履歴書の「満年齢」とは? 正しい計算方法と「何日現在」の基準
履歴書の「生年月日」と「満年齢」欄
履歴書を作成する際、氏名や住所といった基本情報と並んで、必ず記載するのが「生年月日」と、その横(あるいは下)にある「(満〇〇歳)」という「満年齢」の欄です。
これは、応募者を特定し、公的な本人確認を行うための基礎情報であると同時に、社会保険の手続きなど入社後の実務においても必要となる重要な情報です。
「たかが年齢」と思うかもしれませんが、この「満年齢」を「いつの時点」で計算するのか、そのルールを正しく理解していないと、採用担当者に「注意力が不足している」「基本的なルールを知らない」といったマイナスの印象を与えかねません。
ここでは、履歴書における「満年齢」の正しい計算方法と、その基準となる日付について詳しく解説します。
そもそも「満年齢」とは?(数え年との違い)
まず、履歴書に記載する年齢は、必ず**「満年齢(まんねんれい)」**です。
神社での七五三などで使われる「数え年」(生まれた年を1歳とし、正月が来るたびに1歳年をとる数え方)は、履歴書では絶対に使用しません。
「満年齢」とは、私たちが普段使っている年齢の数え方と同じです。
**「生まれた日(誕生日)を0歳とし、翌年の誕生日の前日が終了する(24時になる)瞬間に1歳年をとる」**という考え方です。
【最重要】満年齢は「いつの時点」で計算するのか?
これが、応募者が最も間違えやすいポイントです。
履歴書の満年齢は、「履歴書を書いている今」の年齢ではありません。
結論から言いますと、**「履歴書の提出日(提出時点)」**での年齢を記載するのが、正しいルールです。
「提出日」と「満年齢」は連動している
多くの履歴書様式(フォーマット)には、氏名欄などの右上(あるいは左上)に、**「〇年〇月〇日現在」**と記載する「日付」欄があります。
履歴書の「満年齢」は、この**「日付」欄に記載した日の時点**での年齢を書く必要があります。
つまり、「日付」欄と「満年齢」欄は、必ず連動していなければなりません。
「提出日(〇日現在)」とは、具体的にいつか
では、その「提出日」とは、具体的にいつの日付を指すのでしょうか。これは、応募の方法によって異なります。
- 1. 郵送で送付する場合→ **「ポストに投函する日」**または「郵便局の窓口に持ち込む日」の日付を記載します。
- 2. 面接などで直接手渡しする場合→ **「面接当日の日付」**を記載します。
- 3. メールやWebフォームで提出する場合→ **「送信する日(アップロードする日)」**の日付を記載します。
誕生日が近い場合の「満年齢」計算の注意点(具体例)
このルールを理解していないと、「誕生日が近い」タイミングで履歴書を作成する際に、計算ミスが起こりやすくなります。
(例)
- 履歴書の提出日(日付欄に書く日):2025年11月7日
- 応募者の誕生日:1990年11月10日
この場合、履歴書を提出する「2025年11月7日」の時点では、まだ今年の誕生日(11月10日)を迎えていません。
したがって、履歴書の満年齢欄に記載すべき正しい年齢は、「34歳」(35歳の一つ手前)となります。
ここで「もうすぐ35歳だから」と「35歳」と記載してしまうと、「計算が合わない」と採用担当者に判断されます。
生年月日の「年号(西暦・和暦)」との統一
満年齢の計算ミスと並んで多いのが、「年号」の不統一です。
生年月日(例:1990年)と、履歴書の提出日(例:2025年)の年号表記は、必ず統一する必要があります。
- (良い例)日付:2025年11月7日現在生年月日:1990年4月1日(満35歳)
- (悪い例)日付:令和7年11月7日現在生年月日:1990年4月1日(満35歳) ← 混在している
年号が混在していると、採用担当者は時系列や満年齢の計算がしにくくなり、「読み手への配慮が欠けている」と判断される可能性があります。
現代のビジネス文書としては、職務経歴書とも合わせやすい「西暦」での統一をお勧めします。
満年齢を間違えた場合のリスク
「たかが1歳の計算ミス」と侮ってはいけません。
生年月日と、提出日、そして満年齢が一致していない(計算ミスがある)履歴書は、それだけで「注意力が不足している」「仕事が雑だ」という印象を与えてしまいます。
年齢は、社会保険の手続きなどで必ず必要となる正確性が求められる情報です。その基本的な項目を間違える応募者、というレッテルを貼られてしまうリスクがあります。
結論。満年齢は「提出日」を基準に正確に計算する
履歴書の「満年齢」は、
- 履歴書の「日付」欄に書く「提出日」を基準にして計算する。
- 誕生日を迎える直前は、特に計算ミスに注意する。
- 生年月日や日付欄の「年号(西暦/和暦)」を統一する。
この3つのルールを守ることが、あなたの「丁寧さ」や「信頼性」を伝える第一歩となります。提出前に、必ず最終確認をしましょう。





