職務経歴書における「その他」欄の書き方と活用法|差がつく情報整理のコツ
職務経歴書を作成する際、「職務要約」「職務経歴」「保有資格・スキル」「自己PR」などの主要項目はしっかりと書いていても、最後に出てくる「その他」という欄について、どう書けばよいのか悩む方は少なくありません。
この「その他」欄は、自由記述のスペースでありながら、工夫次第で他の応募者と差をつけられる重要な情報欄でもあります。本記事では、「職務経歴書 その他」の項目に記載すべき内容や、注意点、例文などを含めて、実践的に詳しく解説していきます。
「その他」欄とは?何を書くべきか?
職務経歴書の「その他」欄は、フォーマットによっては設けられていないこともありますが、特にテンプレートを自由に作成する場合や履歴書とセットで提出する際には、自己PRでは表現しきれないことを補足するスペースとして活用できます。
◆「その他」に記載できる代表的な内容
以下のような項目が、職務経歴書の「その他」欄に記載されることが多いです:
- PCスキルの詳細(使用できるソフトやツールのレベル)
- 語学力の補足(TOEICスコア、ビジネス英会話対応の有無など)
- 取得予定の資格(現在勉強中のものも含めて)
- 業務外の研修・セミナー受講歴
- ボランティア活動や社会貢献活動
- 転勤・残業・勤務形態などの希望条件
- 健康状態、配慮が必要なこと(必要に応じて)
- 自己学習やキャリアアップの取り組み
「その他」欄を活用するメリット
「その他」の項目は形式上は任意ですが、以下のようなメリットがあります。
1. 書ききれなかった強みやスキルを補足できる
主要項目では文字数や構成の都合で書けなかった内容も、この欄で自由に表現できます。
2. 採用担当者に人間性や将来性を印象づけられる
例えば「現在○○資格を勉強中です」といった前向きな情報は、学習意欲や成長意識のアピールに繋がります。
3. 自分らしさを伝える“プラスアルファ”になる
業務以外のボランティア活動や趣味の延長で得たスキルなど、履歴書には書けない個性を示すことができます。
書き方のポイント
◆ 1. 「業務に関連する内容」を優先
プライベートな内容を記載する際も、できる限り応募職種や職場環境に役立つ視点を意識しましょう。
◆ 2. 簡潔かつ丁寧に記載する
項目が多くなると冗長に見えてしまいます。1〜3項目程度に絞り、箇条書きまたは簡潔な文章でまとめると好印象です。
◆ 3. ネガティブな情報は表現に配慮を
転勤不可や残業制限などを書く場合は、表現をマイルドにすることで悪印象を避けられます。
【例文】職務経歴書「その他」欄の記載例
例①:業務に関係するスキル補足
【その他】
・業務で使用しているExcelの関数:VLOOKUP、IF、SUMIF、ピボットテーブルなど
・現在、日商簿記2級取得を目指して学習中(2024年6月受験予定)
・社外セミナー「ビジネス文書研修(全3回)」を2023年に受講済み
例②:キャリアに関わる活動・学習意欲
【その他】
・自己研鑽として、ビジネスマナー・リーダーシップに関するオンライン講座を継続受講中
・将来的には総務職から人事労務分野へも対応できるよう、社会保険労務士資格の取得を目指しています
・外国籍社員とのやりとりが増えており、英語学習(TOEIC750点レベル)を進めています
例③:業務条件に関する情報(書き方に配慮)
【その他】
・業務上、腰椎の都合により重量物の長時間運搬には制限がございますが、軽作業やPC業務には支障ございません
・首都圏内での転勤は対応可能です(単身赴任不可)
・フルタイム勤務を希望しておりますが、子の保育園送迎の関係上、勤務時間は9:00~18:00を希望しております
書かない方が良い内容とは?
以下のような情報は、「その他」欄には記載しない方が良いとされています。
- 退職理由(ネガティブに受け取られる恐れ)
- 家庭事情や宗教・思想に関すること
- 現在の不満や愚痴
- 健康状態の過剰な開示(例:○○という病気です、など)
あくまでも職務に関連する+評価につながる情報に絞ることがポイントです。
まとめ
「職務経歴書 その他」の欄は、応募者の“プラスアルファ”を伝える絶好の機会です。使い方を誤ると不要な印象を与えてしまう一方、上手に活用すれば、他の応募者との差別化やポジティブな評価につながることもあります。
書き方のポイントを押さえ、自分の強みや人柄、成長意欲などを伝えるスペースとして、ぜひ積極的に活用してみてください。丁寧に整えられた「その他」欄が、あなたの職務経歴書をより魅力的なものに仕上げてくれるはずです。