職務経歴書における短期離職の書き方と印象を下げない伝え方のコツ
転職活動をする際に避けて通れないのが、職務経歴書の作成です。その中で特に悩ましいのが「短期離職」の扱い方です。数か月や1年未満での退職経験があると、「職務経歴書に書くべき?」「印象が悪くならない?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
実際、短期離職は企業側にとって気になる要素のひとつですが、正しく記載し、前向きに伝えることができればマイナス要素にはなりません。本記事では、「職務経歴書 短期離職」というテーマで、記載時の注意点や書き方のコツ、実際に使える表現例まで詳しく解説します。
短期離職は職務経歴書に書くべきか?
結論:原則として、短期離職も職務経歴書に記載すべきです。
企業からの信用を得るには、経歴に嘘や省略がないことが大前提です。特に雇用保険や社会保険に加入していた職歴は、後から経歴詐称とみなされる可能性があるため、たとえ短期間であっても記載しておく方が安全です。
ただし、以下のようなケースは記載を省略してもよい場合があります:
- 入社後すぐに辞退・出社せず、実務にほとんど関わっていない
- 社会保険・雇用保険に未加入(アルバイト・単発の派遣など)
- 職歴ではなく“経験”として補足的に触れる程度で問題ないと判断されるとき
それでも面接では質問される可能性があるため、準備は必須です。
職務経歴書で短期離職を記載する際のポイント
1. 必ず正直に期間を明記する
経歴詐称と思われるリスクを避けるため、在籍期間は正確に記載しましょう。例:「2023年4月~2023年9月(6ヶ月)」など。
2. 業務内容は簡潔に、主な実績や工夫を記載
短期間であっても、自分が担当した業務や心がけた点を明確に書くと好印象につながります。
3. 退職理由は必要に応じて補足(簡潔に)
ネガティブな印象を避けるため、前向きな言い回しで退職理由を添えるのがポイントです。
【記載例】短期離職を含む職務経歴書の書き方
◆ 例①:6か月の短期離職(前向きな理由あり)
【株式会社○○(2023年4月~2023年9月)】
職種:営業アシスタント
業務内容:
・見積書・契約書の作成補助
・電話・メールでの顧客対応
・営業資料の作成とスケジュール管理
退職理由:入社後に配属業務が希望と異なり、キャリアの方向性を見直した結果、退職を決意。
◆ 例②:業績悪化による会社都合の退職
【株式会社△△(2022年1月~2022年8月)】
職種:カスタマーサポート
業務内容:
・顧客からの問い合わせ対応(電話・メール)
・製品不具合に関する一次対応と報告書作成
退職理由:業績悪化による部門縮小に伴い、会社都合での退職。
◆ 例③:記載はするが詳細を控える(面接で説明前提)
【株式会社××(2021年6月~2021年10月)】
職種:事務スタッフ
※短期間在籍のため、詳細は面接時にご説明いたします。
短期離職を面接で問われたときの回答例
質問例:
「この会社は半年ほどで退職されていますが、何か理由があったのでしょうか?」
回答例(前向きに):
はい、実際に業務に携わる中で、自分が今後目指したいキャリアとのギャップを感じたため、早い段階で転職を決断しました。短い期間ではありましたが、そこで得た対人対応力や事務処理能力は、今後の業務にも活かせると考えています。
重要なのは、環境のせいにせず、今後にどうつなげるかを語る姿勢です。
短期離職をカバーする工夫ポイント
● 自己PR欄で“学び”を伝える
短期離職の話だけでは印象が下がる可能性があるため、職務経歴書の「自己PR」欄などで「得たスキル」「活かせる強み」をアピールしましょう。
例:
「短期間ではありましたが、チームワークの重要性と業務効率の向上を常に意識する姿勢を学びました。」
● 他社での長期勤務実績を強調する
短期離職の印象を和らげるために、これまでの長期勤務経験や実績を目立たせるような構成にするとバランスが取れます。
まとめ
短期離職は、伝え方と姿勢次第でマイナス要素からプラスの評価につなげることが可能です。大切なのは、事実を隠さず、前向きに説明し、学びや成長意欲を伝えることです。
職務経歴書では、短期間の職歴も丁寧に扱いながら、あなたの本来の強みや実力が伝わるよう工夫しましょう。たとえ数か月の経験でも、そこで得たことをしっかり言葉にできれば、それは確かなキャリアの一部として評価されるはずです。