履歴書を郵送する際の切手。正しい料金と貼り方のマナー
転職活動において、作成した履歴書や職務経歴書を郵送で提出する際、封筒の宛名書きや送り状(添え状)の同封といった点に注意を払う方は多いかと存じます。しかし、その封筒に貼る「切手」についても、正しい料金や貼り方といったビジネスマナーが存在します。切手の扱いは、応募書類を送り出す最後の仕上げであり、応募者の丁寧さや社会人としての常識が表れる部分でもあります。ここでは、履歴書を郵送する際の切手に関する基本的なルールと注意点について詳しく解説いたします。
履歴書の郵送に必要な切手料金の目安
まず、転職活動の応募書類は、折らずに提出するのが基本的なマナーです。そのため、A4サイズの履歴書や職務経歴書がそのまま入る「角形A4号」または「角形2号」の封筒を使用します。これらの封筒は、郵便法上「定形外郵便物(規格内)」という扱いに分類されます。定形外郵便物の料金は、封筒全体の「重さ」によって決まります。応募書類一式(送付状、履歴書、職務経歴書、そしてそれらをまとめるクリアファイル)の重さは、紙の枚数や質にもよりますが、一般的に50グラムを超える場合が多いです。したがって、料金は100グラム以内(2025年11月現在で140円)が一つの目安となりますが、これはあくまで目安に過ぎません。
最も確実な料金の確認方法。郵便局の窓口
切手料金に関して最も避けなければならない事態は、「料金不足」です。もし料金が不足していると、応募先企業に不足分を支払わせてしまうという、非常に失礼な事態を招くか、あるいは書類が差出人(応募者)の元へ返送されてしまい、応募の締切に間に合わなくなるという重大なリスクが生じます。ご自宅で重さを測ることも可能ですが、わずかな誤差で料金が変わる可能性もあります。したがって、最も確実で推奨される方法は、完成した応募書類一式を封筒に入れた状態で、郵便局の窓口に直接持ち込むことです。窓口であれば、正確な重さをその場で測定し、過不足のない適切な料金の切手を購入し、貼付(または料金別納のスタンプを押印)してもらえます。
切手の選び方と正しい貼り方のマナー
切手を選ぶ際にも、ビジネスマナーとしての配慮が求められます。キャラクターものや、あまりにも派手なデザインの記念切手は、公的な応募書類にはふさわしくないと受け取られる可能性があるため、避けるのが無難です。お祝い用の慶事切手も転職活動では使用しません。最も適切なのは、郵便局で販売されている通常の「普通切手」です。また、切手を貼る位置は、封筒を縦長に見た際、「左上の角」が正しい位置となります。
複数枚の切手を貼る場合の注意点
もし、手持ちの切手を組み合わせて必要な料金を支払う場合、複数枚になってもマナー違反ではありません。ただし、例えば140円の料金に対して、10円切手を14枚貼るなど、あまりにも枚数が多くなると、封筒の見た目が雑然とし、スマートな印象を与えません。できる限り少ない枚数(例えば140円であれば100円切手1枚と20円切手2枚など)で合計金額が収まるように組み合わせる配慮が必要です。複数枚を貼る際は、縦一列に整然と並べて貼るのが美しい貼り方です。
まとめ。切手一枚にも表れる応募者の配慮
履歴書を郵送する際の切手の扱いは、転職活動における細やかながらも重要なビジネスマナーの一つです。料金が不足しないことはもちろん、適切な種類の切手を、正しい位置に丁寧に貼ることで、応募者の真剣さや、相手(採用担当者)への配慮を伝えることができます。ご自身での判断に少しでも不安がある場合は、必ず郵便局の窓口を利用し、完璧な状態で応募書類を送り出しましょう。





