職務経歴書における「税理士補助」の書き方|経験を正しく伝えるコツとアピールポイント
税理士補助の職歴はどう書くべきか?
税理士事務所や会計事務所での勤務経験がある方にとって、「税理士補助」という職種は非常に専門的であり、職務経歴書に正しく書くことで、経験の深さや即戦力性をしっかりアピールできます。
しかし一方で、
✅ 「単なる入力作業だけだったけど、どう書けばいい?」
✅ 「税理士ではないので、アピールが難しい…」
✅ 「担当業務が多岐にわたっていて整理が難しい」
といった悩みも多く聞かれます。
この記事では、税理士補助の経験を職務経歴書で効果的に伝える方法について、具体的な書き方、業務内容の整理法、実績のアピール例などを詳しく解説します。
「税理士補助」とはどんな職種か?採用担当者が見るポイント
税理士補助とは、税理士または税理士法人・会計事務所において、顧客対応・会計処理・申告書類の作成補助など、税務業務のサポートを行う職種です。
【主な業務内容】
- 会計ソフト(弥生、freee、MFなど)への仕訳入力
- 月次・年次決算の補助業務
- 税務申告書の作成補助(法人税・消費税・所得税など)
- 顧問先との電話・訪問対応
- 年末調整・法定調書・償却資産申告書などの作成
- 給与計算や社会保険手続き(事務所による)
採用担当者が重視するポイント:
- 担当していた業務範囲の広さ
- 顧問先とのコミュニケーション経験の有無
- 会計・税務ソフトの使用経験
- 繁忙期の対応力(確定申告・年末調整など)
職務経歴書の構成と書き方|税理士補助の場合
▶ 基本構成
- 職務要約(全体の経験のまとめ)
- 職務経歴(会社名・在籍期間・業務内容・実績)
- 保有資格・スキル
- 自己PR(任意)
▶ 職務要約の例(税理士補助)
会計事務所にて約3年間、税理士補助として勤務。20件以上の顧問先を担当し、会計入力、決算補助、税務申告書の作成補助を経験しました。法人・個人の税務知識を実務を通じて習得しており、freeeや弥生会計などの会計ソフトも使用可能です。繁忙期の確定申告業務や年末調整にも柔軟に対応してきました。
▶ 職務経歴の記載例
■ ABC税理士事務所(2020年6月~2023年5月)
【雇用形態】正社員
【職種】税理士補助
【担当顧問先】法人15社、個人事業主5名(建設業、小売業、美容業など)
業務内容:
- 弥生会計を使用した仕訳入力、月次試算表の作成
- 決算書・法人税申告書・消費税申告書の作成補助(e-Tax対応)
- 年末調整、源泉徴収票、法定調書の作成
- 顧問先からの電話・メール対応(記帳指導、書類回収など)
- freee導入企業への操作指導・初期設定サポート
実績・工夫した点:
- 電子申告業務の手順マニュアルを作成し、所内の申告作業効率を改善
- クライアント対応においては、納税スケジュールの管理徹底により期限内申告率100%を維持
- 自主的に簿記2級を取得し、決算処理の独立対応範囲を拡大
資格・スキル欄の書き方(税理士補助向け)
【保有資格】
- 日商簿記2級(2021年合格)
- FASS検定(Bランク)
- 普通自動車第一種運転免許(顧問先訪問にて使用)
【スキル】
- 弥生会計、弥生給与、freee、会計王、勘定奉行:実務経験あり
- Excel(VLOOKUP、ピボットテーブル)、Word、メール対応
自己PR例文(税理士補助)
顧問先とのやり取りを通じて、正確さとスピード、そして信頼関係の構築が何より大切だと実感してきました。複数の顧問先を担当する中で、記帳代行にとどまらず、決算スケジュール管理や税理士への報告補助など幅広い業務を経験しました。今後はより専門性を深めながら、税理士のサポート役として業務の質を高めていきたいと考えております。
よくある質問(Q&A)
Q. 税理士補助だけど「資格がない」とアピールにならない?
A. 資格がなくても、実務経験・扱える会計ソフト・担当顧客の数や業種を具体的に記載することで、実力は十分アピール可能です。日商簿記3級以上があればプラス評価になります。
Q. 単純作業しかしていない…職務経歴書に書く内容がない?
A. 入力業務であっても、「仕訳数」「処理スピード」「月次レポートの作成」などを数字で表現し、「正確性」「スピード」「継続性」を強調すれば立派なアピール材料になります。
まとめ|税理士補助の経験は書き方次第で大きな強みに変わる
✅ 税理士補助の経験は、具体的な業務範囲・扱った顧問先・使用ソフトを明確に書くことが重要
✅ 単なる事務作業ではなく「専門性」や「信頼される姿勢」をアピールできる職種
✅ 資格がなくても実務経験をきちんと伝えれば十分に評価される
✅ 自己PRでは、仕事への姿勢・成長意欲・柔軟性なども加えると効果的
税理士補助の仕事は、表に出にくいながらも専門性と信頼性が求められる重要なポジションです。
職務経歴書を通じて、「どれだけ現場で活躍していたか」を丁寧に表現することが、あなたの価値をしっかり伝える第一歩になります。