履歴書をA4用紙2枚で作成する際の基本と提出マナー
転職活動で履歴書をパソコンで作成する際、A4用紙2枚で構成される形式は非常に一般的です。市販の履歴書には見開きでB4やA3になるタイプもありますが、現代のビジネス文書の標準であるA4サイズで作成することに何の問題もありません。むしろ、職務経歴書もA4で作成することが多いため、サイズが統一され、採用担当者が管理しやすいという利点もあります。ここでは、履歴書をA4用紙2枚で作成する場合の基本的なルールや、提出時のマナーについて解説いたします。
A4・2枚構成の履歴書とは
一般的にパソコンで作成する履歴書のテンプレートは、A4サイズ2枚で情報が完結するように設計されています。1枚目には氏名、住所、連絡先、学歴、職歴などの基本情報が、2枚目には資格、免許、自己PR、志望動機、本人希望欄などが配置されるレイアウトが主流です。これは、従来のJIS規格履歴書(見開きタイプ)の左側と右側の内容を、それぞれA4用紙1枚ずつに割り当てたものとほぼ同じ内容です。したがって、A4用紙2枚になることは、情報量が多すぎるわけではなく、標準的な形式と言えます。
印刷する際の重要な注意点
履歴書をA4用紙2枚で印刷する場合、最も重要な注意点は「片面印刷」を徹底することです。1枚のA4用紙の表と裏に印刷する「両面印刷」は、ビジネス文書のマナーとして適切ではありません。採用担当者が書類を閲覧したり、コピーやスキャンを取ったりする際に不便をかけてしまいます。必ず、A4用紙を2枚使用し、それぞれ片面ずつに印刷するようにしてください。
提出時のまとめ方。クリップが基本
印刷したA4用紙2枚の履歴書は、順番を間違えないように重ねます。1枚目が上、2枚目が下になるように揃えてください。そして、この2枚をまとめる際には、ホッチキス(ステープラー)は使用しないでください。ホッチキスで留めてしまうと、前述の通り、コピーやスキャンがしにくくなるほか、書類をファイリングする際にも邪魔になる可能性があります。応募書類は、左上をゼムクリップで1箇所留めるのがビジネスマナーとしての正解です。
職務経歴書など他の書類との重ね方
転職活動では、履歴書と職務経歴書を同時に提出することがほとんどです。送付状(添え状)も含め、提出する書類が複数枚にわたる場合は、重ねる順番にも配慮が必要です。一般的には、上から「送付状」、「履歴書(A4・1枚目)」、「履歴書(A4・2枚目)」、「職務経歴書(1枚目、2枚目…)」の順に重ねます。そして、これらすべてをまとめて、左上でクリップ留めします。履歴書だけ、職務経歴書だけ、と別々に留める必要はありません。
1枚にまとめる必要性について
A4用紙2枚になることを気にして、無理に情報を詰め込み、A4用紙1枚に収めようとする必要はありません。資格欄や自己PR欄が極端に少なく、2枚目がほとんど空白になってしまう場合はレイアウトの工夫が必要かもしれませんが、標準的なテンプレートを使用していれば、A4用紙2枚になることはごく自然なことです。文字の大きさを不自然に小さくしたり、余白を詰めすぎたりすると、かえって読みにくい履歴書になってしまいます。
まとめ。読みやすさとマナーが重要
履歴書がA4用紙2枚になることは、現在の転職活動において全く問題なく、むしろ標準的な形式の一つです。大切なのは、サイズや枚数そのものよりも、記載されている内容の充実度、そして採用担当者が読みやすいように配慮されていることです。片面印刷やクリップ留めといった基本的なビジネスマナーを守り、ご自身の経験や意欲がしっかりと伝わる応募書類を作成しましょう。





