担当者が、生年月日を西暦で見ることで、応募者の年齢を直感的に把握しやすいというメリットもあります。
パソコン作成時の注意点:数字は半角
パソコンで履歴書を作成する場合、横書きのビジネス文書の基本マナーとして、年号や日付、年齢などの数字は「全角(例:2025年)」ではなく、**「半角(例:2025年)」**のアラビア数字を使用するのが、最も読みやすく一般的です。
結論。「年号統一」は「配慮」の証
履歴書の「年号」の表記(平成か西暦か)は、応募者の「丁寧さ」や「ビジネスマナーへの理解」が表れる部分です。
採用担当者という「読み手」のことを第一に考え、「西暦」か「和暦」のどちらかに「完璧に統一」する。もしご自身の卒業年などが曖昧な場合は、「年号早見表」などを活用して正確に確認しましょう。
この基本ルールを守ることが、あなたの信頼性を高め、書類選考を通過するための確実な第一歩となります。





