【60代向け】職務経歴書の書き方ガイド|豊富な経験を強みに変えるポイントと実践例
60代での転職活動は、「年齢の壁」を不安に感じる一方で、「まだ社会で活躍したい」「自分の経験を活かしたい」と考える方が多くいます。
実際、働くシニア層への需要は高まっており、60代の経験・信頼性・実務力を求める企業は少なくありません。
とはいえ、応募書類のなかでも職務経歴書の書き方には工夫が必要です。
採用担当者に好印象を与えるためには、これまでの長いキャリアを「整理して簡潔に」「どんな貢献ができるかを明確に」伝えることが大切です。
本記事では、60代の方に向けて、職務経歴書の最適な構成・枚数・書き方のコツ・実例サンプルを詳しく紹介します。
✅ 60代の職務経歴書|まず意識すべき3つのポイント
観点 | 解説 |
---|---|
経験の要約力 | 40年以上の職歴をすべて詳細に書くのではなく、直近15〜20年に絞る |
貢献できる内容の提示 | 「年齢」ではなく「即戦力として何ができるか」をアピールする |
読みやすさ | 長文よりも箇条書き・見出し・余白で**“見せる工夫”**が重要 |
📄 60代向け:職務経歴書の理想的な構成と枚数
- 枚数:A4用紙で2〜3ページが理想
- 形式:編年体(時系列)がおすすめ
- 構成:以下のように整理すると読みやすい
📑 構成例
- 職務要約(200〜300字)
- 職務経歴(3〜4社を目安に。古い職歴は要約)
- 業務スキル・PCスキル・使用ツールなど
- 資格・免許(活かせるもの中心)
- 自己PR(長くても300〜400字程度)
✍️ 記載例:60代・総務部門経験者の職務経歴書
【職務要約】
総務・人事・労務管理の分野で40年の経験を持ち、中小企業から上場企業まで幅広く勤務してきました。就業規則の整備、給与計算、社会保険手続き、採用実務、社員教育まで一貫して対応。部門マネジメントや若手社員の育成にも注力しており、組織運営の土台づくりに貢献してきました。現在も現場での実務対応に意欲を持ち、引き続き組織の円滑な運営に携わりたいと考えています。
【職務経歴】
株式会社〇〇(2005年4月~2023年3月)
職種:総務・人事部長/社員数:約120名
- 労務管理・給与計算・社会保険手続き
- 採用活動(新卒・中途)と研修制度の整備
- 社内規程の改定・就業規則の作成
- チームメンバー6名のマネジメント
株式会社△△(1990年4月~2005年3月)
職種:総務課長/社員数:約50名
- 庶務・備品管理・社内行事運営
- 勤怠管理・安全衛生業務の統括
- 若手社員のOJT研修に携わる
株式会社□□(1979年4月~1990年3月)
職種:一般事務【要約】
- 電話・来客対応、文書管理、経費処理などの総務業務全般を担当
【スキル・使用ツール】
- 勤怠・給与システム(freee、人事労務ソフト等)
- Word、Excel(関数・表作成)
- 社会保険手続き、年末調整、契約書管理
- チームマネジメント/社員対応力
【保有資格】
- 社会保険労務士(有資格者)
- 秘書検定2級
- 普通自動車第一種免許
【自己PR】
総務・労務分野で培ってきた「幅広い実務力」と「調整力」を強みとし、どのような組織でもスムーズな運営を支える役割を担ってきました。特に人材の定着や働きやすい職場づくりにおいては、管理部門として現場との橋渡し役を意識して取り組んでいます。年齢を重ねても柔軟に新しい制度やITにも対応し、チームや後進の育成にも積極的に関与できます。
✅ 60代の職務経歴書でよくある質問(FAQ)
Q. 長い職歴は全部書くべき?
→ すべてを詳細に書く必要はありません。
採用担当者が求めているのは「今、何ができるか」。古い職歴は要約し、直近15年を中心に詳しく記載しましょう。
Q. 年齢で不利になることはある?
→ 企業や職種によりますが、**「即戦力」「信頼感」「落ち着き」「柔軟性」**など60代の持つ価値に注目する企業も多数存在します。年齢そのものより、貢献できる姿勢と実務力が評価されます。
Q. 自己PRで何を強調すればいい?
→ 「経験の深さ」だけでなく、「今も現場で対応できる意欲」「若手との協働姿勢」「変化への対応力」などを伝えると好印象です。
✅ まとめ|60代の職務経歴書は「整理された実績と意欲」がカギ
- すべてを書かず、直近15〜20年を中心に要点整理
- 「できること」「貢献できること」「仕事への姿勢」を簡潔に伝える
- 2〜3ページ程度に収め、読みやすい構成を意識
- 年齢にとらわれず、**“今なお活躍できる即戦力”**として自己PRを行う
60代の経験は、正しく整理し、魅力を伝えることで大きな強みとなります。
あなたの実績と姿勢が伝わる職務経歴書を通じて、新たな職場でもう一度、活躍の場をつかんでください。