在職中の履歴書の書き方｜本人希望欄の正しい記載方法とポイント

はじめに

転職活動を進める上で、履歴書の作成は非常に重要です。特に在職中の方は、職歴の書き方や本人希望欄の記載内容に注意しながら、慎重に履歴書を作成する必要があります。

「本人希望欄には何を書けばいいのか？」と悩む方も多いでしょう。本記事では、在職中の履歴書作成における正しい書き方、本人希望欄の記入例、企業に好印象を与えるポイントを詳しく解説します。

1. 在職中の履歴書の基本的な書き方

① 「職歴」欄の書き方

在職中の場合、職歴欄の記載方法には注意が必要です。

✅ 【正しい記入例】

2020年4月　株式会社〇〇 入社  
現在に至る（在職中）

📌 ポイント

• 「現在に至る（在職中）」と記載し、転職活動中であることを明確にする。
• 会社名・業務内容を正確に記載し、応募企業で活かせるスキルをアピールする。

② 本人希望欄の役割とは？

履歴書の本人希望欄は、希望する条件（勤務地、給与、勤務開始時期など）を記入する項目ですが、記入する内容には注意が必要です。

✅ 【本人希望欄に記載できる内容】

• 退職予定日や入社可能時期
• 勤務地の希望（遠方転職の場合）
• その他の特別な事情（転勤不可など）

❌ 【記入しない方がよい内容】

• 「給与」「待遇」など具体的な条件交渉（面接で話すべき内容）
• 「特になし」（内容が空欄よりは、簡単にでも希望を記載するのが望ましい）

2. 本人希望欄の具体的な書き方（在職中の場合）

③ 退職予定日が未定の場合

在職中で転職活動をしている場合、退職予定日が決まっていないケースも多いです。その場合、以下のように記載しましょう。

✅ 【記入例】

現在、株式会社〇〇に在職中のため、退職時期については会社と調整中です。  
内定をいただいた際は、円満退社に向けてできる限り早めに対応いたします。  

📌 ポイント

• 退職時期は「調整中」と記載し、具体的な日程は面接時に相談する姿勢を示す。
• 「できるだけ早く対応する意思がある」ことを伝え、企業側に安心感を与える。

④ 退職予定日が決まっている場合

もし、すでに退職時期が決まっている場合は、以下のように記載しましょう。

✅ 【記入例】

現在、株式会社〇〇に在職中ですが、〇月〇日に退職予定です。  
入社日はご相談の上、できる限り調整させていただきます。  

📌 ポイント

• 退職予定日が決まっている場合は、その日付を記載する。
• 入社日は「相談の上で決定したい」と柔軟な対応ができることを示す。

⑤ すぐに入社できない場合

退職までに引継ぎなどが必要で、すぐに入社できない場合は、以下のように記載すると良いでしょう。

✅ 【記入例】

現在、在職中のため、円満退社に向けて引継ぎ期間を考慮し、〇月〇日以降の入社を希望しております。  
ただし、貴社のご都合に合わせて調整も可能ですので、ご相談の上で決定させていただければ幸いです。  

📌 ポイント

• 「引継ぎ期間がある」ことを説明し、入社可能時期を明確にする。
• 柔軟に対応できる姿勢を示すことで、企業の印象を良くする。

⑥ 遠方からの転職の場合

転職に伴い、引っ越しが必要な場合は、その旨を本人希望欄に記載すると企業に配慮してもらいやすくなります。

✅ 【記入例】

現在〇〇県に在住しておりますが、貴社への入社に伴い、〇〇市へ転居予定です。  
入社日はご相談の上、可能な限り調整いたします。  

📌 ポイント

• 転居の予定を明確に伝えることで、企業側のスケジュール調整がしやすくなる。

3. 本人希望欄に記入する際の注意点

⑦ 「特になし」と書いてもよい？

本人希望欄には、できるだけ何かしらの内容を記載した方が望ましいです。ただし、特に希望がない場合は、以下のように書くのが適切です。

✅ 【記入例】

貴社の規定に従います。  

📌 ポイント

• 「特になし」ではなく、「貴社の規定に従います」と記載することで、柔軟に対応できる印象を与える。

⑧ 本人希望欄の書き方で企業に好印象を与えるコツ

✅ 【企業に好印象を与えるポイント】

1. 「退職予定日」を記載する場合は、具体的な時期を明確にする。
2. 「相談の上で決定する」など、柔軟に対応できる姿勢を示す。
3. 転職理由や希望条件は「ポジティブな言葉」で書く。
4. 不要な要求（給与交渉など）は書かず、面接で伝えるのがベスト。

4. まとめ

在職中の履歴書作成では、本人希望欄の記載方法に注意し、転職活動をスムーズに進めることが重要です。

✅ 職歴欄には「現在に至る（在職中）」と記載する。
✅ 退職予定日が未定の場合は、「調整中」と明記し、相談の姿勢を示す。
✅ 本人希望欄には、柔軟な対応ができることを伝える。
✅ 「貴社の規定に従います」など、丁寧な表現を心がける。

履歴書の本人希望欄は、応募企業への第一印象を左右する重要なポイントです。適切な書き方をマスターし、スムーズな転職活動を実現しましょう！

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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