履歴書をコンビニで印刷する方法と注意点
転職活動において、パソコンで作成した履歴書を印刷する必要が生じた際、ご自宅にプリンターがない場合や、プリンターの調子が悪いために仕上がりに不安がある場合もあるかと存じます。そのような時、コンビニエンスストアのマルチコピー機を利用して印刷することは、非常に便利で一般的な選択肢の一つです。しかし、手軽な反面、いくつか注意すべき点があります。ここでは、コンビニエンスストアで履歴書を印刷する際の基本的な手順や、失敗を防ぐためのポイントについて解説いたします。
コンビニ印刷は一般的か
まず、履歴書をコンビニエンスストアで印刷すること自体が、選考で不利になるのではないかと心配されるかもしれませんが、その必要は全くありません。採用担当者は、印刷された場所ではなく、その仕上がりの品質を見ています。インクがかすれていたり、汚れていたりする自宅のプリンターで印刷するよりも、コンビニエンスストアの高画質なレーザープリンターで鮮明に印刷されたものの方が、はるかに良い印象を与えます。大切なのは、清潔で読みやすい書類を準備することです。
主な印刷方法。USBメモリの利用
コンビニエンスストアで印刷する最も一般的な方法は、USBメモリに必要なデータを保存して持参することです。店内のマルチコピー機の多くはUSBポートを備えており、画面の指示に従って操作するだけで、保存したデータを簡単に印刷できます。ただし、USBメモリ本体を店舗に忘れてしまうというリスクには、細心の注意が必要です。
もう一つの方法。ネットワークプリント
USBメモリの紛失リスクを避けたい場合や、急いでいる場合には、ネットワークプリントサービス(クラウドプリント)が非常に便利です。これは、ご自宅のパソコンやスマートフォンから、事前に履歴書のデータをインターネット経由でサービスに登録(アップロード)しておき、コンビニエンスストアのマルチコピー機で予約番号などを入力して印刷する方法です。各コンビニエンスストアチェーンが独自のサービスを提供しているため、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
印刷前のデータ準備。PDF形式の推奨
コンビニエンスストアで印刷する際、最も注意すべき点の一つが「データの形式」です。履歴書をWordやExcelなどのファイル形式のまま保存していると、マルチコピー機で読み込んだ際に、ご自宅のパソコンで見ていたレイアウトと異なって表示されたり、文字化けを起こしたりする可能性があります。これを防ぐため、履歴書データは必ず「PDF形式」に変換してから保存してください。PDFであれば、どの環境で開いてもレイアウトが崩れることなく、意図した通りの状態で印刷できます。
適切な用紙サイズと設定
履歴書の印刷サイズは、A4が現在のビジネススタンダードです。職務経歴書もA4で作成することが多いため、応募書類全体のサイズを統一する意味でもA4を選びましょう。マルチコピー機の用紙設定で「A4」を選択します。また、用紙の種類を選ぶ項目がある場合は、写真用の「光沢紙」などではなく、必ず「普通紙」を選択してください。カラー設定は「白黒(モノクロ)」で問題ありません。
印刷時の注意点。片面印刷の徹底
履歴書がA4用紙2枚にわたる形式の場合、これを1枚の用紙の表裏に印刷する「両面印刷」は、ビジネスマナーとして避けるべきです。採用担当者が読みにくく、管理もしにくいためです。必ず、A4用紙2枚に分けて「片面印刷」を行ってください。マルチコピー機の設定で、両面印刷がデフォルトになっていないかを確認しましょう。
印刷後の最終確認の重要性
印刷が完了したら、その場ですぐに仕上がりを確認することが非常に重要です。インクのかすれやにじみ、予期せぬ線や汚れ、紙の端の折れなどがないかを隅々までチェックしてください。もし少しでも不備があれば、見栄えが悪く、仕事の丁寧さを疑われかねません。問題がある場合は、面倒でも再度印刷し直し、完璧な状態のものを準備しましょう。
データ消去とセキュリティの意識
USBメモリを使用した場合、印刷後にマルチコピー機から抜き忘れないよう、指差し確認をする癖をつけましょう。ネットワークプリントを利用した場合も、サービスによってはサーバー上にデータが一定期間残るため、不要になったらご自身で削除するなど、個人情報である履歴書データの管理には高い意識を持つことが求められます。
まとめ。丁寧な準備が印象を決める
コンビニエンスストアの印刷サービスは、正しく利用すれば、転職活動における強力な味方となります。PDF形式でのデータ準備、適切な用紙設定、そして印刷後の厳格な品質確認。これらのステップを丁寧に行うことが、採用担当者にご自身の誠実さや配慮を伝える第一歩となります。





