職務経歴書における「学歴」の正しい書き方|履歴書との違いや記載例を徹底解説
「職務経歴書にも学歴は必要?」という疑問からスタート
転職活動で提出する書類といえば、履歴書と職務経歴書。
履歴書には学歴欄があるのが一般的ですが、
「職務経歴書にも学歴を書くべき?」
「書くとしたらどこに? どの程度詳しく?」
と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、**職務経歴書に学歴を記載するのは“任意”**です。しかし、応募先企業や自身のキャリア、職種によっては、学歴を記載することで自分の強みを補完できる場合もあります。
この記事では、職務経歴書における学歴の取り扱い方、書き方のルール、記載例、履歴書との違いまで、詳しく解説します。
職務経歴書と履歴書における「学歴」の役割の違い
まず押さえておきたいのが、履歴書と職務経歴書では、学歴の役割が異なるという点です。
項目 | 履歴書 | 職務経歴書 |
---|---|---|
学歴の記載義務 | あり(必須) | 任意(書いても書かなくてもよい) |
書く位置 | 学歴欄に明確に記載 | 職歴欄の一部や補足情報として挿入 |
詳細の必要性 | 学校名・学部・卒業年などを記載 | 関連性がある場合に簡潔に記載 |
つまり、学歴の“基本情報”は履歴書で伝え、職務経歴書では“必要に応じて補足する”という使い分けがポイントになります。
職務経歴書に学歴を記載すべきパターンとは?
職務経歴書に学歴をあえて記載するのは、以下のようなケースに当てはまる場合です。
✅ 専門性の高い学問分野が職種に直結している場合
例:
- 機械工学を学び、機械設計の職に就いている
- 心理学専攻で、カウンセリングや教育職に応募
- 法学部出身で法務関連職へ転職
✅ 新卒・第二新卒で職歴が少ない場合
→ 学歴や研究テーマを伝えることで、ポテンシャルを補うことができます。
✅ 大学院・海外大学など、特徴ある経歴をアピールしたい場合
→ 国際性や高い専門性を強調する武器になります。
職務経歴書における学歴の書き方と記載位置
◉ 書く場所のパターンは主に3つ
① 職務経歴の最初に「学歴・職歴」として一括記載
職務経歴書を時系列で記載する形式にしたい場合におすすめです。
記載例:
【学歴・職歴】
2014年4月 ○○大学 経済学部 入学
2018年3月 ○○大学 経済学部 卒業
2018年4月 株式会社△△ 入社(営業部配属)
2023年3月 同社 退職
② 最後に「学歴」欄を設けて簡潔に記載
職歴中心で構成したいときは、巻末に学歴欄を作るとスッキリ見せられます。
記載例:
【学歴】
2014年4月~2018年3月
〇〇大学 理工学部 機械工学科 卒業
③ 職歴と関連付けて記述
学歴が現在の業務に強く関係している場合は、職歴やスキルの一部として補足的に記載するのも有効です。
記載例:
〇〇大学 理工学部 機械工学科にて流体力学を専攻。在学中からCAD操作や構造解析を学び、現職ではそれらの知見を活かして製品設計を担当。
学歴を記載するときの注意点
❌ 中学卒業以前は不要
→ 高校・大学以降のみ記載すれば問題ありません。
❌ 学歴だけでアピールを終わらせない
→ あくまで主役は“職務経歴”。学歴は背景情報としての位置づけを忘れずに。
✅ 和暦・西暦は履歴書と統一する
→ 書式のバラつきは印象を悪くします。すべて西暦で統一するのが一般的。
特殊な学歴・キャリアに関する対応方法
◼ 高卒・専門卒の場合でも問題なし
→ 専門学校の専攻分野や取得資格をアピールすれば十分な内容になります。
◼ 中退の場合
→「○○大学 ○○学部 中途退学(理由:家庭の事情など)」と正直に記載しつつ、それ以降のキャリアや実績で補強することが大切です。
◼ 学歴ブランクがある場合
→ 空白期間の理由は履歴書や面接でカバーすればOK。職務経歴書では詳細な説明は不要です。
まとめ|職務経歴書の学歴欄は「戦略的に使う」ことが鍵
✅ 職務経歴書に学歴は「書いてもOK」「書かなくてもOK」
✅ 書くかどうかは、「職種との関連性」や「自分の強み」によって判断
✅ 記載する場合は、時系列やスキルとの関連性を意識して整理
✅ 学歴単体でのアピールではなく、「仕事にどうつながっているか」が重要
職務経歴書の中で学歴を記載するかどうかは自由ですが、**伝え方によっては自分の強みをより明確にすることができます。**内容や構成に合わせて、戦略的に活用していきましょう。