履歴書の写真、何で貼る?「のり」と「テープ」の正しい選び方とマナー
写真の「貼り方」で第一印象が決まる
履歴書に貼付する証明写真は、あなたの第一印象を決める重要な要素です。写真の服装や表情はもちろんですが、その「貼り方」にも、あなたの「仕事の丁寧さ」や「ビジネスマナーへの理解度」が表れます。
「たかが、貼り方」と侮ってはいけません。
シワが寄っていたり、のりがはみ出してベタベタしていたり、あるいは端が剥がれかけていたりする履歴書は、採用担当者に「仕事も雑なのでは」という致命的なマイナスイメージを与えかねません。
ここでは、履歴書の写真を貼る際の、正しい「のり」や「テープ」の選び方、そして貼り方のマナーについて詳しく解説します。
写真貼付で絶対に使ってはいけない道具
まず、ビジネスマナーとして論外な道具があります。それは「セロハンテープ」や「ホッチキス(ステープラー)」です。セロハンテープは見た目が非常に悪く、ホッチキスは書類に穴を開ける行為であり、社会人としての常識を疑われます。
液体のり(水のり)が推奨されない理由
「のり」の中でも、「液体のり(水のり)」の使用は、避けるべきです。
最大の理由は、水分が多いため、紙(写真)が水分を吸ってふやけ、乾いた後にシワやヨレが発生するリスクが非常に高いからです。また、少し多く出しすぎただけで、はみ出して写真や履歴書本体を汚してしまう危険性もあります。
履歴書に最適な「のり」と「テープ」とは
では、何を使って貼るのが正解なのでしょうか。最も推奨されるのが「スティックのり(固形のり)」、次善の策として「両面テープ」があります。
【推奨】スティックのり(固形のり)
スティックのりが最も推奨される理由は、水分が少なく、紙がシワになりにくいという点にあります。乾きが比較的速く、はみ出しにくいため、初心者でもきれいに仕上げやすいのが最大の利点です。
ただし、粘着力が弱い製品もあるため、ある程度粘着力の強いものを選び、四隅までしっかり塗る必要があります。
【次善】両面テープ
両面テープも、仕上がりがきれいになる良い選択肢です。水分ゼロなのでシワになる心配がなく、強力に接着できます。
ただし、最大の注意点は、一度貼ると「貼り直しがほぼ不可能」であることです。貼る位置を一発で決める慎重さが求められます。また、テープの厚みによっては、写真が履歴書からわずかに浮き上がって見える可能性があります。
スティックのりできれいに貼る4つのステップ
スティックのりを使っても、雑に貼ればシワになったり、剥がれたりします。以下の手順で、丁寧に作業しましょう。
ステップ1:貼る位置の確認
まず、のりを塗る前に、履歴書の写真貼付欄に、証明写真(縦40mm×横30mmが一般的)を一度置いてみて、貼る位置の最終確認をします。
ステップ2:のりは「写真の裏側」に塗る
のりを塗るのは、履歴書本体の枠内ではなく、必ず「証明写真の裏側」にします。履歴書本体に塗ると、はみ出しやすくなります。
ステップ3:四隅とフチまでムラなく塗る
中央だけ、あるいは四隅だけに点々と塗るだけでは、輸送中や確認中にフチから剥がれてくる原因になります。写真のフチ(端)まで、ムラができないように薄く、しかし確実に塗り広げます。この時、不要な紙を下に敷くと安心です。
ステップ4:貼り付けと圧着
履歴書の所定の枠線に合わせて、慎重に写真を置きます。位置が決まったら、指紋が写真につかないよう、写真の上にティッシュペーパーや柔らかい布をかぶせ、その上から指の腹で優しく、中央から外側に向かって空気を抜くように押さえます。
万が一の剥がれに備える「裏書き」のマナー
どれだけ丁寧に貼ったつもりでも、万が一、採用担当者の手元で写真が剥がれてしまった場合、誰の履歴書か分からなくなるという最悪の事態も考えられます。
そのリスクヘッジとして、写真を貼る前に、写真の裏側に「ご自身の氏名(フルネーム)」と「撮影日」を油性の細いペンで記載しておくことを強く推奨します。もし剥がれても、これがあれば誰の写真かすぐに分かります。この「ひと手間」が、あなたの危機管理能力の高さを示すことにも繋がります。
(補足)ネット提出(データ)の場合
パソコンで履歴書を作成し、Eメール(PDF)やWebフォームで「ネット提出」する場合は、もちろん「のり」や「テープ」は不要です。
写真スタジオや証明写真機で入手した「証明写真の画像データ」を、履歴書ファイルの所定の枠に貼り付けます。この際、自撮り写真のデータなどではなく、スーツ着用で撮影した正式な証明写真のデータを使用するのがマナーです。
結論。「貼り方」も、あなたの「仕事の丁寧さ」
履歴書の写真貼付は、小さな作業です。しかし、その小さな作業にこそ、あなたの「仕事に対する姿勢」や「他者への配慮」が表れます。
採用担当者は、「シワなく、はみ出さず、まっすぐに貼られているか」を無意識にチェックしています。
スティックのり(または両面テープ)を正しく選び、丁寧な作業を実践することが、書類選考を通過するための確実な第一歩となります。





