履歴書の写真「表情」で損していませんか? 真顔はダメ? 笑顔の正しい作り方
履歴書に貼付する証明写真は、採用担当者が応募者の「第一印象」を決める重要な要素です。服装や髪型に気をつかう方は多いですが、意外と見落としがちなのが「表情」です。
「真顔で撮るべきか、それとも笑った方が良いのか?」
「表情ひとつで、合否に影響があるのだろうか?」
結論から言いますと、履歴書の「表情」は、あなたの印象を大きく左右します。
採用担当者は、写真の表情から、あなたの「人柄(明るさ、誠実さ)」、「健康状態(覇気があるか)」、そして「仕事への意欲」などを無意識のうちに読み取ろうとしています。
ここでは、転職活動(中途採用)において、採用担当者に好印象を与える「表情」の正しい作り方と、避けるべきNG例について詳しく解説します。
1. 履歴書写真の「NGな表情」とは
まず、避けるべき表情のNG例を知っておきましょう。
NG例1:「真顔(無表情)」
最もやりがちな失敗が、緊張のあまり「真顔(無表情)」で撮影してしまうことです。
ご本人は「真面目」に写っているつもりでも、採用担当者から見ると、
- 「暗い」「覇気がない」
- 「怒っている」「不機嫌そう」
- 「怖い」「とっつきにくい」
といった、ネガティブな印象を与えてしまうリスクが非常に高いです。特に、営業職や接客業、事務職など、社内外でのコミュニケーションが求められる職種では、「人柄」の面で大きなハンデを負う可能性があります。
NG例2:「歯が見える笑顔(大笑い)」
真顔がダメなら、とびきりの笑顔が良いかというと、それも間違いです。
歯を見せて笑っている「大笑い」や「爆笑」の表情は、友達とのスナップ写真ではありません。
履歴書は「公的な応募書類」です。TPOをわきまえない、**「不真面目」「ふざけている」**といった印象を与え、社会人としての常識を疑われる原因となります。
2. 転職(中途採用)での「最適解」の表情とは
では、履歴書の証明写真における「正解」の表情とは、どのようなものでしょうか。
それは、**「歯は見せずに、口角(こうかく)を少しだけ上げた、穏やかな微笑み(ほほえみ)」**です。
無表情の「真面目さ(真剣さ)」は保ちつつ、口角をわずかに上げることで、
- 「明るさ」「人柄の良さ」
- 「親しみやすさ」「協調性」
- 「精神的な余裕」
といった、ポジティブな要素をプラスすることができます。採用担当者に「この人となら、円滑に仕事ができそうだ」という安心感を与える表情です。
3. 好印象を与える「表情」の具体的な作り方(コツ)
「穏やかな微笑み」と言われても、カメラの前で自然に作るのは難しいものです。以下の4つのポイントを意識してみてください。
ポイント1:目(目力)
- 目は、無理に見開く必要はありませんが、細めすぎても意欲が伝わりません。
- レンズ(カメラ)の奥をまっすぐに見る意識で、目に軽く力を入れます。 これだけで「意欲」や「真剣さ」が伝わります。
ポイント2:口元(口角)
- これが最も重要です。まず、口はしっかりと閉じます。 (歯は見せません)
- その状態で、両端の口角(口の端)を、「キュッ」とわずかに引き上げることを意識します。
- (感覚が掴めなければ、「い」の口を軽く作る、「ウィ」と発音する直前、くらいのイメージです)
ポイント3:眉(眉間)
- 緊張すると、眉間にシワが寄りがちです。
- 眉や額の力は抜き、リラックスさせましょう。
ポイント4:アゴ
- アゴを上げすぎると「偉そう」な印象に、引きすぎると「二重アゴ」や「睨(にら)んでいる」印象になります。
- アゴは軽く引く程度にし、背筋をまっすぐ伸ばします。
4. 撮影当日のテクニック
どうしても表情が硬くなってしまう場合は、以下のテクニックも有効です。
- 一度、思いきり笑ってみる撮影直前に、一度「ニカッ」と思い切り笑い、そこからゆっくりと表情を「真顔」に戻していくと、顔の筋肉の緊張がほぐれ、自然な「微笑み」の状態を作りやすくなります。
- ポジティブなことを考える「好きな食べ物」や「楽しかった旅行」のことなどを考えると、自然と目元や口元が柔らかくなります。
結論。「表情」は、あなたの人柄を伝えるメッセージ
履歴書の写真は、あなたの「人柄」と「意欲」を採用担当者に伝える、最初の「プレゼンテーション」です。
無表情(真顔)で撮影して、「暗い」「怖い」という不要なマイナス評価を受けるのは、非常にもったいないことです。
「歯を見せない、穏やかな微笑み」をマスターし、あなたの持つ「誠実さ」と「人柄の良さ」の両方を、その一枚で伝えましょう。





