職務経歴書に「大学時代の研究」は書いてもいい?|活かし方・書き方・例文まで詳しく解説
「大学時代の研究」も立派なアピール材料になる!
転職活動や就職活動で職務経歴書を作成する際、多くの方が次のような悩みを持っています。
✅ 職務経験が浅く、職務経歴書に書くことが少ない
✅ 大学時代に力を入れた研究を伝えたいけど、書いてもいいの?
✅ 研究内容が専門的すぎて、どう表現すればよいかわからない
結論から言えば、大学時代の研究は、職務経歴書に記載して問題ありません。
特に第二新卒や就業経験の浅い方、または研究職・技術職・専門職を志望している方にとっては、大きなアピールポイントになります。
この記事では、大学時代の研究を職務経歴書に書くべき理由、効果的な書き方、実例、注意点まで、わかりやすく解説します。
なぜ大学時代の研究が職務経歴書に役立つのか?
大学での研究は、単なる学問の成果にとどまらず、論理的思考力、問題解決力、探究心、粘り強さ、プレゼン力など、ビジネスでも役立つ多くの力が養われる活動です。
▶ 採用担当者が研究内容から見るポイント
- 物事を深く考え、仮説検証できる力
- 論理的に話を組み立て、他人に伝える力
- 自ら課題を発見し、継続的に取り組める姿勢
- 実験・分析・報告といったサイクルに対する理解
職種によっては、研究テーマそのものが直接関連する場合もあります(たとえば、バイオ、機械、AI、材料開発など)。
大学時代の研究を職務経歴書に書くべきケース
✅ 職務経験が浅く、アピールできる内容が限られている
✅ 専門職(研究開発、エンジニア、製薬、コンサルなど)を志望している
✅ 志望企業が研究内容に関心を持ちそうな業界・分野である
✅ 学会発表、論文執筆、受賞歴などがある
職務経歴書における研究内容の書き方
【基本構成】
- 研究テーマ・タイトル(正式名称+簡単な説明)
- 研究の目的と背景
- 取り組んだ内容・手法(何をどう進めたか)
- 成果・結果(わかったこと、発表など)
- この研究を通じて得た学び・社会人として活かせる力
記載例①(理系・研究職向け)
■ 大学時代の研究経験
【研究テーマ】「多孔質セラミックスの構造特性に関する実験的研究」
【概要】
材料工学専攻。軽量で断熱性の高いセラミックスの開発を目指し、異なる焼成条件下での気孔分布・強度・吸水性を比較分析。SEM観察および圧縮試験を通じて、最適な成形条件を検証。
【成果】
・学内研究発表会にて最優秀賞受賞(2022年)
・学外コンソーシアムにて技術報告書を提出
【得た学び】
実験計画の立案からデータ分析、考察・改善までの一連のPDCAを体験し、ロジカルシンキングと報告力を身につけました。また、チームでの協力・スケジュール管理の重要性も実感しました。
記載例②(文系・ビジネス職向け)
■ 大学時代の研究活動
【研究テーマ】「SNSにおける企業ブランド形成の消費者心理への影響」
【概要】
マーケティングゼミにて、Twitter・Instagram上の企業アカウントがユーザーに与えるブランド認知の変化を分析。アンケート調査(N=500)とSNSデータの内容分析を行い、ユーザーエンゲージメントとの相関を検証しました。
【成果】
・卒業論文として提出(優秀研究に選出)
・プレゼン力強化のため、学外ゼミ発表会にも参加
【得た学び】
マーケティング理論とデータ分析を結びつける力を実感すると同時に、複数の視点から現象を読み解く重要性を学びました。ビジネス課題に対して論理的にアプローチする姿勢に自信があります。
記載する場所はどこがベスト?
以下のいずれかの形式で記載するのがおすすめです:
▶ ケース①:「職務経歴書」内に別項目で設ける
例:「研究経験」「大学時代の取り組み」「ゼミ活動」などの見出しを作り、その中で記述。
▶ ケース②:「自己PR」内で活用する
研究の成果や取り組み姿勢を、「自分の強み」として表現する形式。
▶ ケース③:「職務要約」や「スキル欄」に関連する記述を含める
特に職種に直結する研究テーマなら、冒頭からアピールしても効果的です。
注意点|大学時代の研究を書くときに気をつけたいこと
注意点 | 内容 |
---|---|
専門用語の使いすぎに注意 | 採用担当者が非専門分野でも理解できるように平易な説明を心がける |
実務とのつながりを意識する | 単なる学術紹介ではなく、「仕事でどう活かせるか」を明示 |
客観的な事実と主観をバランスよく | 実績+考察(何を学んだか)をセットで |
まとめ|「大学時代の研究」は“論理力・探究心”を伝える絶好のチャンス
✅ 職務経歴書に大学時代の研究内容を記載することは、特に若手や研究系職種では大きな武器
✅ 専門性だけでなく、「どう考え、どう行動したか」をわかりやすく伝えることが大切
✅ 研究内容を通じて得た「社会人としての基礎力」や「思考のクセ」を表現しよう
✅ 面接でも質問される可能性が高いため、自分の言葉で説明できるよう準備しておく
研究はあなたの“努力の証”であり、“思考力”や“人柄”を伝える強力なエピソードです。
職務経歴書に上手に盛り込み、あなたの価値をしっかりアピールしましょう。