【職務経歴書】公務員からの転職・公務員志望の方向けの書き方ガイド|職種別記載例&アピールポイント付き
✅ はじめに
「公務員の経験は民間企業でも通用するの?」
「公務員試験の自己PR・職務経歴書には何を書けばいい?」
こうした疑問をお持ちの方は少なくありません。
公務員の職務経歴は、組織的・法令的な業務が多いため、民間企業や別の自治体にアピールする際の“表現の仕方”がとても重要です。
この記事では、職務経歴書における「公務員経験」の効果的な書き方、アピールすべきスキルや実績、民間転職・公務員間異動どちらにも使える記載例を詳しくご紹介します。
✅ 公務員経験は「強み」になる!
公務員経験は、以下のようなスキルの裏付けとして非常に価値があります。
公務員経験で得られるスキル | 解説 |
---|---|
正確性・法令遵守意識 | 条例や法令に基づく業務運営、ミスの許されない書類管理など |
対人折衝能力 | 窓口業務・市民対応・関係機関との調整など |
事務処理能力 | 大量のデータや申請を効率よく処理する力 |
チームワーク・調整力 | 他部署や委託業者との連携、内部調整能力 |
安定した勤怠・信頼性 | 地道で継続性のある勤務経験は信頼の証 |
➡ 公務員だからこそ身につく「調整力」や「ルール遵守力」「冷静な対人スキル」は、民間企業でも重宝されます。
✅ 公務員の職務経歴書における基本項目
項目 | 内容 |
---|---|
① 職務要約 | 配属部署・役職・主な業務内容の全体像(3~5行) |
② 職務経歴 | 所属部署、在籍期間、業務詳細、成果、工夫など |
③ 活かせるスキル・資格 | 公文書作成・法令理解力・調整経験などを記載 |
④ 自己PR | 民間企業や別機関でどう活かせるかを言語化 |
✅ 公務員の職務経歴書|記載例(地方自治体職員)
【職務経歴書】
氏名:田中 太一
作成年月日:2025年3月21日
■ 職務要約
市役所にて8年間勤務。税務課・市民課・企画課など3部署を経験し、窓口業務・住民対応・イベント企画・予算資料の作成などに携わる。住民からの相談対応や外部委託業者との調整業務を通じて、柔軟な対応力と調整力を身につけた。
■ 職務経歴
【所属】〇〇市役所(2016年4月~2024年3月)
【雇用形態】地方公務員(行政職)
【部署1】税務課(2016年4月~2019年3月)
- 固定資産税・軽自動車税の課税業務
- 住民からの税務相談対応(1日平均10件程度)
- 納税通知書の作成、データチェック
- 地方税法に基づいた事務手続き管理
【工夫・成果】
- 手続き案内用のQ&A資料を作成し、窓口業務の効率化に貢献
- クレーム対応時のマニュアルを作成し、後輩職員への引継ぎをスムーズに実施
【部署2】市民課(2019年4月~2022年3月)
- 住民票・戸籍・マイナンバー関連事務
- 電話・窓口応対(1日平均50件)
- 年間約2万件の申請書類処理に従事
【工夫】
- 忙しい時間帯の窓口対応を改善するために番号札システムの見直しを提案
- 職員向けに接遇研修を自主的に実施し、CS向上に貢献
【部署3】企画課(2022年4月~2024年3月)
- 地域イベントの企画・運営(年4回)
- 議会資料・広報誌の編集と発信
- 予算案の資料作成、関係各課との調整業務
【成果】
- 地域イベントでは前年参加者比130%を達成
- 行政資料の表記ルール統一案を作成し、広報部門と連携
■ 保有資格・スキル
- 日商簿記3級
- MOS Excel(データ処理・表計算)
- 公文書作成スキル
- 対人応対(住民対応・苦情処理)
- イベント企画・議事録作成・庶務業務全般
■ 自己PR
住民の生活に直結する業務を通じて、「正確性」と「共感力」の両面を磨いてきました。苦情や問い合わせへの対応では、相手の意図を汲み取りながら、法令に基づいた冷静な対応を心がけ、信頼を得てきました。今後は公務員としての経験を活かし、民間企業や別機関でも柔軟性と誠実さを持って業務に取り組みたいと考えています。
✅ 民間企業向けと公務員志望で異なる書き方のポイント
応募先 | 書き方の違い |
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民間企業向け | 成果や工夫、改善実績を具体的に記載(数字・結果重視) |
公務員間の異動・再就職 | 法令遵守、職務遂行能力、責任感を丁寧に表現(安定感・信頼重視) |
✅ 公務員の経験を活かす転職先・職種の例
- 事務職(総務・庶務・営業事務など)
- コールセンター・カスタマーサポート
- 官公庁関連の外部委託会社
- 教育・福祉系NPO、公益法人
- 地域活性・まちづくり事業 など
✅ よくある質問(Q&A)
Q. 職務経歴書に「役職なし」でも書いていい?
👉 問題ありません。役職がなくても、担当業務と成果を明確に記載することが重要です。
Q. 数字で成果を出しづらい仕事はどう書く?
👉 「対応件数」「書類処理数」「改善策の実施」など、定量または定性で表現できる要素を探して記載しましょう。
✅ まとめ|公務員経験をしっかり“伝える力”に変える職務経歴書を
✅ 公務員の業務は、正確さ・調整力・継続性が評価されやすい職歴
✅ 職務経歴書では、所属部署・期間・具体的業務・成果を簡潔に明記
✅ 民間企業向けには「改善」「工夫」「実績」を意識してアピール
✅ 自己PRでは、「今後どう活かすか」「どんな価値を提供できるか」を明確に
📌 公務員経験は、見方を変えれば多くの職種に応用可能な“実務の宝庫”です。
職務経歴書を通じて、あなたの真面目さ・丁寧さ・誠実な姿勢を、しっかりと言葉で伝えていきましょう!💼✍️