職務経歴書は全部書くのか?|すべての職歴を書くべきかどうかの判断基準と書き方のポイント
「職務経歴書って、全部書くのか?」と迷っているあなたへ
転職活動で職務経歴書を作成していると、次のような疑問にぶつかる方は多いのではないでしょうか?
✅ 転職回数が多いけど、全部書くのか?
✅ 短期で辞めた職場も記載すべき?
✅ アルバイトや派遣も含めていいのか?
結論からいえば、職務経歴書に“全部書くのか”はケースバイケースです。ただし、すべての職歴を記載することで誠実な印象を与える一方で、不要な情報を盛り込みすぎると読みにくくなってしまう可能性もあります。
本記事では、職務経歴書において「全部書くべきかどうか」の判断基準と、すべて書く場合のコツや注意点について詳しく解説していきます。
職務経歴書に「全部書く」のが基本だが、取捨選択もOK
職務経歴書は履歴書と違い、「すべての職歴を書かなければならない」という明確な決まりはありません。しかし、書類選考の段階で採用担当者が「応募者の職歴を正確に把握する」ためには、できる限り網羅的に書くことが理想です。
とはいえ、以下のような場合には、すべて書く必要はない、あるいは簡略化して書くという選択肢もあります。
すべての職歴を書くべきケース
✅ 空白期間ができてしまう場合
短期であっても記載しないことで空白期間ができると、「ブランクの理由は?」と疑問を持たれることがあります。そうした場合は、簡潔にでも記載しておくと安心です。
✅ 応募職種に関連性がある職歴
たとえ短期間でも、応募先と関連性がある職歴であれば、記載することでアピール材料になります。
✅ 派遣や契約社員などの業務に実績がある場合
正社員でなくても、担当した業務の中に誇れる内容があるなら積極的に書きましょう。
書かなくてもよい、あるいは簡略化が望ましいケース
❌ 短期離職(1〜2か月程度)で職務内容が乏しい場合
試用期間内の退職など、業務内容がほとんどない場合は、履歴書には記載しつつ、職務経歴書では省略・簡略化することもあります。
❌ 応募職種と全く関係ない職歴で、説明が長くなるもの
採用担当者が知りたいのは「自社にマッチするかどうか」です。関連性の薄い職歴は一行程度に要約する、または職務要約で触れる程度にとどめても問題ありません。
【判断基準】全部書くのか迷ったら、この3つで判断しよう
判断項目 | 考え方のポイント |
---|---|
応募職種との関連性 | 関連性が高ければ、短期でも書く価値がある |
在籍期間 | 数カ月以内なら要約か補足にとどめる |
空白期間になるか | 空白が生じる場合は、簡単でも書いた方が印象が良い |
全部書く場合の書き方と構成のコツ
▶ ポイント1:主要な職歴は詳細に、短期の職歴は簡潔に
例:
■ 株式会社メディアリンク(2018年4月〜2023年3月)
【業務内容】営業事務/受発注管理、請求処理、データ集計など
【実績】処理スピード向上施策を導入し、月5時間の業務効率化を実現
■ 株式会社ワークシステム(2023年4月〜2023年7月)※短期就業
【業務内容】入力作業中心の派遣事務(簡略記載)
▶ ポイント2:簡略記載用のフォーマットを用意しておく
短期職歴を一括でまとめる「簡易一覧表」形式も有効です。
その他短期経歴:
期間 | 勤務先 | 雇用形態 | 業務内容 |
---|---|---|---|
2022/2〜2022/5 | ◯◯株式会社 | 派遣 | 書類整理、庶務業務 |
2021/8〜2021/10 | △△工業 | アルバイト | 倉庫内作業 |
▶ ポイント3:職務要約で全体の流れを補足する
複数の職歴がある場合は、最初に「職務要約」で全体を簡潔にまとめておくと、採用担当者も理解しやすくなります。
例:
これまで営業事務や一般事務を中心に、多様な職場環境で業務経験を積んできました。短期の勤務も含まれますが、常に業務の正確性とスピードを意識し、信頼される事務職として貢献してまいりました。
採用担当者が見ているのは「すべての職歴」ではなく「今までの姿勢と適性」
大切なのは、「すべて書くかどうか」そのものではなく、どのように伝えるか、なぜその経歴があるのかが自然に理解できるかです。
応募先企業にとって「この人と働きたい」と思ってもらえるよう、整理された情報と誠実な姿勢が伝わる構成を意識しましょう。
まとめ|職務経歴書は“全部書くのか”ではなく“どう書くか”が重要
✅ 職務経歴書にすべての職歴を書くこと自体はOKだが、内容の取捨選択や簡略化がカギ
✅ 書くかどうか迷う職歴は「関連性・在籍期間・空白期間の有無」で判断
✅ 短期の職歴は簡潔にまとめ、主要な経験を厚く書くのが理想
✅ 職務要約で全体像を伝えることで、読みやすさと信頼感を両立
あなたの職歴のすべてには意味があります。大事なのは「全部書くかどうか」ではなく、どんな経験を通じてどのような力を身につけてきたのかを、採用担当者に伝えること。職務経歴書を通して、あなたの価値を丁寧に届けましょう。